望郷の歌―石光真清の手記 3 (中公文庫 (い16-3))

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著者 : 石光真清
  • 中央公論新社 (1979年1月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122006027

望郷の歌―石光真清の手記 3 (中公文庫 (い16-3))の感想・レビュー・書評

  • 1978年(底本1958年)刊行。全4巻中の3巻目。明治期、満州で諜報活動に従事した著者の自叙伝。とはいえ、本巻では、①日露戦争に陸軍第二軍管理部長として従軍した記録、②日露戦後、明治終了まで、事実上満州ゴロとして身をやつしてしまった模様で諜報は皆無。①は武器弾薬の不足と戦死傷者急増で、ギリギリで戦っていた日本陸軍の危機的状況が生々しい。②は日露戦後急速に組織化・体系化した満州扶植の在り様と、陸軍のバックアップがなくなって満州扶植のシステムからはじき出された著者の転落ぶりに時代の趨勢を感じる。

  • 日露戦争従軍から様々事業失敗を経て郵便局長となり、平和な時を過ごした明治時代の終焉までを描く。

  • 諜報活動の傍ら、一兵卒としても日露戦争に赴いた真清の見た凄惨さを物語る一文が忘れられない。
    「国家民族存立のためとはいえ、この惨状はなんたることであろう!眼のあたり見た激戦地三軒家の惨状を、神々はただ空高く眺め給うのみであろうか。眺め給うてただ憐れみを垂れ給うのみであろうか。」
    だからこそ、戦勝で盛り上がる日本の高揚ぶりに馴染めなかったのかもしれないし、流浪のような生活をしながらも満州に自分の居場所の見つけたかったのだと理解した。しかし、どんなに苦労しながらも平和に家族と暮らす日々が、一番の居場所であると気づいたのであろうことは、郵便局長としての閑居の生活に垣間見ることができる。

  • 日露戦役と、その後の辛苦が書かれている。
    それにしても、なんと波乱万丈の人生であろうか。人が世に生きるとはどういうことなのか考えさせられる。

  • 前半は日露戦争、後半は挫折を繰り返しながらも郵便局長に。石光さんはうまくいかなくてもふてくされないし、過去の栄光にすがって威張ったりもしない。こういう種類の強さって、いままで触れたことがなかった気がするな。

  • 日本編。平和に幸せに日々が過ぎて、そして明治が終わる。明治の郊外の暮らしが垣間見えておもしろい。

  • 日露戦争に関する記録が中心。

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