東南アジア紀行 (下) (中公文庫)

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著者 : 梅棹忠夫
  • 中央公論新社 (1979年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (303ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122006423

東南アジア紀行 (下) (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 1957年から1958年にかけて、学術調査隊として著者が訪れた東南アジアの国々の紀行記。書かれている国はタイ・カンボジア・ベトナム・ラオスだが、特にタイの滞在が長かったことから、タイについての記述が多い。

    以前から梅棹さんの本を読んでみたいと思っており、特に興味を持ったこの本を手に取る。
    学術調査隊として海外に調査に行く、などとあると、非常に堅苦しいイメージを受けるが、文章がとても読みやすくて驚いた。学術的・専門的な小難しいことはあくまでさらりと書かれており、当地の雰囲気や現地の人々から受けた印象など、著者が感じたことが伸び伸びと描かれており、大変親しみやすい内容である。
    また、現地の歴史についても小難しくない程度に説明されており、その国の歴史を大雑把ながら感じることができる。あまりに淡々と要領よく説明されているので、これが著者の専門なのだろうか? と思っていたが、解説を読むと「猛勉強したらしい」とあって、すごいなぁと感心した。

    1950年代後半の紀行記ということで、確かに今の時代の東南アジアのイメージをこのままだと思っていると大目玉をくらうだろう。正確な地図がどうしても見つからなくて、ようようドイツ製の地図を手に入れて「ドイツはえらいものだ」などと書いてあると、ああ、そっか、この本はもう50年以上前のことが書いてあるのだ、とはっとさせられる。
    しかし、当時のアジアの「生の」生活を見て、感じ、考えた著者の印象は、きっと現代の東南アジアにも通じるものがあるのだろうと思う。

  • 50年も前に梅棹先生たちが、タイやカンボジア、ベトナム、ラオスなどを探検された記録です。古本屋で探して見つけて買って読みました。どうしてこうも面白いんだろう。どうしていま時分、梅棹忠夫にはまってしまったんだろう。それぞれの国の状況は、大きく変わっていると思うのだけど、でもいま読んでも臨場感があります。ジープで町から町へ移動する途中、いろんなトラブルがあります。故障で車が止まる、橋のない川を渡る、盗賊か何かにおそわれそうになる、ハラハラドキドキの連続です。大陸でのことですから、国境を知らない間に越えてしまうこともあったようです。いい加減というのか、おおらかというのか。しかし、どこに行っても日本人ということでわりと優遇してもらっていたそうです。戦争の傷跡がどう影響していたのでしょう。この探検後に、いろいろな国で内戦が起こっています。変わり果てた町もあることでしょう。それでも、変わらないものがきっとあることでしょう。写真集もいっしょに見てみたかったのですが、岩波写真文庫は復刊してくれるのでしょうか?

  • 下巻では、タイを出発して、カンボジア、ラオス、ヴェトナムの各国を訪れたときの体験が語られています。

    師の今西錦司譲りの平明達意の文章で、現地の人びとが日本人である著者たちに寄せる好意に接した体験や、急ぐことを知らない彼らの生活に触れたときの体験が生き生きと活写されています。

  • (1996.05.25読了)(1992.02.20購入)
    *解説目録より*
    タイ、カンボジア、ラオス、ベトナムを縦断し、民衆の生活と風俗、文化と歴史を透徹した人類学者の眼で捉えた戦後の東南アジア研究の初の成果。

    ☆梅棹忠夫さんの本(既読)
    「文明の生態史観」梅棹忠夫著、中公文庫、1974.09.10
    「サバンナの記録」梅棹忠夫著、朝日選書、1976.01.20
    「狩猟と遊牧の世界」梅棹忠夫著、講談社学術文庫、1976.06.30
    「東南アジア紀行(上)」梅棹忠夫著、中公文庫、1979.06.10
    「日本とは何か」梅棹忠夫著、NHKプックス、1986.05.20
    「情報の文明学」梅棹忠夫著、中公叢書、1988.06.10
    「日本語と事務革命」梅棹忠夫著、くもん出版、1988.06.20
    「情報論ノート」梅棹忠夫著、中公叢書、1989.03.20

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