プロレスという生き方 - 平成のリングの主役たち (中公新書ラクレ)

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著者 : 三田佐代子
  • 中央公論新社 (2016年5月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121505545

プロレスという生き方 - 平成のリングの主役たち (中公新書ラクレ)の感想・レビュー・書評

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  • 1996年スカパーの前身パーフェクTVがスタート。その目玉のひとつとして24時間プロレス格闘技専門チャンネルサムライTVが開局。そのメインキャスター三田佐代子さんが現在のプロレスの最前線を語った。
    元々プロレスの素人だった彼女は、毎日のプロレス報道の最前線でその魅力の虜となっていく。
    あくまでファンの立場、報道する立場としてだか、プロレスへの大きな愛が貫かれている渾身の書。

  • 三田佐代子とは、おそらく日本で唯一の
    プロレス専門ニュースキャスター。20年前に“スカイ”が付く前
    のパーフェクTVで開局したプロレス・格闘技専門チャンネル
    「ファイティングTVサムライ」のメインキャスターであり、同局
    のアイコンでもある。

    プロレスファンという特殊な人種は、プロレスに関する全ての情
    報を多方面から積極的に入手する傾向がある。無論僕もその中の
    一人であり、サムライTVも開局から今までをずっと視聴し続け
    ている。開局当時からサムライの目玉は2つ。1つはもちろん試合
    中継なのだが、もう1つは毎日(現在は月水金)生で放送される
    ニュース番組。そこに抜擢されたのが、古館プロジェクトに所属
    する元テレビ静岡のアナウンサー、三田さんだった。

    開局当初の三田さんは・・・正直、酷いモンだった(^^;)。
    それまで全くプロレスを知らなかったのだから無理も無い。技の
    名前はもちろん、選手や団体の名称のイントネーションすら怪し
    い。失礼を承知で言わせて貰うが、当時は「この人、いつまでも
    つのかなぁ?」と思っていた。

    ところが!
    そのあたりの違和感は、約1週間で完全に払拭されてしまったの
    だから驚く。2週間後には表層をなぞる、という感覚がほぼなく
    なり、全く新しいジャンルだったプロレスニュースバラエティと
    いう番組を完璧に回していた。
    もっと驚いたのは、キャスター就任後1ヶ月を過ぎるあたりから、
    立ち居振る舞いに我々と“同じ匂い”を醸し出していたこと。
    三田さんは、驚くべき速さで我々の代弁者となっていた。

    実はちょうどその頃、ある仕事で三田さんご本人にお会いしたこ
    とがある。正直、思い出すのも腹立たしいくらいのサイアクな
    イベントであり、僕の中では黒歴史と言える程。クライアントは
    もちろん、僕も含めた運営サイドもグタグタであり、その日を
    キチンと終われるかどうかも不安な仕事だった。そんなイベント
    で司会を務めてくれたのが三田さんであり、彼女だけが唯一の
    プロフェッショナルだった。数十分の打ち合わせで大筋を把握し、
    出演者のコメントを巧に引き出す。そして押すのが確実だった
    本編をキッチリ時間通りに終わらせてしまった。
    まるでニック・ボックウィンクルの世界戦のような仕事ぶり。
    またまた失礼だが、その男らしい佇まいにちょっと憧れさえ覚え
    たほど。

    三田さんに「301(当時のチャンネル)いつも観てます!」と
    ご挨拶したのだが、目つきが一瞬で優しくなったのを強烈に覚え
    ている。当時、サムライで僕の先輩がディレクターをやっており、
    その話題で数分盛り上がった。この人、本当にプロレスが好きな
    んだ・・・そう確信出来たのが妙に嬉しかった。

    そして、そこから20年間(!)、三田さんはサムライの象徴で
    あり続けた。キャスターとしての技術は年々洗練されて行き、扱
    いの難しそうな選手からも必要なコメントを必ず引き出す。ここ
    20年で団体や選手との距離感はかなり近くなって居る筈なのに、
    番組では絶対に一線を越えず、客観的な位置に立ち続ける。今の
    三田さんに対する我々の信頼度は圧倒的に高い。

