基礎からわかる - 日本の領土・海洋問題 (中公新書ラクレ 434)

  • 中央公論新社
3.73
  • (1)
  • (6)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 48
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121504340

作品紹介・あらすじ

中・韓・露に日本は対抗できるのか?韓国大統領の竹島上陸以来、関心が高まる領土・海洋問題。竹島・尖閣・北方領土問題の背景から中国のしたたかな戦略まで…情報の最前線にいる政治部記者が基礎から教えます。資料も豊富な完全保存版。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 【配架場所】 図・3F文庫新書 中公新書ラクレ No.434
    【OPACへのリンク】
     https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/book/143058

    ほか、「竹島 : もうひとつの日韓関係史」 (中公新書:2359;2015年)などあります

  •  のび太のものは俺のもの、俺のものは俺のもの、なんか文句あっか!?

    ジャイアンの場合は子供の問題で済まされるが、これを国家がやっちゃだめだろう。


     海底資源が発見されたら、そこは前からうちの領土だ。軍事的に必要な領域だとなったら、お前らそこをどけ、だ。国際司法の場で違法と言われたのに、そんなのには従わないって、海洋条約を批准してないならともかく、してるでしょあなたたち!


     南シナ海の問題を思い出そうとして、2年くらい前に読んだ本をもう一度読み返した。


    基本的には日中・日韓・日露間での領土海洋問題をわかりやすくまとめた本なので南シナ海のことはおまけのようなものなのだけれども、中国の海洋軍事戦略を語る上で外せないのが南シナ海。


     南シナ海をおさえれば台湾有事の際にアメリカが救援に来ようとも、この海域に入れない。中国にとっては軍事的に超重要なエリア。この海域を中国の原潜が鯉のように自由に泳ぎ回れれば、アメリカ軍も怖くなんだよね。


     しかしまあ、排他的経済水域(200カイリ)を領海(12カイリ)と同一に主張する暴論はなんなのさ。根拠がなきゃ捏造すればいいのか?


     というわけで日中友好に配慮して発言を控えろとか、当事国で解決する問題に口を挟むな、という主張には耳を傾けてはいけません。これは国際社会が協力して強く非難しなければいけない問題だ。ほっとくと軍事要塞化どんどん加速させるよ。
     まあ、中国にしたら馬耳東風だろうけど。


     誰がこの国の暴走を止めるんだろう。


     フィリピンが経済的な見返りをちらつかされて、大幅に譲歩しないことを祈ります。

  • チェック項目11箇所。外務省の「尖閣諸島の領有権についての基本見解」は、「尖閣諸島は、1885年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行ない、単にこれが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上」、正式に領土に編入したと説明している。中国は、サンフランシスコ平和条約で尖閣諸島が米国の施政下に置かれた時も異議を唱えることはなかった、中国が突然、領有権を主張し始めた背景には、尖閣諸島を含む東シナ海の海底に眠る石油資源の存在がある。誰もが日本の領土であることを疑わない小笠原諸島だが、幕末から明治にかけて日本と英国の間で領有権が争われたことは、日本人の間でも意外と知られていない。英国軍艦と小笠原行きを競った明治丸は、明治天皇の東北巡幸(1876年)にも用いられ、横浜に無事帰着された日が7月20日だったことが、祝日の「海の日」の由来となった。北方四島について、日本は江戸時代初期から自国領としてきた、1644年に江戸幕府が作製した日本地図「正保御国絵図」には、「クナシリ」「エトロフ」などの島名が記されている。ロシアの全権代表プチャーチンは「将来の紛争を避けるため最新の調査を行った結果、択捉島は日本の領土であることが証明された」と述べている(1887年)。4島の「不法占拠」は、日本政府が一貫して主張している表現ではあったが、ロシア側はそのたびに「受け入れられない」と日本側に抗議して反発を強め、大統領も「独創的アプローチ」にい言及しなくなった。日本の島の数「6852」……このうち、人が住んでいるのは約400島に過ぎない。沖ノ鳥島は東小島と北小島の形状だけに着目すれば「岩」と言えなくもない、島とは、自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう……「島」の定義はあるのに「岩」の定義がないことが背景にある。レアアース……セリウムやテルビウム、ジスプロシウムなど含有している、液晶テレビやハイブリット車のモーターなど幅広い用途がある。南極条約は領有権の主張そのものは無効としていないことから、7か国は今も領有権を主張している。

  • 参考になった。
    良く書けている。読売っぽい印象はあるが。
    国家間の関係は難しい。

  • 尖閣、竹島、北方四島といった領土問題、大陸棚延伸申請、北極海、南シナ海等の海洋問題について書かれている。知っている人にとっては当たり前のことばかりなのだろうが、とても参考になった。周辺国のひそかな長期的戦略を前に日本の将来が不安になる。

全5件中 1 - 5件を表示

読売新聞政治部の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×