腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち (中公新書ラクレ)

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著者 : 杉浦由美子
  • 中央公論新社 (2006年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121502292

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腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち (中公新書ラクレ)の感想・レビュー・書評

  • 格差論を腐女子を結び付けるのは強引すぎじゃない?

  • 2006年刊行。タイトルに即した内容は5章まで。現実逃避のツールの一つとの感。6章以降は格差論、特に世代間の認識の異同、女女格差に焦点が。前者・後者の関連性は見えて来ずじまい。なお、メイドカフェの向こうを張る執事喫茶は興味深いところ。

  • 2006年出版のため、現在と事情が異なる。前半は面白い。腐女子のオタク隠し、物語を妄想することこそが物語の消費の仕方、現実離れした話を好む、感情移入できない物語を好む。など腐女子分析は面白い。
    しかし、後半は女性の格差の話がメインとなり、腐女子は関係なくなる。非正規雇用、子育て、女性の競争。

  • 読み終わった後に何とも言えぬ居心地の悪さを感じた。著者の中に主張があってそれに都合よく参考文献やインタビューを切り貼りしてきたような、そんな感じである。そういう風に展開しちゃうのって飛躍じゃない?とか……
    別に扱う存在は腐女子でなくてもよかったのでないの?ただ腐女子を掲げておけば私のようなおっちょこちょいが本を手にとってくれるから触れといた、みたいな印象を読み終わった今強く感じている。格差や階級については面白く読ませてもらったが。
    腐女子ってこんなもんでしょ的な括りの大雑把さが根本の揺るぎとして違和感の源になっているのかもしれない。

  • この人の分析好き

  • 2006年代のことなので、2013年現在とは少し事情が変わってきているものはあるけど全体的な嗜好性は変わってない。

    本書は「腐女子」といったオタクカルチャーから格差社会にまで拡がっていく。女性性と他者からの承認など、腐女子の生態から何故こういった文化が生まれ、愛されてきたのか。といった論文。卒論資料として読んでいたが、女性の世代別価値観の推移も見ることが出来たので良かった。

  • 終盤、現在の日本の格差社会(特に女性間の格差)まで風呂敷を広げちゃって大丈夫か?!とハラハラしてしまった。シンドイ現実から逃避するための「腐女子」、ということなんすかねぇ。最後のまとめが、ちょっと駆け足だったような気がした。

  • ・同人誌:自費出版の刊行物
    ・BL市場メイン顧客:アラサー女子(可処分所得が多いため)
    ・進学女子校に多い傾向
    ・年間のBL市場:119億400万(代々木アニメーション学院2005年の試算より)

  • 著者は、「腐女子の特徴は?」「ファッションには無頓着なの?」「現実の恋愛には興味がないの?」といった質問を受けるたびに、「お洒落な女性もいれば、そうでない場合もあります」「彼氏がいることもあれば、いないこともあります」と答えてきた、という。

    メディアではステレオタイプで描かれがちな「腐女子」だが、じっさいには見た目も行動も一般の女性と違いはない。したがって本書でも、婦女子の「生態」を解き明かすことよりも、ごく普通の女性たちがBLなどのオタク文化にのめり込んでゆくのはなぜか、という社会的な観点からの分析が中心になる。

    バブル崩壊以後の格差社会は、「新しい階級」を生み出した。現在、かつて女性誌などが提唱してきた「ライフ・スタイルの選択」は、多くの女性たちにとって不可能になっている。よりよいライフ・スタイルをめざす「選択」が不可能になり、競争から降りた女性たちが、「ライフ・スタイル」が介在しない、ただ「趣向」だけでつながることのできるような「場所」を求めてオタク文化へ参入してきたというのが、本書の主張だ。とくにBLなどの男性同士の恋愛を扱うコンテンツは、読者自身が作品内の登場人物に感情移入するのではなく、現実離れした世界の「妄想」を読者に提供しており、こうした作品が腐女子に受け入れられているのだと著者は述べている。

    読む前に想像していた内容とはかなり違っていたが、こういうレポートもありだと思った。バブル以降の社会状況の変化を踏まえた上で腐女子コンテンツという「異文化」の出現を説明する本書の議論は、1970年生まれの著者の世代が腐女子を理解する道筋ではあるだろうが、腐女子の人たちの自己理解とはあまり切り結ぶところがないのでは、と思ってしまう。

