背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)

  • 224人登録
  • 4.24評価
    • (42)
    • (25)
    • (19)
    • (1)
    • (0)
  • 22レビュー
著者 : 辻邦生
  • 中央公論新社 (1975年1月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122001756

背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • カバーから:けがれなき青年の魂にひたむきな愛の手をのべつ皇后エウセビア。真摯な学徒の生活も束の間、副帝に擁立されたユリアヌスは反乱のガリアの地へ赴く

  • 陰謀の渦巻くローマ宮廷、エウセビアとの秘めたる愛、副帝就任とガリアでの勝利。
    理性と人間の高潔さを問う西洋歴史小説の傑作です。

  • プラトンなどの哲学書にしか生甲斐を見出せなかったユリアヌス。しかし、異母兄ガルスの死と皇后エウセビアとの出会いが、ユリアヌスを副帝へと導いた。正義という真理を胸に、腐敗した中央政治や蛮族と戦いガリアを平定した。

    物語が大きく動き、漸く面白くなってきた。兵士を鼓舞したときや秩序について語っているときのユリアヌスの哲学的セリフがカッコいい。

  • 2013/10/29完讀

    尤里安受饞言被召回審判並幽閉,與皇后エウセビア相遇。與皇后的認識的瞬間,雙方都一見鍾情,皇后極力保護他不受到宦官眾的中傷,而ディア也出庭作證,讓尤里安無罪釋放。皇后為了他的生命安全,把他送到雅典去做學問。尤里安在雅典看到基督徒的信眾,發現只有理性的宗教是不足的(對許多人而言,他只需要拋棄自己全心信仰,把一切交給神反而對他們來說才能解脫),需要狂熱與明晰的理性同時並存。尤里安在雅典和友人辯論學問,但他同時也感到接觸到惡毒的、無法信任的宮廷鬥爭之後,學友們的世界是多麼單純。

    高盧地區的將軍シルヴァヌス因為捲入宮廷內鬥兒子被殺,一怒之下起兵獨立。日後雖然被暗殺,但皇帝深感高盧地區需要他的名代去壓陣,就召回尤里安,命他回副帝前往高盧。尤里安後來下定決心面對命運的挑戰,認為這也是他實踐哲學與公平正義的機會。儘管反對派處處掣肘,但尤里安還是接連奇蹟般地大勝,大力擴展領土,也把自己的力量擴張到軍事以外,試圖重建高盧地區的民政行政與財政(他任為萬物有他自然的道理與邏輯,只要順著這個走就可以),適用當地的風土民情的習慣法。他同時也寫了皇帝皇后顯彰文,和學者通信,學界也普遍讚賞他的文筆。他也撰寫了秩序論,認為秩序是有必要的,但也是建立在公眾的同意以及謀求公眾幸福的前提。在這種秩序是以全民福祉為出發的前提,他不認為基督教否認權威和鼓吹萬民平等應該是優先的。他的妻子、皇帝的妹妹ヘレナ因為失去小孩(被嫉妒的皇后派人殺了),完全偏向基督信仰。而他還是想著,要怎麼復興古希臘羅馬諸神的榮光與時代。

    --
    宮廷中的惡人沒完沒了不斷企圖陷害尤里安,儘管目前為止他都是逢凶化吉,但是這些人的「不屈不撓」還在是令人不快(有點像在讀上帝之柱續集裡那種感覺:你們這些人有完沒完!),尤其是想到有一天他應該還是會栽在這些人手上,就不是很喜歡一直讀這種橋段。我喜歡讀裡面關於異教和基督教,還有哲學的討論與思索,希望這部份的份量可以多一點。

    「ユリアヌスの文体を、簡素な革袋に盛った芳醇な酒と評していた」

  • エウセビア。この一人の女の愛憎劇。

  • (2013.06.27読了)(1999.11.04購入)

    【目次】
    第五章 皇后エウセビア
    第六章 ギリシアの空の下
    第七章 神々の導くところ
    第八章 ガリアの東

    「背教者ユリアヌス(上)」辻邦生著、中公文庫、1974.12.10
    *本の表紙より*
    けがれなき青年の魂にひたむきな愛の手をのべる皇后エウセビア。真摯な学徒の生活も束の間、副帝に擁立されたユリアヌスは反乱のガリアの地に赴く
    毎日芸術賞にかがやく記念碑的大作!

