チャリング・クロス街84番地: 書物を愛する人のための本 (中公文庫 M 252)
- 中央公論新社 (1984年10月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122011632
感想・レビュー・書評
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最初から最後まで書簡のみで構成された本
文の量は少ないものの、注釈が多く少し読むのが大変だった詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もう何度読んだかわからないけど。
ドラマチックな出来事は何一つ起こらないけど。
人と人の関係性というものに私は惹かれるのだ、と改めて思わされる。 -
その昔、文庫本になって初めて読んだもの。多分屋根裏のダンボールの中。
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ロンドンの古書店に勤める男性と、ニューヨーク在住の女性脚本家。大戦後間もない一九四九年から、本の購入を介して二十年にわたり交わされた手紙には、書物へのつきぬ愛着と、率直な友情が綴られていた。発表されるや世界中の読書家を魅了した、心あたたまる書簡集。
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リチャード・ラムのエリア随筆、ベオウルフ、ヴァージニア・ウルフの一般読書人、ジェイムズ・ジョイスのユリシーズ、チョーサーのカンタベリー物語、などなど、後回しだったり休憩だったりしてた数々思い出させてくれた。
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書簡のやりとりの妙が随所に見られる。
江藤氏曰く、読書は消費とのこと。そうなのか。考えも及ばなかった。
吉祥寺の本屋で見つけた本だが、図書館で借りて一通り読んでみて、手元に置いて読みなおしたい本だと思った。
1949年に始まる最初の手紙から1969年のエピローグまで本の注文のやりとりはもちろんのこと、戦後のイギリスの日常の窮状が垣間見え、アメリカとは対照的で興味深い。
なにより、手紙の書き手の心情が言葉の端々にみえるところは秀逸。読み手が想像しながら手紙を読む、という至極当たり前のようで今や失われつつと感じる行為に心が動かされた。