ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義 (中公新書ラクレ)

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著者 : 香山リカ
  • 中央公論新社 (2002年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121500625

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ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義 (中公新書ラクレ)の感想・レビュー・書評

  • 「ぷちナショナリズム」とは、「ちょっとだけナショナリズムを主張する」という意味ではなく、愛国的(っぽい)の行動が、過去のナショナリズムの思想を経ず、何の迷いもなく、「日本人だから日本が好きなのは当たり前」という短絡的な理由に因るものを指している。
    W杯やオリンピックのような国際舞台観戦における、直情的・即応的な反応に論を発し、そうした社会のマインドを、心理学者らしく個々の人間の内側から淡々冷静に分析していて、頷きながら読み進められる。
    途中でエディプス・コンプレックスの話題が登場していて、エディプスコンプレックスと日本の将来を絡めた考察は面白い(ただ、ナショナリズムとエディプス・コンプレックスの脈絡掴めず、唐突な印象を受けたが)。
    実際に、W杯を応援する側の立場から云うと、諸々の反論はできそうだし、無条件に彼女の説に賛同するわけでもないが、右翼も左翼もなく自虐的歴史観にも飽きてきたこの時代を見るには、有意義な視点だと思う。

  •  確固とした理由もなしに、若者がナショナリズムに走ってしまう違和感を解き明かそうとしている本。精神分析的な知見から階層格差にまで話が及んでいて奥行きの深い本。

  • 若者世代のナショナリズムの形態とか、香山さんの視点から見た実態について書いてあります。
    そこから、愛国心や格差社会について書かれています。

    読みやすい本です。
    ただ、やや強引な部分もある気が(^-^;

    私なんかの若者世代からしてみると「あ、たしかにそういう傾向あるわ」と感じたりする事も多かったです。
    わりと簡単に読める本なので暇な人はどうぞ~。

  • ブックオフで購入。自分の近くにあるものを愛することは、産まれた国を愛することはよいことだと思う。でも家族や友人などを愛することの方がよりよいことだと思う。隣人愛、家族愛の発展系としての愛国心をもてるような大人の国になって欲しい。

  • [ 内容 ]
    W杯サッカー、内親王ご誕生、日本語ブーム等、ポップで軽やかに“愛国心”を謳歌する若者。
    米国テロ事件、欧州極右の擡頭等、世界情勢が混迷する中、この「愛国ごっこ」の次に来るものは何か。

    [ 目次 ]
    序章 「ニッポン、大好き」
    第1章 ぷちなしょな風景―2001‐2002
    第2章 崩壊するエディプス神話
    第3章 日本は「本当のことを言える国」か?
    第4章 進む階層化、変容するナショナリズム
    第5章 「愛国ごっこ」のゆくえ―三つのシナリオ
    終章 歴史への責任―あるコラムニストの予言から

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 大学1年生の春ごろ読んだ本。
    結構賛否両論なのね。
    なんというか・・・自分も結局ぷちなしょかな・・・なんて思ったり、それが悪いことなのか?って思ったり。明確に論理的に解決するのはむずかしいでしょう、そりゃ。なんにせよ自分が無意識に何かに巻き込まれていないかな・ってかんがえた。文が平易で香山リカの書き方が好きだから肩入れしているかもしれないけれど。

  • 10月20日 ~ 10月23日

    北島三郎や西城秀樹が果たしてどれほど国家を意識し、戦意高揚を意識して国歌を斉唱していたかは疑問だ。また、民族意識と国旗、国歌を結びつけることが知識人の使命のように考えているのは時代錯誤もはなはだしい。無階層の平等な社会をおめでたくも信じながら、自らを知識人階級の一員に位置付けるのも矛盾を感じる。
     ナショナリズムとは思想に裏付けられたものでなくてはならないのか。日本に日本人として生まれた人間が無意識、取捨選択なしに日本が好きということのどこに不思議があるのか。大学生は分別があり、社会に対して疑いの目を持っているという常識、認識の裏付けは何なのだろうか。社会の成熟や文化の衰退などの社会学的アプローチ、視点なしに、精神医学と哲学的切り口で現代の若者を論じようとするやり方は全共闘世代の末裔のように思えてならない。

    気候風土がその民族性を作るというのが持論なのだが、現代の若者にみられる気質も当然その影響を受けると考えていい。気候風土の変化(四季がなくなりつつある現代日本、温暖化)が民族性を変化させていると考えてもおかしくないのでは。日本人の南洋民俗化=若者気質。DNAの変化