  • 上に続いて美しい世界観が広がっている。

    それと同時に人間の本性も明らかにされている。

    なんだか考え深くなります。

  • ローマ帝国の中期、キリスト教が古代ローマの神々に取って代わる時代にその新しい宗教に抵抗した皇帝ユリアヌスの少年期から始まる歴史ドラマ。少年の成長譚を基本線に置きつつも、腐敗した社会のずる賢さや狂信的な宗教の怖さなどに対する批判、時代の流れに抗うことの難しさなどをテーマに含んでいる。情景描写の1つ1つが精緻で、それらが登場人物の心象風景を見事に映し出している。

  • 物語も佳境に。
    ゲルマン民族との戦いは長篠の戦い並みにおもろかった。

    それにしてもユリアヌスはすげーな。哲学による内省と
    読書量で物事のアーキテクトを理解している事とビジョンが
    あったこと、使命感、生まれ持った胆力があったから
    あんなに戦果をあげれたのかなー。

    凡人からすると経験しないと物事は上手にならないと
    思っている身からするとこの成果はすごい。
    ブレーンがいたとしてもね。

  • 11/8/11
    アテネで勉学。副帝としてガリア統治。
    コンスタンティウスの后エウセビアとの秘められた愛、宮廷での宦官による策略。
    前半は宦官達との争いが中心でやや単調気味だったが、後半ガリアに派遣されてから統治者としての才能を表し始めて面白い。

  • 魅せられた!・・・主人公にも!この文体にも!かくも美しく荘厳な歴史小説があったのだ。。

  • 日頃、遅読なのだが、この作品は三巻でひと月もかからなかった。
    通勤電車の中でも、ラッシュの中で読んでいたし、家に帰っても読み続けていた。
    印象は強烈であり、やはり辻文學だと再認識した。
    辻邦生の作品はほとんど読んでいるが、この作品は文藝作品として、作者の持ち味が遺憾なく発揮されていて、トップランクに入るだろう。

  • 皇后エウセビアとの出会い、ディアの裁判での愛の告白、ユリアヌスのアテネ行きとその裏での、エウセビアvsシルヴァヌス他、エウセビアvsディアの駆け引き、ユリアヌスの副帝就任とガリア行き、ユリアヌスとヘレナの結婚。
    2011/07/20読了

  • ユリアヌスが“天命”に目覚めて人心を掌握していく件も良いのだけれども、エウセビアのプラトニックな感情がやがて暴走していく心理描写が圧巻。引き続き下巻。止まらない。

  • 凡そ実務肌の人間とは思えなかったユリアヌス、学究肌で理想主義者というイメージのユリアヌスが最大の危機(皇帝への反逆罪の嫌疑をかけられたこと)を乗り越え、本来なら片腕として頼みたいはずの人々に恵まれない中、混乱のガリア平定で着々と成果を挙げる姿を描いているこの中篇。  ユリアヌスの度を過ぎているように見えなくもない「御人好しさ加減」にハラハラし、現実世界に生きつつも相変わらず理想主義を貫いている姿に惚れ惚れとし、文字の小ささ & Volumeの多さを苦ともせず、あっという間に読了してしまいました(笑)。

    (全文はブログにて)

  • 上巻に引き続きがしがし読みました(笑)。

    ユリアヌスが青年となり、図らずも…といった感じで表舞台に引っ張り出されます。兄は副帝の座に就くも、行状に謀反の意ありとして処刑されてしまいます。彼は罪人の弟ですから、あちらこちらへ幽閉されたり足止めを食らったり…となかなか大変(苦笑)。そんな中でも、学問の志を同じくする友と出会ったりします。時の皇妃の情けか皇帝の気まぐれか、宮廷に呼び出されることになった彼は…いよいよ皇族として大変な運命に巻き込まれていきます。

    皇帝の意志決定をめぐる皇妃派と宦官派の政争はすさまじく(何かつかませないと取り次いでもらえないところなどは「ラストエンペラー」にも出てくる)、「すまじきものは宮仕え」とはよく言ったものだ…と思います。そして、彼を「学問以外の野心がない安全パイ」と見ていた皇帝の、気まぐれではないかというひとことで副帝としてガリアの地に赴くのですが、意外と有能さを見せてしまい、それがかえって「謀反の意あり?」と身に危険をもたらすもとに…って、そんなことの繰り返しじゃぁ、東西正副皇帝の分割統治って結局ムリじゃん!というちょっとげんなりする流れ(笑)です。史実だから仕方ないんですけど。

    彼の後押しをしてくれる皇妃との出会いはとても美しく、これぞ「クー・ド・フードル(フランス語の『雷の一撃→一目ぼれ』)」といった趣きでため息が出てしまいます。彼の無罪を皇帝裁判で証言する、軽業師の少女も魅力的です。人生の光と影が交錯してくる部分を素晴らしく知的に描いている巻です。

全22件中 1 - 22件を表示

背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)に関連する談話室の質問

背教者ユリアヌス (中) (中公文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ツイートする