  • 私のまわりに腐女子はいないと思ってたけど、この本によれば、どんな婦女子も腐女子にされてしまうようである。

    前半は腐女子の生態、オタクとの違い、BL、など近代人的な私にはびっくりな内容が多く、啓蒙書としていいと思う。

    女子はいくら腐っても女子のようで、マンガやら同人誌やらと共にファッションや現実の恋愛も、普通に並行して行っているらしい。
    だからオタクほど目立たないんだって。

    あとね、おすぎが酷評したゲド戦記が結構受けた理由は、ストーリーの欠落さ、にあるんだって。つまり、目立たない実は腐女子の方々が、欠落部分を妄想で埋めていく、という作業をしていたらしい。
    めからうろこ。

    しかし最後の4分の1くらいのところで急に、格差が腐女子という生き方を生む!みたいな感じになってきて、最初丸め込まれて、確かに!とか納得しちゃったけど、若干無理やり。

  • 腐女子の生態について述べた本。だと思い、軽い気持ちで読み始めたが、いつの間にか日本の格差社会についての話になっていた。
    腐女子は究極の生き方の選択肢のひとつなのかもしれない。

  • 読み始めてしばらくは、腐女子という己の性癖を暴かれていくようで「あぎゃー!」と叫びたくなった。ライフスタイルが選択できなくなったこの時代、おじさん達が思うような「若い女の子」像に拘泥しない女性が、「嗜好」として選んだものがBLだった、という。キワモノを見る目でもなく、自分語りでもなく、公平な視点で腐女子を見て論旨を明らかにしている。各章冒頭のBL作品紹介や柏枝真郷先生のインタビューが興味深かったです。

  • 腐女子の消費能力。その表裏に透過する思考と社会背景。
    言わずもがな自身も同じF女子として手にとらせていただいた。大学の講義でサブカルチャー論で"オタク"について語られたので、その延長線上だ。
    嗜好というより経済的な意味で世界に浸透している、という意味の腐女子化。彼女たちの消費能力は目を見張る。決してそれはF女子だけではなく日本人全てに繁茂しており、ファッションや昼夜ニュース番組に取り上げられる食べ物文化にも広がって解釈できる。
    まさに嗜好への消費が最上とされており、それが「選択肢などない」現代社会のある種の現実逃避の反映として存在している、というのには合点がいった。私たちが感じる息苦しさはそれだったのだ。あるいはそれに近い何かだ。

  • オタクについて調べてみようと思い手にとった。
     腐女子は、現代社会を生き抜くための知恵としてアニメやマンガ(BL)につかの間の現実逃避をし、明日の鋭気を蓄えているという。
    そこはまぁ当たっていると思うのだけれど、後半につれて腐女子の話から女性たちの生き方(格差)の話しになっていって、「あれーこれ特別腐女子は関係ないんじゃないかなー」と思えてきた。最後のまとめで急に腐女子に話し戻したように感じた。
    この内容なら別の題名にすべきだったと思う。腐女子の生態について詳しく書かれているのかと思ったらそうではなかったから。
    個人的には、なぜ腐女子はBLを愛好するのかってところが詳しく知りたかったので消化不良。後半は読むのが一行に進まなかったので、★二つ。

  • 腐女子を少しでも理解しようと古本で購入。

    結果としては少し理解できたかな。
    前は単なる嫌悪感しか抱いていなかったが、読了後は「男のオタクの方が変か」程度になった。でも正直まだ“ 好感 ”は持てない。

    この本に関しての感想は「微妙」。
    以前に、たまたまこの著者の新書を読んでいたから文体は覚えていた。

    なんだかなぁ。
    理路整然としてないところが目についたり、飛躍して展開されている所があったりと、どうも肌に合わない。
    テーマはいつも興味深いものを扱っているから手に取ってしまうのだけど、後半の方は「腐女子」よりも「女性の雇用」や「少子化」といった社会問題を話に出して、無理やり「腐女子」とリンクしているようにしか見えない。
    必然的に書かざる負えないと言うよりは、文章の数合わせに書いてると受け取ってしまう。

