マイ・ロスト・シティー (中公文庫)
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みんなの感想・レビュー・書評
ちょっと変わった構成の短編集で、エッセイが一本入っている。でも、雰囲気は収録されている小説と似ている。軽いんだけど、物哀しい。都会的なんだけど、素朴さが残っている。それがフィッツジェラルドの魅力なんだね。それにしても、村上春樹の翻訳は読みやすい。
僕の手もとにある単行本の奥付を見たら、
昭和58年刊行でした。
ちょうど大学にはいった頃か、
ボクは文学部にいて、
片っ端から、本を読んでました。
ネットもケータイもなかった時代、
ボクたちはアジアの片隅の小さなアパートから、
本だけをたよりに、世界を眺めていたのでした。
村上春樹は小説家としてより翻訳家としての方が好きだなあって感じる。『氷の宮殿』は私の中でベスト・オブ・フィッツジェラルドかもしれない。
フィッツジェラルドの6つの短編集。 冒頭に、日本でフィッツジェラルドが再評価されるきっかけを作った村上春樹による「フィツジェラルド体験」という文章があり、この文章自体が歴史的価値があると思う。 ここに訳された6つの短編小説はいずれもそれまで日本語訳が存在していなかったという。こんな有名な小説家のすぐれた短編がよく半世紀の間翻訳されずに放置されていたものだと思う。いかにそれまで日本でフィッ... 続きを読む »
村上春樹翻訳のフィッツジェラルド短編集。新訳ではありません。初めてこの作者の作品をよんだのですが(というかほとんど春樹訳目当てだったのだけれど…)、すごく面白かった。古い作品なのですが翻訳のワンクッションのおかげか、それほど古さを感じさせなく現代にも余裕で通じる物語。文学らしく主軸があやふやなようで、案外しっかりしている。どれも良作でしたが個人的には「哀しみの孔雀」と「失われた三時間」が好きでした。春樹氏の訳、前書きとしての解説も面白かった。
若い頃、やっぱり通ってしまったフィッツジェラルド。
彼に興味を持ったのは妻ゼルダとのジャズエイジを象徴するはちゃめちゃな生活を知ってから。
成り上がり男の物語『華麗なるギャツビー』が有名だが、私はこの人はどちらかというと短編が好き。
夕闇の気配を前に自身の前途を鑑みて叫び、逃げ出したくなった時、この本のことを思い出しました。
嘘ばかりの本ですが、とても優しい本です。
短編集です。現実の苦さを思い知らされますが、「はぁ…」じゃなくて「すご〜」と思える
構成力です。オチがビターなものばかり。
手ごろな長さのフィッツジェラルド短編集含むエッセイ。「氷の宮殿」「残り火」「マイ・ロスト・シティー」が好き。ですがグレードギャツビーほど身にしみて感動はしなかったかもしれない。冒頭の村上さんみたくいつかいきなりバーンと思い出すことがあるのかなー、と楽しみにしつつ。夜はやさしも読みたいな。
単純だが、「翻訳夜話」に影響されて…。フィッツジェラルドは「華麗なるギャツビー」しか読んだことがなかったが。短編も彼の個性が溢れている。美しい文章と印象的なセンテンスとそこはかとない喪失感と哀しさ。冒頭の村上春樹によるフィッツジェラルド解説を読むといかに彼と彼自身の作品が不可分であるかがわかる。本当に作家とは因果な商売なんだな…。タイトルの「マイ・ロスト・シティー」は、フィッツジェラルドの「失楽園(ロストパラダイス)」なんだな、とも思える。 (2003 Sep)
例えば人生に置ける喪失だとか、過去の栄光だとか、そういう体験を文章で追うことに、どんな意味があるんだろうか。
でも、ただただエンターテイメントな小説ばかりならつまらない。
すくなくとも、心に残るこの重みは心地いいなと思う。そしてたぶん、それを作り出せる作家は本当に少ない。






