潤一郎訳 源氏物語〈巻4〉 (中公文庫)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (575ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122018419

感想・レビュー・書評

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  • 宇治十帖に突入。薫が可哀想過ぎてせつない。自分では何も出来ないのに矜恃ばかり高い宮家の姫様方のイライラするエピソード多し。

  • 柏木が死に、紫の上が死に、光源氏も死に、宇治の大姫君も死ぬ巻4。
    なんか人が亡くなってばっかりだな。

    柏木の死は自業自得とはいえ、紫の上の亡くなり方は切ないなあと。
    そのあとの光源氏もなんだか物悲しい感じで・・・。

    そのあとは、柏木の未亡人の落葉の宮に手を出すあたりから俗っぽい感じのする夕霧とか、光源氏っぽい動きだけど時代のせいか評判が悪そうな匂宮、若い頃の夕霧っぽい薫なんかが出てきて。
    薫はなんだかこう、いいやつなんだけど、歯がゆい。

    この巻4は全体的に暗い、重々しい印象。
    でも話の展開に、読むペースはどんどん上がっている。

  • 潤一郎訳 源氏物語〈巻4
    (和書)2010年07月25日 20:11
    1991 中央公論社 紫式部, 谷崎 潤一郎


    読み慣れてきた。

    和歌の解釈が相変わらず面白い。

    源氏って超個人的なものなんだと思った。

    源氏名って言うものね。

  • 第2部最後、源氏の晩年と第3部冒頭、宇治十帖の最初の方までが入ってます。この物語の陰の主役だと思ってるムラサキ姉さんが亡くなり、失意のヒカルさんは情けない感じ。さらにどうしようもないカオル君の物語も始まって、陰鬱なこの小説の本領発揮な感じがします。

  • 紫の上を失う源氏はもちろん、最愛の人と死別して哀しむ人々の姿が丁寧に描写されているのが印象的な第4巻。

    いつか別れるとはわかっていたのにその瞬間の哀しみに気が狂わんばかりに涙をこぼす登場人物それぞれに感情移入してしまいました。
    故人との出来事を思い出して自分はあの時なんであんなことしてしまったんだろうと後悔する姿に我が身をつまされる思いがしたり…。

  • 谷崎潤一郎さんが原文を忠実に訳されたと言われる古典でございます。
    この巻には「柏木」から「総角」までが収録されていました。

    つまり、光源氏くんが若き頃の自分の過ち(父帝の奥さんとの間にお子ちゃまを作っちゃった!)の応報を受け、最愛の妻である紫の上にも先立たれ、出家して亡くなる「雲隠」までのお話と、その後の源氏一族のお話である「匂宮」、頭の中将さんちの「紅梅」、玉鬘さんちの「竹河」とはさんで、有名な宇治十帖の「橋姫」が始まる感じです。

    ま、読めば読むほど大和和紀さんの『あさきゆめみし』は良くできてるなぁ…と心から思う らじだったのでした。
    谷崎源氏は「楽しむ」ってよりも「教養」シリーズだよね…。

  • 柏木~総角.光源氏の死と宇治十帖(の一部).最初の頃と比べて全体的に重苦しい印象.だけどそれがいい.

  • 柏木から総角まで。二部と三部が入れ替わり、ダイナミックな巻でした。夕霧と雲居雁の夫婦喧嘩がかわいい。しかしここでも原文でも「一条の宮」と呼ばれている落葉宮様、何故「一条の宮」が定着しなかったんでしょうね。一条の宮というと御息所(落葉宮の母)と紛らわしいからでしょうか。御法では紫の上が死んでしまいやはりショックでした…。匂宮三帖も味わいあっていいです。紅梅好きです。竹河はほかの作家の訳でも苦手でしたけどやっぱりちょっと苦手かなあ…玉鬘にそんなに思い入れがないというか。
    待ってましたの宇治十帖、宇治の深さと侘しさ寂しさ、趣のある雰囲気などはさすが美しい訳ですね。薫は頼まれてもいない世話を焼いてそれを盾に大君に迫ってる感じが陰湿ですね。彼…いいやつとは思えないんですが。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    谷崎潤一郎という現代の代表的な作家のひとりが翻訳したというので、それは国文学者の専門的な仕事とは異って、一般の読者の注意を喚起し、そして、『源氏物語』は突然に、現代文学になった。それまでは、恐らく我国の古典小説で、現代文学同様に迎えられていたのは、西鶴と秋成だけだったのではなかろうか。しかし、ひとたび、『谷崎源氏』が世に行われるに及んで、空蝉や夕顔や浮舟やは、アンナ・カレニナやボヴァリー夫人らと同じように、私たちの身近のものとなったのだった。

    谷崎源氏の決定版。第4巻。(レビュー前)

  • 内容紹介:谷崎潤一郎という現代の代表的な作家のひとりが翻訳したというので、それは国文学者の専門的な仕事とは異って、一般の読者の注意を喚起し、そして、『源氏物語』は突然に、現代文学になった。それまでは、恐らく我国の古典小説で、現代文学同様に迎えられていたのは、西鶴と秋成だけだったのではなかろうか。しかし、ひとたび、『谷崎源氏』が世に行われるに及んで、空蝉や夕顔や浮舟やは、アンナ・カレニナやボヴァリー夫人らと同じように、私たちの身近のものとなったのだった。 (「BOOKS」データベースより)

    資料番号:011212222
    請求記号:913.3/ ム/ 4
    資料区分:文庫・新書

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著者プロフィール

平安時代の作家、歌人。一条天皇の中宮、彰子に仕えながら、1007~1008年頃に『源氏物語』を完成されたとされる。他の作品として『紫式部日記』『紫式部集』などが残っている。

「2018年 『源氏物語 姫君、若紫の語るお話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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