ツァラトゥストラ〈2〉 (中公クラシックス)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121600318

感想・レビュー・書評

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  • ツァラトゥストラ〈2〉 (中公クラシックス)

  • そんな時に読んだニーチェは僕を鈍器でぶん殴ったようだった。

    ニーチェとのコミュニケーションで僕が学んだことは以下のことだ。

    現生に希望をもてるよう向き合うことが人生だ。

    虚栄心ではなくよく生きようとする情熱に生かされなさい。

    しょうもない歴史が繰り返し、自分もその歴史の一部分だとしても、そのことを真摯に受け止め、そしてそれを超克しようとする人々を超人という。

    かなり恣意的な解釈も含まれるが、こんな感じである

    ニーチェの言っていることの9割は理解できていない、しかしその1割を理解するだけでも人生に大きな影響を与えるニーチェはやはり偉大なのだろう。

  • 思考の偏った膨大さと綿密さ、圧倒されました。すき
    でもこの作者が身近にいたら絶対お近づきになりたくないし、当然作者もわたしなんかとお近づきになりたくないだろうなと思う。

  • 本書には第3部から第4部が記載されている。

    第3部は、洞窟に帰る道すがら、自身の行動を振り返り、
    永劫回帰の思想を完成させるまで。

    振り返りということもあり、第1部、第2部で言及したことを
    ツァラトゥストラ自身が解説している感じになっている。
    よく、ニーチェを自己啓発本に仕立て上げたものがあるけど、
    たいていはこの三部からの引用が多いと思う。
    確かに処世術のように取れる言説が多いけど、
    あくまでもニーチェが目指したのは超人であり、
    人間とは乗り越えられるべきあるものに過ぎない。
    むしろまったく逆のことを言っていることもあったりして、
    あまりその手の本は読む気がしない。

    永劫回帰については瞬間の門の前で侏儒との会話が面白い。
    すべては永劫に回帰するということを文学的にうまく表現していると思う。
    永劫回帰の思想はまじめに考えるとかえってわからなくなると思う。
    もちろん、自分がわかっていると言い切るわけではないけど。

    自分の理解はこんな感じ。
    結局、全ての瞬間が繰り返されるということは、全ての瞬間が永遠となる。
    そしてすべてが永遠なら、すべてに責任があり、すべてを肯定できる。
    さらに、過去も現在も未来も等しくなり、その上で起こるすべての出来事、
    喜びや苦悩も差がなくなる。そういう世界を生き抜くためには人間は
    超人とならなけらばならい。

    逆に言えば生を絶対肯定するためには、生を愛さないといけない。
    これを実現するための最大の難関は過去。
    過去は変えられないという前提に立てば、絶対肯定はできない。
    さらに、それを言い訳にして、生に責任を持たないものもでてくる。
    最悪なのは来世などというものを持ち出してくること。
    そういう弱さを乗り越える存在として超人を考え出し、過去の肯定を
    可能とする永劫回帰を考え出したとも言えるかもしれない。

    こういうの考えるのが楽しくて仕方ない。

    最終章である第4部は戯曲風になっていて、
    高人への同情の克服が描かれる。

    予言者によって同情という最後の罪に誘われたツァラトゥストラ。
    危急の叫びに導かれて、さまざまな高人にあい、自身の洞窟に誘う。

    高人としては、右手の王、左手の王、老いた魔術師、法王、
    進んでなった乞食、影、知的良心の所有者、悲しんでいる予言者と
    その驢馬。さらに最も醜い人間。
    どれもみな魅力的で、少々ギャク的な場面もでてきて文学作品としても
    十分楽しめる。

    洞窟に戻ったツァラトゥストラはその叫びの正体に気付く。
    それは、高人すべての叫びだった。
    そして、高人らに自身の思想を説く。

    その後、驢馬祭りや酔歌をへて、徴(しるし)を得たツァラトゥストラは
    自身の事業に出発する。

    後半は、繰り返しということもあり、かなりはやく読めた。
    それでも、永劫回帰の部分は難しくて何度か読み返した。
    永劫回帰というのは、わかったようでわからない部分も多い。
    でも、すごく大事なことを言っている気がする不思議な考えだと思う

    また、別の人の翻訳で読んでみよう。

  • JC的な表現,FWN的な表現,SAK的な表現

  • うゎ(2)? わかる気がするけれど、ものすごく読み難い。

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