アーサー卿の犯罪 (中公文庫 C 18)

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著者 : ワイルド
制作 : 福田 恆存  福田 逸 
  • 中央公論新社 (1977年5月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122004436

アーサー卿の犯罪 (中公文庫 C 18)の感想・レビュー・書評

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  • 再読。ワイルドはドリアングレイやサロメが有名だけれど、他の短編もいいんだよなあ。由緒正しい英国の幽霊屋敷にアメリカ人一家が越してきたばかりに迫害される幽霊が可哀想でコミカルな「カンタヴィルの幽霊」がとても好き。

    「アーサー・サヴィル卿の犯罪」は、アーサー卿の思考回路の支離滅裂さはちょっといただけないけれど、犯罪が暴かれない(罰されない)あたりがなんというか、ワイルド的。

    「W・H氏の肖像」はシェイクスピアの『ソネット集』の謎(W・H氏とは誰のことなのか)についての話なのだけれど、昔読んだときは『ソネット集』自体を読んでいなかったのであまり理解できなかったと思う。今は『ソネット集』を読んだので、ふむふむ、なるほど!となかなか楽しく読めました。

    「アーサー・サヴィル卿の犯罪」「カンタヴィルの幽霊」「謎のないスフィンクス」「模範的百万長者」「W・H氏の肖像」「散文詩」

  • 初期の短編を集めた一冊、どれも軽妙に皮肉は利いて捻りがあり、読み易い上に面白い。更に、訳は福田恆存父子という取り合わせ。
    文芸創作者としての構成力、美文家としての筆力、人としての知識見識、時代の寵児としての自負、芸術家としての哲学:美学、いずれも豪華に備わって在る。文芸の様々な分野に才を見せたことは此の一冊からも窺い知ることが出来る、例えば『W・H氏の肖像』はShakespeareの『ソネット集』を軸に据えた、文学評論とも、"MR. W.H. " の正体を追究するミステリィとも、故に人の深層に迫る哲学/心理学とも、或いは偏執的蒐集癖に応える趣味の作とも見做せる。読書としてはとても贅沢且つ豪快な大盤振舞だ。

    此の才を、生命を、たった中年で人類から奪った英国と、愛人と、彼自身との罪は大きい。


    [収録作]
    ・アーサー・サヴィル卿の犯罪(1887/11)
    ・カンタヴィルの幽霊(1887/03)
    ・謎のないスフィンクス(1887/05)
    ・模範的百万長者(1887/05)
    ・W・H氏の肖像(1889/06)
    ・散文詩(1894)

  • 短編集。
    じつのところ内容は覚えてないけど、かなり好印象を抱いた記憶はある。

    (1988年08月29日読了)

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