  • ぷちナショナリズムという命名や論の発想自体は面白いのだが、論理の飛躍や思い込みが激しく、大学生のレポートのような印象を受けた。
    分析のふりして、最初から結論は頭の中で決まっているという展開が長々と続き、不快。香山リカは初めて読んだが、拍子抜け。
    まあ新書としてはこのくらいの軽さ、エッセーっぽさがいいのかもしれないが。

  • 香山リカはけっこう好きなので、
    図書館でみつけて借りた。

    「ぷちナショナリズム症候群」というネーミングと切り口はいいと思うが、
    内容が説得力に欠ける。

    それでも、こういうテーマでこの著書が書くということ自体が
    意義あることのようにも思える。

  • 著名な作者の著名な本ということで期待していたが、期待外れだった。エディプス・コンプレックスの話や鷲田さんの引用は興味深かったけど、全体として、「私はこう思う」→「ほら、この人もこう言ってる」か「この人こんなこと言ってるけど違うよね」の連続で飽き飽きした。論理的じゃないし、根拠もないので、何か友達のレポート読んでる気さえした。

  • 少し前に書かれている本だが、今読んでも面白い。

    ナショナリズムという問題は非常に繊細な問題なので、読んだ人によってまったく違う感想がでてくるだろうと思う。

    内容は面白いのだが、様々な面からアプローチをしているため、論旨が不明確になっているように感じた。

    この本を急いで書き上げるほどお焦燥感が作者の中にあったと見るべきなのかも知れない。

    ただ、この本の中で懸念されていることが現実になりつつあることだけは確かだといえる。

    「美しい国」や「格差社会」という言葉がとりざたされている今だからこそ読む意義があると思う。

  • 確かにワールドカップの騒ぎ具合はどんなもんよと思うけどさー、そこまで危機感感じなくてもいんじゃね?って思う。
    まぁこうゆう小難しいこと考える人がいて、あたしみたいな楽観的な人がいるからバランス取れていーのかもね。

  •  ネトウヨの別名のような印象だった「ぷちナショナリズム」という言葉。最近は2000年代とはまた状況が変わってきているように感じる。北朝鮮や中国、韓国との関係は更に冷え込み、全体的に右寄りになっているようだ。無害なぷちナショナリズムからヘイトスピーチなど攻撃的で排外主義が台頭してきている。これは日本だけでなくアメリカやヨーロッパなど世界的な潮流でもある。理想を掲げるだけではだめだが、安易に問題の原因を移民や難民に押し付ける姿勢には共感できない。

  • 何を懸念しているかはよくわかるし、10年以上経った今現在、事態はたぶん香山氏のこの当時の懸念以上の方向に進んでいるとは思うんだけど、彼女の他の著作同様、現象から主張を導き出すまでの道筋がすごく弱く感じる書き方なんだよねー。なんというか、結局彼女の主観以外に根拠はあるのか?みたいな。

  • 香山さんのいうような未来にはなってない気がする。。。
    いいんじゃないかなぁ。たまに、結束できることであれば。←

  • イデオロギーの時代が終わった2000年代の日本の若者のナショナリズムについて、以前のそれと全く違った傾向があることをしてきた本。著者の香山氏は精神医学者だけあって見地が広い。「ぷちナショナリズム」という言葉の原義をたどる目的で読んだ。

  • 香山リカは初読。タイトルも論調も軽そうに見えるのだが、極めて今日的でありつつ、論客としての責任を強く自覚した評論である。今はまだ日本におけるナショナリズムは「ぷち」てあるかも知れないが、近い将来それはフランスのペロン支持層以上に極端なものになりうるのではないか、というのが著者の危惧である。階層社会の固定化と、その肯定は彼女の予見する未来像を否定するものであることを著者とともに切に願う。

  • 日本で蔓延する『愛国ごっこ?』をプチナショナリズム症候群と名付ける。その背景には若者『切り離し志向』などがあるらしいのでだが・・・よくわからない。それに現在の諸問題を現実的に考えることを(それが過去の伝統を踏まえていないとしても)切り離し志向として断罪するあたりはよく意味がわからなかった。問題だらけの著作。

  • ぷちナショナリズム、なるほどなあと感じられた。やや、言い過ぎ?という部分も有ったが、さらっと読む分には問題なかった。あまりスポーツに明るくない自分には、オリンピックやなど国際的な試合で、なぜ周りから応援を強要されるのだろうか、という風に考えたこともあったため、興味深かった。
    2013.06.25

  • サッカーのワールド・カップに熱狂する若者たちの心理の考察から始まり、無邪気なナショナリズムが蔓延することへの危機感を表明している。

    「分裂」(スプリッティング)や「解離」(ディソシエイション)という心理的なメカニズムを持つ人びとが増えたために、目の前の現実を歴史という大きな流れの中で考えたり、反省や懐疑の念を抱いたりすることなく、言葉にならないエネルギーをもてあまして爆発させる機会を求めているのではないかと著者はいう。ワールド・カップでの「ニッポン」への熱狂は、こうした心理現象として捉えられる。

