危機の構造―日本社会崩壊のモデル (中公文庫)

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著者 : 小室直樹
  • 中央公論社 (1991年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122017863

危機の構造―日本社会崩壊のモデル (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • オイル・ショックの後に書かれた、やや時評的な性格を持った論考を収録しています。

    戦後の日本社会のあらゆる領域でタコツボ化が進行し、人びとが官僚化していった結果、個々の狭い共同体への忠誠と、共同体の外部に対する無関心が蔓延していったことに対する危機感が、著者の議論の背景にあります。これが、日本のアノミー状況を特徴づけており、戦後日本社会は大きな変容を迎えたにもかかわらず、戦時中の軍部や政府と同じような、各機能集団間のディスコミュニケーションを発生させていることを、鋭く批判しています。

  • 今の日本の状況を理解するためのバイブル

  • 小室直樹の一般向けに書かれた著作としてはおそらくもっとも価値ある、と個人的には思える著作。

    日本人の盲目的予定調和説に基づく思考と天皇の人間宣言により急性アノミーになった(戦後)日本における、機能集団が共同的性格を帯びる、という特徴が結びついたとき恐るべき危機に陥る、というのが全体の主張になっています。

    この他内容は多岐にわたっているため、詳細は一読されることをお勧めしますが、書かれてから30年以上経っても根幹の部分は古びてはおりません。1つの国民が変わる、などというのは所詮この程度の時間では不可能なことか、と思ってしまいます。

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