火災の科学―火事のしくみと防ぎ方 (中公新書ラクレ)

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著者 : 辻本誠
  • 中央公論新社 (2011年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121503831

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火災の科学―火事のしくみと防ぎ方 (中公新書ラクレ)の感想・レビュー・書評

  •  長年火災安全を研究してきた著者による火事についての啓蒙書。大変ためになった。
     火事で亡くなるのは圧倒的に高齢者,それも男性が多い。日本の火災による死者は,年1400人ほどで安定。ただ,近年の住宅の難燃化,暖房器の安全化もあって,どの年齢層を見ても,火災による死亡率は年々減っている。それにもかかわらず死者数が減らないのは,高齢化しているせい。85歳以上だと50歳以下に比べて10倍以上も火災死亡率が高い。
     高齢者と火災というと,よく報道されるグループホームなんかの火災で死者がでるが,実は死亡率としては,自宅の方がずっと高いそうだ。高齢になるほど,木造住宅で古い暖房器具を使い続けたりする場合が多いので,そうなるのだろうか。
     あと男性で死者が多く出るのは,これは断然,消そうとするからだそうだ。特に高齢の男性は責任感が強く,体力の衰えを忘れて行動してしまうことが多い。炎が天井まで上がったらもう消火器で消すことは不可能なので,何としても逃げなくてはならない。
     もし着衣に着火してしまった場合は,走り回ってはいけない。横になって転がるのが最善だそうだが,頭ではわかっていてもいざそういう目に遭ったときに実践できるかあんまり自信ないな…。子供たちと一緒に練習でもしておこうかな?
     最近の住宅は,内装にも難燃材・不燃材がよく使われていて,燃えにくいとされているが油断は禁物。難燃材・不燃材は着火しにくい材料というだけで,長時間高温に晒されたらやっぱり燃える。あと高断熱というのも火災では危険な面がある。室内が燃えても熱が外部に逃げずにこもって焼損が激しくなることが多い。火が燃え移るのは,炎が接触するから(着火)だけではない。輻射熱によって発火点に達すれば,遠隔でも発火する。高断熱住宅の火災ではこれが迅速に進む。
     火事は怖いなあ。火災って風洞実験みたいに小さい模型を燃やして研究することはできないらしい。燃焼が起こる場に生じる境界層の厚さが決まっているので(模型だと境界層の厚みが相対的に大),実物を縮小すると燃え方が変わってしまって役に立たないからだ。

  • 【配置場所】特集コーナー【請求記号】 369.32||T
    【資料ID】91110345

  • 推薦者 機械工学科 林田和宏 先生
    *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます*
    http://opac.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB50101738&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB

  • 平成23年10月19日(水) 読了

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火災の科学―火事のしくみと防ぎ方 (中公新書ラクレ)の作品紹介

火災研究でわが国トップレベルにある東京理科大学の研究成果を一冊に。火事がおこるしくみ、被害の現実、防災の心得などを一般向けにまとめた。ビル火災から家屋火災まで、これで万全。

火災の科学―火事のしくみと防ぎ方 (中公新書ラクレ)はこんな本です

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