古典外交の成熟と崩壊I (中公クラシックス)

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著者 : 高坂正堯
  • 中央公論新社 (2012年12月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121601377

古典外交の成熟と崩壊I (中公クラシックス)の感想・レビュー・書評

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  • ナポレオン戦争後のウィーン会議における各国の動きを分析した本。ロシアとフランスに囲まれたオーストラリアとドイツが、同盟で結束する必要があったことや、ウィーン会議が実質強国の間で決められたことをなぞることになっていたものの、体面上はそうも出来ず、社交に明け暮れていたことなど。面白かった!

  • [その技巧、精密画の如し]19世紀前半のヨーロッパに安定と均衡をもたらした外交を「古典外交」と捉え、その形成と崩壊を描いた作品。共通の価値観を土台とした勢力均衡のあり方とその功能を的確に記したことで、高い評価とともに反響を巻き起こしました。著者は、リアリズムに根ざした国際政治観を提示し、現在でも多くの外政家を惹きつける高坂正堯。


    近世ヨーロッパ外交のエッセンスが詰まった一冊かと。また、そのエッセンスをどこか遥か遠くの国々の過去のできごととして捉えるのではなく、今日(または未来)の国際社会を考える上でも参照したくなるものとして提示したところに、時を経ても本書と高坂氏の思索が重要視される秘密があるように感じました。

    〜外交のなしうることには明らかな限度があるのだし、それを認識した方がよいのである。〜

    この慧眼の持続力☆5つ
    (注:本レビューは上下巻を通してのものです。)

  • 第一章、第二章はかなり難しかったです。メッテルニヒと並んで本書の主人公であるカースルリーなんて初めて知ったくらいですし。しかし第三章はメチャクチャ面白いです。メッテルニヒは教科書的には時代の流れに逆らった愚者というイメージですが、彼の果たした役目を知ると随分印象が変わります。この章を読んでからもう一度本書を最初から読み直すと、読み方が変わると思います。

  •  フランス革命とウィーン会議を中心に,当時の外交のあり方とその体制の構築に維持したメッテルニヒの考え方,そしてそれが何故志向されたかについてまとめられています。ウィーン会議で確立された,全体的均衡と部分的均衡からなる「ヨーロッパ」がどのような考えから維持されたのか,そしてそれが志向されたのは,ウィーン会議を牽引したメッテルニヒなどの考え方や性格がどのように影響しているのかというテーマについての記載を興味深く読みました。利害の異なる組織を「調整」することで,ウィーン会議の成果として確立された「ヨーロッパ」を実現した「古典外交の成熟」の結果は,「調整」のあり方のひとつという視点から見ることができると思って,作品を読み進めていました。そして,この「調整」の弱点は,「古典外交の崩壊」という視点から見ることもできるかと思っています。

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