    この作品はそんな三田さんが20年寄り添ったプロレスについて
    書いた本。慶応卒の才媛であり、テレビキャスターでもある三田
    さんの文章は淀みが全く無く、タイムラインに間違いや無理は
    一切無い。それでいてプロレスに対する愛と説得力に溢れている
    のだから、面白く無いワケが無い。

    三田佐代子という特異な天才が、プロレスの世界に居てくれて
    本当に良かった。改めてそう感じさせてくれる、凄い作品である。

    プロレスファンなら、もう間違い無く鉄板で楽しめる。しかし、
    どうせならプロレスとなんの関係も無い人に読んで欲しい。もし
    かしたら、そういう人たちの何人かが明日どこかの会場に出掛け
    る可能性も充分にある気がするので。

  • -

    なぜ今また面白くなったのか?プロレスは幾度かの困難な時期を乗り越えて、いま新たな黄金時代を迎えている。馬場・猪木の全盛期から時を経て、平成のプロレスラーは何を志し、何と戦っているのだろうか。メジャー、インディー、女子を問わず、裏方やメディアにも光を当て、その魅力を活写する。著者はプロレス専門チャンネルに開局から携わるキャスターで、現在も年間120大会以上の観戦・取材中。棚橋、中邑、飯伏、里村明衣子、レフェリーの和田京平らの素顔に迫る。

  • 各プロレスラーの人物をにきちんと捉えていて、文章全体通して、好感がもてた。

    ファンなら一読をお勧め。

  • 生身の人間が命をかけ、エンターテイメントとして成立するプロレス。
    昨年から小学校以来のプロレス熱が再燃した私。何十年ぶりに生で観戦したプロレスの熱さにやられてしまった。

    本書ではそのプロレスを愛し支え闘う方達の声を聞くことができる!その命がけの闘いに応えられるよう応援していきたい。

  • サムライTVのプロレスニュースキャスターの三田佐代子がプロレスの併走者の視点から描いた本である。扱っている人物は、中邑真輔、飯伏幸太、高木三四郎、登坂栄児、丸藤正道、里村明衣子、さくらえみ、和田京平、大日本プロレスの若手、棚橋弘至。レスラーだけでなく経営者までを、そしてレスラーもリング上だけでなくそのリングを降りた姿までも扱っている。そうすることで扱う人物を多面的に描き出しているのだ。

    恐らく彼女が魅力的なのだろう。心を開いて彼女と語っているように思われる。だから愛のこもった彼女の文章で描かれる彼らはとても身近であり、人間的な魅力で溢れているのである。

    また、構成も素晴らしい。例えば中邑真輔の章では、彼の考えるプロレスとはが語られるのであるが、そこには飯伏幸太のことも語られている。飯伏幸太の章では彼の所属していたプロレス団体DDTの社長である高木三四郎のことが語られ、大日本プロレスの社長の登坂栄児の章では棚橋弘至についても軽く語られている。それぞれの個人を描きつつも、プロレス界の横の関連性も描いているのである。そして最後の章の棚橋弘至は、レスラーとしてではなく、DDTで発生した棚橋事件の顛末を描くことでプロレスが起こした奇跡について語られるのである。

    「プロレスっていいな」

    このように思える本である。

    「プロレスを好きでよかった」

    このようにも思える本である。プロレスファンの人は是非読むべきである。プロレスファンではない人もできるなら読んでもらいたい。そのうえでプロレスを好きになってほしいものだと思うのだ。

  • こんなに熱く胸を揺さぶる本があったか。

  • 今やプロレス界の重鎮の三田佐代子氏が語る、プロレスとプロレスラーの話。

    プロレス界のキーマンをおさえてて、プロレスに関心のあるものならば必読の一冊。

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