高橋是清自伝 (下巻) (中公文庫)

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著者 : 高橋是清
  • 中央公論新社 (1976年8月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122003613

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高橋是清自伝 (下巻) (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • ・(日本銀行の馬関支店長になって)私が東京をたつ前に川田総裁が特に注意せられたのはこの百十銀行のことであった。即ちこの銀行は山口県士族がその禄を奉還して受けたところの、いわゆる金禄公債を払込資本として建てられたもので、いわば士族の銀行である。君はかねて井上さんと懇意であるから、自然百十銀行救済について話があるかも知れぬがよくその内部を取調べて誤りなきように注意し、決して軽挙してはならぬ。
    また地方の有力者としては九州鉄道の社長高橋新吉あり、銀行家としては長崎に松田源五郎、熊本に沢村大八、堀部直臣、宇土に上羽勝衛、福岡に小河久四朗、佐賀に中野致明らがおっていずれもその地方の勢力家である。かつ銀行家としては皆君の先輩たる人々ゆえ今君が駆け出しの銀行家として日本銀行を代表するについては、これらの人々に対し言行を最も慎まねばならぬ。初めが大事である。軽視されることのないように心がけねばならぬ。また業務上のことは常に本店及び大阪支店との間に打ち合わせて、事情を疎通する事を怠らぬようにと懇篤なる注意を与えられた。
    →本当に、過不足無い引き継ぎだなぁ。

  • 読売新聞『本・よみうり堂』
    「夏休みの一冊、私のイチオシ文庫」
    田所昌幸(国際政治学者)

  • 正金銀行頭取から日銀副総裁での日露戦争での国債発行まで。

    このあと大蔵大臣、そして226での暗殺につながるのだが、その偉業の根幹となる人生観が上下巻にある。

  • いよいよ下巻は政治、とくに財政に入り込んでいきます。

    特許システムの確立⇒日銀副総裁へ。
    一番の見せ所は、日露戦争に伴う戦費調達の為の外債発行のくだり。
    文字通り世界を飛び回り、英米仏独の超大物と対等にやりとりする氏。

    彼をここまで押し上げたのは「度胸」。
    「勝負勘」とも言えるかも知れません。
    幼い頃からの信念を貫く姿勢が周囲の指示を集めます。
    氏自身は、そんなにでしゃばるタイプではない印象です。
    人の話を素直に聞き、極めて合理的に判断する一面が、
    「日本のケインズ」と言わしめたのではないでしょうか。
    日露戦争後、第一次世界大戦、太平洋戦争といよいよ混迷を極めます。
    その行く末を氏が見届けるものはなかったものの、財政的な基盤・システム構築にもたらした恩恵は計り知れません。
    日本の地位(イメージ)アップという点でも大きな功績を残した人。

    自伝はあまり読んだことがなかったのですが、「人生を共有」できて良いですね。
    成功物語ではなく、等身大の自分を描いた作品を選びたいです。
    チェックしているのは、『福翁自伝』と『自叙伝』。
    生きる糧になります。

  • 経済界を走り回る是清の姿が詳細に書かれている。日露戦争で話が終わっているのは残念だが、そのあたりは別の本で、ということだろうか。近代日本経済史をもう少し勉強するとまた違ったものが見えてくるのだろう。

  • 後編は日本銀行に勤務する30歳代後半から、債権獲得までの時期が対象。本人は80歳を超えて政界の中枢にあったが、自伝は基礎確立期で結ばれている。
     実に細かく、緻密に記憶をたどっているが、実は細部にわたる日記があって、そのメモがベースになっているのだという。文末の開設にそのことが記載されている。
     本書は前田正名との関係で、読んでいる。あらためて年譜を開くと、前田は3歳年上であるようだ。互いに影響をうけ、与え合う関係ながら、年長の是清のほうがはるかに年下であるかのように思うが、そういうことでもなかった。さわやかに読み進めている。

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