「この人、痴漢!」と言われたら―冤罪はある日突然あなたを襲う (中公新書ラクレ)

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著者 : 粟野仁雄
  • 中央公論新社 (2009年4月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121503169

「この人、痴漢!」と言われたら―冤罪はある日突然あなたを襲う (中公新書ラクレ)の感想・レビュー・書評

  • 30年以上前に図書館で冤罪の本を読み、心底怖くなったのを覚えている。「警察に捕まったら無実でも人生の終わり」この現実は当時から何も変わっていない。

    何もかも過去を賛美するつもりはないが、本書の「昔は現場に足を運び、職人的な真摯さで捜査に当たった警察官がいた。今は成果主義らしく効率的に事件を処理して終わり」というくだりにやりきれないものを感じる。

    政治家、軍人、警察、教師...昔もひどい輩はいたが、そうでない人は職業人としての「誇り」を持ち、それに対して一定の「敬意」があったように思う。

    敗戦後、自力で勝ち取ったわけでもない個人の権利を振りかざし、既存の権威を否定することで新しい権威に阿ったマスゴミの毒が全身に回った結果がこの惨状ではないかと思う。

  • タイトルからは予想できなかったが、性犯罪(痴漢)以外にも、交通事故、殺人などにおける冤罪事件を広く取り上げ、冤罪の恐ろしさが訴えられている。冤罪が生まれる原因として、証拠のねつ造、隠匿などの捜査側(検察、警察)の問題点、検察の言いなりの裁判官の問題点などが指摘されている。また、マスコミ、弁護士にも改善すべき所があるようだ。

    さて、痴漢と間違われたら、どうすれば良いのか?それには、まずは自分の名前をなのり、その場で相手女性と話し合うこと、だそうだ。その他にも、冤罪から身を守る術が具体的に列挙されている。読んで損はない。

  • (推薦者コメント)
    何も覚えがないのに、「この人、痴漢!」と言われたら。その男性は性犯罪者と見なされ、人生は終わりである。この恐ろしい現実を男性諸君はもっと知らなくてはならない。

  • 9784121503169  219p 2009・4・10 ?

  • [ 内容 ]
    見知らぬ誰かの一言や警察官の思いこみだけで、自分の人生が奪われるとしたら―。
    痴漢から殺人まで、実例をもとに、冤罪の生まれるメカニズムと、被害を食い止める術について考える。

    [ 目次 ]
    第1章 今もこんなに起きている冤罪事件(性犯罪をめぐって 交通事故 ほか)
    第2章 冤罪を生み出す人たち(警察の問題 検察の問題 ほか)
    第3章 冤罪被害者にならないために(あなたの身を守ってくれる最低限の知識 もしも「痴漢」と言われたら ほか)
    第4章 裁判員制度で冤罪は防げるか(冤罪死刑囚の叫び 裁判員制度の落とし穴)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 義憤を感じると共に、自己防衛も考えなければならないと痛感。
    読んでいて、困難な物事へのやる気がわいてきた。

    警察の初動捜査等、基本的な捜査能力の低下が見られる。
    調書を改ざんすることはざら。
    検査等等の示した証拠の矛盾等を見抜けない裁判官が一番悪い。
    裁判官にはもっと経験積ませよ。任官は経験を積ませてからでよい。
    弁護士もピンキリで、弁護士に任せきりでも駄目。
    痴漢に間違えられたら、不用意に別室に行かない。それは目撃者もいなくなり氏、いろいろな物証がわからなくなる。
    一度逮捕されたら22~23日は拘留される。
    取り調べで弁護士をいつでも呼べる。
    調書の署名押印は義務ではない。拒否も出来る。
    調書の署名するときは調書を徹底的によめ。全てのページに押印するのでもよい。
    家宅捜査の状況をビデオで納めよ。押収品リスト作るのも良い。
    警察が調べに来たら、身分証の提示を求めると共に名刺を求めよ。
    任意か確認する。任意の時は自由に電話できる。
    刑事は嘘を言うと思え。信用するな。
    痴漢えん罪では、絶対駅員室に行くな。私人逮捕と言うことになる。そのかわり、名刺を提示する。または、身分証明書を示す。
    不確かなことを話すな。あとで矛盾点を追求される。寡黙であった方がよい。
    出来事を時系列で整理せよ。
    「でっちあげだ」と言わない。行為自体があったのだという前提で対応する。相手も警察もメンツあるからそう簡単には引かない。意地でも起訴する。
    「駅員室入ったら私人逮捕になってしまうから拒否します」と言おう。
    「あなたは、私が○○したと現認したのですか」と言おう。
    人違いでも虚偽告訴罪成立する。
    まいばっく、店の中では広げるな。
    逮捕避けられないときは、電話しまくれ。
    逮捕されたらプライド捨てよ。
    雑居房の主を敬え。
    同居房の人とも世間話以外の話をしない。
    知性高い人でも警察の取り調べでは落ちる。
    警察を敵だと思っている人は、なかなか落ちない。

  • 数々の痴漢虚偽告訴や、片岡さんの高知県白バイ事故、志布志町選挙違反でっちあげ事件など、警察による証拠偽造・隠蔽、犯人捏造の例は枚挙にいとまがない。そんな犯人捏造事件の大量の事例と、警察、検察、裁判官が一体となって、無実の人を犯人に仕立て上げてしまう、構造的な組織欠陥について記述した一冊。

    数々の事例は興味深いが、単なる事例コレクションといった感じに終始してしまい、著作としての面白みは、あまりない。最後の「冤罪被害者にならないために」もあまり参考になるとは思わないので、星2つ。

    最も大切なことは、警察は市民の安全を守る組織ではなく、犯人を作り上げるための、恐しい機関だという認識を持つことだと思う。暴力団のような高圧的な取り調べ、脅しや騙しによる自白強要は、21世紀の現在も日常茶飯事で、犯罪捜査には怠慢どころか、捏造や偽造すら横行している。下手に犯罪捜査(聞き取りなど)に協力しようものなら、犯人にでっちあげられる可能性が高いので、警察は頼らず、助けず、近寄らず。「警察を見たら泥棒と思え」が、冤罪時代を生き抜く知恵だ。

    実際、本書に紹介されている浜田寿美男教授(「自白の心理学」は読んだ)の言葉にも、「警察を敵と思っている人は、なかなか落ちません」というアドバイスがある。警察と相対するときは、自分がその犯罪を犯したかどうかは一切関係なく、常に「警察は自分を犯人にでっちあげようとしている」という認識を持つことが大切だ。

  • タイトルにつられるが、冤罪一般についての本。対処法は勉強になりました。

  • タイトルから連想するような処世術は、全体の3割ほどのみ。残りは日本における冤罪の実情とその原因から、裁判員制度についてまで述べられており、いわゆる「ルポ」本に相当する。しかし処世術の部分、男性は特に必読だ。知っているといないとでは大違い。

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「この人、痴漢!」と言われたら―冤罪はある日突然あなたを襲う (中公新書ラクレ)の作品紹介

見知らぬ誰かの一言や警察官の思いこみだけで、自分の人生が奪われるとしたら-。痴漢から殺人まで、実例をもとに、冤罪の生まれるメカニズムと、被害を食い止める術について考える。

「この人、痴漢!」と言われたら―冤罪はある日突然あなたを襲う (中公新書ラクレ)はこんな本です

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