競争社会の歩き方 - 自分の「強み」を見つけるには (中公新書 2447)

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  • 中央公論新社
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感想 : 42
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121024473

感想・レビュー・書評

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  • 信頼と経済成長
    経済成長は相互信頼と強い相関関係があるそうです。
    「情けは人の為ならず」
    日本人のある年代を境に意味が変わって理解されてるようです
    危険ですね
    他人への信頼があるから人の為に動けるんですよね。
    まあ個人的には僕が人の為にするのは回り回って社会が良くなると思ってるからです。
    信頼こそが経済成長の基礎なんやと思います

  • 競争はない方がいい。
    みんな一緒に、分け隔てなく、の考え方に根本的な疑問を抱いている自分がいる。
    そもそも、人間は競争なくして成り立ち得るのか?

    競争社会については最初の方に触れながら、徐々に経済学的な見方という軸の方にシフトしていく。
    その見方や例示に、なるほど、と結構思わされる(笑)

    他店が1円でも安ければ値下げします、の意図や。
    ご当地グルメは何故売れるのか。
    先に報酬を貰って返すことと、後から報酬を得られることの人間心理など。
    ひとつの見方を与えてもらうことで、これを自分の分野に生かせないかな、と考えていた。イノベーティブな気持ちになれる一冊かもしれない。

    数字は事実だが、切り取り方によってはマジックにもなり得るので、最後の方の所得の話は半分に読んでしまったけれど。
    経済学とは縁のない人ほど、読んでみると面白いんじゃないかな。

  • 自分も競争を避けがちな人種ではあるけれど、競争によって自分の得意不得意がハッキリするとか、創意工夫が生まれるとか、また利他的な考えが幸せにつながるのではとの考えは参考になった。「『情けを掛けることは、その人のためにならない』と考えているのであれば、その考えを変えたほうが、所得も増えて、友人も増えて、幸福度も高まるかもしれない」が響いた。兄弟姉妹の構成による性格や競争意識の違いを考察した内容は興味深かった。

  • 行動経学の知見を庶民に与えてくれるありがたい本。

    難しい単語は出てきません。
    説明もわかりやすいと思います。
    興味のあるところだけを読んでもそれなりに学べる構成のような気がします。

    何よりもお手頃な価格設定が素晴らしいです。

    初学者が日本語で行動経済学を学ぶという点において、国際的に有名な学者の翻訳本よりはお勧めできると感じました。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/689599

  • 背ラベル:331.8-オ


  • メモ用

    怒りは不確実な事でも、より確実に生じるように感じ、周囲の事を自分で統制できるように感じる。未知の危険や恐ろしい危険を感じなくなる。その結果リスクのあるものを受け入れてるようになる。
    ※問題の責任が他人にあるように感じる傾向にあるように感じる。
    利益傾向志向に落ち入る。


    恐怖の感情
    不確実性を大きく感じ、自分で統制している感覚が減少する。その為、リスクに対して、回避的な行動を取る。直感的な感情ではなく理論的意思決定を用いる傾向にある。

    悲しみ
    自分で統制する感覚を減らすうえ、利益志向的になり、短期的視野を持つようになる。他人を信頼しなくなり他者との協力も減ってしまう。

  • 競争社会を生き抜くヒントが書かれています。

  • 行動経済学の小ネタと社会問題への経済学的アプローチ。
    競争と協同は二律背反ではない。行為者,行為階層と時空間の違いを考慮する。競争や協同の言葉が表す内容が多岐にわたる。競争や協同は目標達成の手段。競争の仕方や協同の仕方というのはどこで学ぶのだろうか。こんな風に競争しなさいや協力しなさいなどと教えられることは少ないのでは。部活ではありうるか。協同の価値観が浸透しないのは明確なポジティブフィードバックが得られないから?公共の福祉みたいなものか。

  • 大竹先生の著書は『行動経済学の使い方(岩波新書)』に続いての読了。冒頭から大好きなマイケル・ジョーダンの逸話で競争社会の意義が腹落ちした。
    家電量販店、司馬遼太郎、利他的感情、放蕩息子の定理等々、世の中に溢れている事例から行動経済学をわかりやすく学べる。
    「教育投資によって私たちは将来豊かになれるということが、私たちの共通認識になれば、そのための税を負担することへの抵抗もなくなるのではないか(p219)」
    大学人のひとりとして、これには強く共感する。より良い日本社会のために。

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著者プロフィール

大阪大学感染症総合教育研究拠点特任教授。

「2023年 『検証・コロナ期日本の働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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