論語 (中公文庫)

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著者 : 孔子 貝塚茂樹
  • 中央公論新社 (1973年7月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (571ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122000186

論語 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 深い研究に裏付けされた良書。
    誰が誰に対してどんなタイミングでどんな思いで言ったかによって、言葉の意味は真逆にもなる。
    そんな意味で、単なる解説ではなく背景を交えて伝えてもらえるのはとてもありがたい。

  • 朱子の解釈に囚われず、時代背景をもとに孔子の生の声を解釈しようとしている。そのおかげか、その内容は私が読む前に抱いていた「観念的」「道徳的」な押し付けがましいイメージと異なっていた。孔子という人間が、ただ一人の誇り高い教育者として、当時の世間やそれぞれの弟子に向けたメッセージ集といった方が近く、そのメッセージの多くは私個人の胸に刺さり、今でも人生の指針となっている。

  •  「論語」を読むときに、どのテキストを選択するかは、あまりに注釈書が多過ぎて訳の分からないほどです。だから私などは、数多あるテキストの中から、誰かが推薦しているものを選んだり、たまたまそこにあったものを手に取ったりする訳です。

     今回もどうしてこれを選んだのか、良く覚えていませんが、おそらく他の貝塚氏の書物から、この書にたどり着いたのではなかったかと思います。

     たいていの人は、自分の最も好きなフレーズが決まっているものですが、私の場合は

    「其恕乎、己所不欲勿施於人也」(衛霊公編)
    「それ恕か、己の欲せざるところを人に施すことなかれ」

     これは、弟子の子貢が孔子に
    「ほんの一言で死ぬまで行えることがありますか」
    と尋ねたのに対してこう答えたといいます。

     孔子の残した言葉には、とても多くの感銘を受けるものがありますが、中でも私はこのフレーズが最も好きな言葉です。

  • 大学の課題で論語の「学而第一」を勉強するために図書館で借りました。
    大変懇切な説明と、書き下し文と訳が揃っていて、大変読みやすいです。

    この本の親切なところは、訳にいくつか説があって、著者がそれに対して
    独自の説を立てている場合、丁寧に自説以外に対しても解説を述べ、
    その上でどういう理由から自説に則った訳をつけたのか、明快に示して
    いることです。

    しかも、それが他の説を排斥するものではなくて、先行の考え方の上に
    更に積み重ねた感じで、落ち着いた説明がされており、読者は著者だけの
    考え方でなく、色々な読解があることを納得したうえで、納得して読み進めることができます。

    これは、読者にとってとても親切で、紳士的な執筆だと思います。

    「この人だけが勝手に言っているの?」

    という不安を持たずに、論語を読んでいくことができるからです。
    他の注釈書と比較するためにも、良いと思います。

    大変温雅な訳語で、どなたにも受け入れやすいので
    これをお読みになってから、ほかの注釈書と比較するのも
    大変良い読者法ではないでしょうか。

  • 深いね。論語物語を読んでから入ったんで、感情面から読んでしまいました。やはり何度か読み返すべき書物ですな。

  • 中国史の権威であった貝塚茂樹先生による訳注と解説。史学者ならではの解説が光る名著。
    吉川幸次郎先生や加地伸行先生、金谷治先生などの専門分野の学者さんとは違った視点から解釈されているので、各『論語』と読み比べるとインスパイアされる部分も多いはず。
    なお、この作品は同じ中央公論新社から、中公クラッシックス『論語Ⅰ』と『論語Ⅱ』の二分冊としても出版されている。そちらは新書版なので、文字サイズも少し大きくて読みやすい。ただし、価格は2巻で2700円だから、そこが思案のしどころだ。

  • 現代には通じない部分ももちろんあるけれど、
    自分の行いを振り返るために時々読みたくなる。
    また、約2500年もの昔に、
    現代を生きる私たちとも通じる内容を
    考えていた人間がいたという事実がとても興味深い。


    …逆に言えば、人間の精神的な部分は
    それほど変わり得ないのかもしれず、
    可能性の否定にもなるかもしれないけれど…。

  • ひたすら先人や目上を尊び敬う、という教えが連なっている。

    ちょっとしたとき、自分はこうなっていないだろうか、それは正しい判断なのだろうか、ということが思わず浮かんできます。
    こんなにも古い時代の人の言葉だけれど、とても生き生きと捉えることができます。
    それは決して古い考え方ではない、ということ。

    孔子の考えを読んでいると、極端すぎるのではないか、とも思います。
    それは、近年の私たちの価値観が契約的社会のものに傾いているということに起因する、反抗心にも似たものかも?
    古来の日本では、この孔子の言うような、先人からこそ学ぶものであるという価値観が普通であったのでしょう。
    しかしながら同時に彼は、「先輩、および能力の高いものを尊べ」と言い、自身も決して年功序列にのみこだわっていたわけではないようです。
    そしてウィットに富んだ人間であったということも読み取れます。
    組織について考えるとき、この中にはなかなか良いヒントが隠されているような気がします。

    しかし残念なことに、私の読解能力では孔子のユーモアについていけませんでした。
    もっと大人になったらもう一度読んでみたいです。

  • 論語を読む限り、孔子は決して聖人君子では無い。偉大なる常識家にして、欲もあれば人間味もある。その孔子が強力な教団を形成し、後に宗教にまでなっていくのはどうしてなんだろう。

  • 論語は岩波しか持っていないので他のもほしいなと。

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