    まぁ、面白そうなものがあったらまた読むけどさ。

  •  大まかにまとめると、腐女子とは女性性を忘れた存在などではなく普通の女性である、女性が新たに直面することになった格差社会を生き抜いていくためにとった手法なのである、といったところだろうか。
     意見としては、大体において賛成であるが、著者が文章展開の根拠としているのが他の論客の本からの引用と、少数のインタビューであることが残念。新書であるならば、もう少し大規模調査のデータ等あると説得力が増すのではないだろうか。
     また、多数の引用がなされているが、巻末の参考文献にはその一部しか掲載されておらず、不誠実な印象を受けてしまった。
     とはいえ、腐女子という女性の中でもニッチな存在に光を当てたものとして、価値ある著作だと思う。

  •  腐女子の世界を覗いてみれば、格差社会が見えてくる!?
     なぜ女性は男性同士の恋愛物語に耽溺するのか。そんな疑問から「腐女子」を分析していくと、大変深刻な社会問題である「格差」が密接に関係してくることがわかってきた。
     「腐女子」が決して少数派(マイノリティ)ではないことがよく分かる、世の男性やバブル期の青春を駆け抜けた中高年にぜひ薦めたいルポルタージュ。

  • 意外とまじめな本ですよ

  • [ 内容 ]
    腐女子とは、男性同士の恋愛物語を嗜好する女性をいう。
    なぜ彼女たちは、「自分不在」の妄想世界に遊ぶのか?
    密かに、しかし確実に進行する女性のオタク化、その裏側をレポートする。

    [ 目次 ]
    第1章 メディアに無視されてきた腐女子たち
    第2章 腐女子の思考と生態
    第3章 社会のオタク化は加速する~「嗜好」の時代へ
    第4章 腐女子の「妄想」を分析する
    第5章 「女性性の否定」という誤解
    第6章 「自分探し」から「自分忘れ」へ
    第7章 ライフスタイルは選択できない
    第8章 女性誌のモノサシはもういらない
    第9章 腐女子化は格差社会を生き抜く知恵

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • なんていうかもう心理学。
    ここら辺の文化って深いなぁって改めて思いました。
    腐女子きめーよな人は理解のため読むような本でないかと。
    なかなか、ふむふむ読めました。

  • 腐女子の生態はわかった。けど、それを女性論に結びつけるのはどうなのだろうか?

    ただ好きってだけで、こ難しくしなくていいのではと思うけど。

  • 内容、論理展開、すべてに対して、
    「温(ヌル)い戦は好きじゃねえ」「coolじゃねぇな。coolに行こうぜ、coolによ」と腐女子っぽく感想を述べておきます。

  • この人の本は一冊で十分。
    書いていることは同じでしたね。

  • 腐女子は腐だけどふつうにもてるとかなんだとかちょっと美化しすぎなとことかあったんですけど、そうかもなあっておもうとことかもところどころありました。自分のいない世界が大事とか。
    最後を引用するんですけど、
    --------------------------------------------------------
    現実で地に足をつけ、平凡な日常をキチンと営んでいくために、現実とは違う「物語」を必要とする。そういう健全な現実逃避をすることができるのが「腐女子」のスキルなのである。
    --------------------------------------------------------
    ここすごい同意でした。今非実在青少年の規制だのの話がありますが、をたくっていうのはこういうもんじゃないのかなあ。毎日をがんばるためのちょっとしたトリップ。それを作品を通して妄想でやってるだけで、リア充な人が日頃のストレス解消に旅行いくようなのと意味的にはあんまりかわらないんじゃないのかな、とか。
    妄想だけでとどめておけないごく一部のをたくのためにこんな話がもちあがっちゃったりなんか政治家の人とかに大多数の無害なをたくまで異常者扱いされちゃったりして残念だと思います。
    あれ、何の話だったっけな

  • オタク評論と見せかけて、実際には女性評論。
    今この時に読めて良かったと思った本。
    発売当時では共感できなかったかもしれない。

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腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち (中公新書ラクレ)の作品紹介

腐女子とは、男性同士の恋愛物語を嗜好する女性をいう。なぜ彼女たちは、「自分不在」の妄想世界に遊ぶのか?密かに、しかし確実に進行する女性のオタク化、その裏側をレポートする。

腐女子化する世界―東池袋のオタク女子たち (中公新書ラクレ)はこんな本です

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