    おそらく、ここまでは純粋に現代の若者の心理についての考察にすぎず、とり立てて政治的なナショナリズムとの関係を論じるべき筋のものではないと思う。ただ、こうした心理的メカニズムを持つ人びとが社会の多数を占めるようになったとき、彼らの無邪気な気性が政治的なナショナリズムに雪崩打つ可能性がある、というのが、おそらく著者が書きたかったことなのだろう。

    ワールド・カップでの「ニッポン」への肩入れに関して、主義主張のない流動的な「日本的カッコよさ」を特徴とする「超民族性」を積極的に評価する山崎正和の主張が紹介されていたが、サブカルチャーがナショナリズムを飲み込んだのか、サブカルチャーがナショナリズムに飲み込まれてしまったのか、見分けがつかなくなっていることが問題なのではないかと、個人的には思う。「愛国ごっこ」「民族主義のパロディ」が、「無邪気な愛郷心」「ぷちナショナリズム」に連続的につながってしまっている心理的なメカニズムこそが解明されるべきなのだろうが、著者の議論はそこにまで及んでいないことに不満を感じる。

  • ぷちナショナリズム症候群について知りたくて読書。

    著者の本は基本的に好きであるが、本書はややモヤモヤ感が残る。なぜか、自分の経験と著者の論調が乖離していると感じるからだ。

    2002年の日韓ワールドカップのどんちゃん騒ぎを見て、異常さを感じたのは同じであるが、そこにナショナリズムがあるとはあまり感じない。

    日本は戦後、ナショナリズム否定し、国家意識アレルギーとも言うべき時代が続いてきた。日教組が国旗や国歌を否定し、小学生へすりこむようにして日本の国自体を否定する教育してきた影響も強いと思う。2002年、いやその前の1998年のワールドカップのあたりから、著者が紹介する現象は起こり始めてきたのだと思う。今まで否定、抑圧していた反動のように。

    確かに行き過ぎたナショナリズムは怖い。隣の国を見れば、いい反面教師となる。反日政策や韓国の歴史、成り立ちに疑問を呈することも許されない社会は異常だ。言論や表現の自由すらない。実質的には、北朝鮮と同じ、全体主義国家。

    日本はそんなぶっ飛んだ状況ではないと思う。国外に住んでいると、日本に住んでいた時よりも日本という国家を意識するようになる。そして、外から日本を考える。日本は好き、そして、外国も好き。それが本来の日本的な考え方なのではないかと最近、考える。

    日本だけが特殊な国なんて考えている人に私は会ったことないし、周りにもいない・・・。単に歴史を知らない、本を読んでいないだけな無知な人はいるが、それとは著者の述べるぷちナショナリズム症候群は異なると思う。

    日韓ワールドカップや荒れる成人式、イベントでの若者の暴走は、社会自体の閉塞感から生まれるぼんやりとした不安、将来への不安などのも影響しているのではないか。単に自分で考えることができないような思考停止状態なのではないかと感想を持つ。

    本書はロサンゼルスのブックオフで購入しています。

    読書時間:約35分

  •  
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/4121500628
    ── 香山 リカ《ぷちナショナリズム症候群 ~ 若者たちのニッポン主義 200209‥ 中公新書》
    ♀香山 リカ 評論 19600701 北海道 /精神科医/臨床心理士/立教大学教授/籍=非公開
    http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%B9%E1%BB%B3+%A5%EA%A5%AB
     
     パブロフの犬たち ~ 脳内ナショナリズム ~
    http://d.hatena.ne.jp/adlib/20110610
     おらが世 ~ 日の丸に心はためく人々 ~
     

  • 引用ばかりで、著者の言いたいことが分からない。
    いや、著者が「ぷちナショナリスト」的であることを嫌っている・疑問に思っていることは分かるのだが、「ぷちナショナリスト」であることによる弊害なんかに言及されてないから、読み終わった後に「で?」と言いたくなる。

    日本主義、大いに結構。「好きだから好き」、それでいいじゃないか。それによって何か悪い結果がもたらされるならまだしも。

  • レポートを書く際に勧められた1冊

  • 高校の時の読書課題。まさかの「ナショナリズムの社会学」と内容がかぶる。さすが浦和高校。

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W杯サッカー、内親王ご誕生、日本語ブーム等、ポップで軽やかに"愛国心"を謳歌する若者。米国テロ事件、欧州極右の擡頭等、世界情勢が混迷する中、この「愛国ごっこ」の次に来るものは何か。

ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義 (中公新書ラクレ)はこんな本です

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