「五感力」を育てる (中公新書ラクレ)

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  • 中央公論新社 (2002年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121500656

「五感力」を育てる (中公新書ラクレ)の感想・レビュー・書評

  • 齋藤孝と山下柚実の2人が、現代人の身体感覚の問題について語り合った本です。対談のほか、山下のルポ「子どもたちを育てる五感の現場」と、齋藤の論考「腰肚文化の再生をめざして」も収録されています。

    齋藤は、トレーニングとして確立された実践的な身体論を引っ提げて、教育を中心にさまざまな分野で発言しています。一方山下は、現代人の身体感覚の病についてのルポ『五感喪失』(文芸春秋)で、身体感覚を取り戻すことで自閉症やLD、ADHDなどの子どもたちの症状が改善されることを取材した経験を持っています。

    山下は、おんぶのできない母親や抱っこ嫌いの赤ん坊が増えている例を紹介しつつ、他者とのつながりが身体感覚という回路を通じて形成されると主張しています。おそらく、この発想の延長線上に、齋藤の提唱するトレーニングがあるのでしょう。齋藤の身体論の中核にある発想は、「コミュニケーション力」などの社会に出て必要となる「生きる力」を、「型」として身体に定着させ「技」化することで高めてゆくということだと思われますが、2人の議論はそうした方向に収束しているように感じました。

    書かれている内容は興味深いのですが、両者の意見が近すぎて、対談としては意外性に乏しいのが少し残念です。

  • 120809通読
    5感力を自分も、子供たちにも感じさせようと思った。
    感じる力は必要不可欠。

  • 自分の感覚に一度落としてみるという考え方が大事です。今読んでいる本、見ている映画は、自分にとってどういう意味をもっているのか。そう考えると意味が変わってくることがある。
    「ただ叱るのではなく、この子のつまずきとは何だろうか、と考えてみる。そこが見えてきたら、対処方法も見えてくる。自分の子がなぜそんな不思議な行動をとるのかを理解すれば、親の子育て能力も回復してくるはずです。だから、私は子どものセラピーよりも、時には親への解説に長く時間をとったりします。親が『その大変さがわかるわ、一緒に乗り越えていこうね』というわが子への共感を持つことが、いかに子どもにとって大切か、強調したいのです」と木村さんは言う。
    「ただし、わが子への『共感』を持ちなさい、ということが第一のメッセージでは無いことも強調しておきたいと思います。わが子の発達のつまずきがみえてこない普通の親御さんにとって、何をどうすれば良いか分からないのは当然だからです。的確な解説がなければ、わが子への『誤解』の方が広がってしまうのが、普通に子どもを産んで、普通に子育てをしている親のたどりやすい道だからです。大切なことは、この子の発達のつまずきをきちんと読みとった上で、親でもできることのアドバイスをしてくれる指導者に出会うことです」
    「一人一人の先生はたしかに努力しているかもしれませんが、そもそも日本の公教育は『通常教育』をベースに運営されている。障害児のことは想定されていないんですね。教育免許をとる際も障害児教育は必須事項ではない。さらに、現場は『すでにある教育書をどうやって教えるか』という、はじめに課題ありきの発想で運営されています。しかし、障害のある子たちのお課題は一人一人違う。その子のニーズの中から、『課題』が出てくるわけで、先生も一人一人の教科書を自分で作り上げねばならないが、その能力が不足している。つまり、発達につまずきのある子たちを受け入れる器が、いまの学校教育の中には足りないのです」と語る。
    【斎藤メソッド】斎藤孝氏は、本質的な力をつける独自の方法を提唱。本質的な力とは、社会にでたときに基礎となる生きる力のことで、具体的には「コメント力」(要約力・質問力)、「段取り力」「まねる・盗む力」の3つが軸となる。それを身につけるための実践的な学習スタイルが、斎藤メソッドである。その特色は、集中力を高める呼吸法や効率のいい姿勢といった身体の基本づくり、また、身体を使って覚えた「型」の反復練習による「技」への昇華など、身体技法を取り入れていること。
    身体を思いきり使った遊びのよさは、自分の力加減がわかる、という点にもあります。ものの質感を感じられない子どもや若い人たちの話が先ほど出ましたが、「感じる」というのは力加減とセットです。力感にあふれてつかみ取る感じや、ギュッと握りしめる感じがある一方で、そっと包みこむような感じもある。それは相手と自分との関係を瞬時に触覚的に捉えてできるものなんですね。そのセンサーを身につけるには、一度はギュッと力いっぱい握りしめるとか、自分の全力で思いきり何かをやりきったほうがいい。自分がどのくらい力を出せるかがわかれば、その最大値を基準として、「その六分目でやろう」とか「七分目でやろう」というふうにできる。
    ただ、子どもが喜んでやっていることを社会から排除してなくすのは難しいし、現在、子どもが熱心にやっているというのは、そこに彼らを魅きつけてやまない何かの要素があるわけです。それをもう一度、五感力なり感覚力を育てるという観点にずらしていけば、彼らの関心が別の方向に向いていく可能性はあると思います。大ヒットとなったゲームソフト『ぼくのなつやすみ』をつくった人たちに話を聞いたことがあります。夏の田舎を舞台に... 続きを読む

  • [ 内容 ]
    おんぶのできない母親、抱っこ嫌いの赤ん坊―いま若年層の身体が悲鳴を上げている。
    それは、親の愛情が足りないせい?
    はたまたTVゲームのせい?
    “五感喪失”時代に処方箋を贈る。

    [ 目次 ]
    序論 いまなぜ「五感力」なのか?
    ルポ 子どもたちを育てる五感の現場―LD/ADHDと教育のゆくえ
    対論 子どもの五感力を拓く(子どもの身体があぶない!;“五感喪失”時代の背景を読み解く;“五感力”向上作戦―大人たちにできること)
    提言 「五感力」を育てる十のメソッド
    補論 腰肚文化の再生をめざして―日本人の姿勢を手がかりに

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 心と体はつながっていると言います。

    言葉にすることは難しいかもしれませんが、
    自分自身はそのことをよく分かっています。

    具合のよく無い時はちょっと憂鬱。
    なんだか、朝目覚めがいいと今日はいい日。

    そんなことです。

    体の感覚に注目をして、
    五感を言葉で感じれる本。

    特にお子様をお持ちのご両親には読んでいただきたいと思います。

    勉強と同じように、
    五感も子どものときからの英才教育(?!)が必要なときかもしれません。

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「五感力」を育てる (中公新書ラクレ)の作品紹介

おんぶのできない母親、抱っこ嫌いの赤ん坊-いま若年層の身体が悲鳴を上げている。それは、親の愛情が足りないせい?はたまたTVゲームのせい?"五感喪失"時代に処方箋を贈る。

「五感力」を育てる (中公新書ラクレ)はこんな本です

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