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- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122019010
感想・レビュー・書評
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朝子(ともこ)の過去の男をめぐる旅
ページ数は220ページなのですがとても長い旅でした
20年ぶりくらいだけど手紙で呼び出したら会いに
来てくれる男たちとのふれあい
まぁいろんな男がいるものです詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日焼けした古い文庫の表紙に描かれた紫陽花の絵。自らの離婚を機に、女が若い頃に関わった八人の男たちを順に訪ねていくのは、紫陽花の咲く頃だった。女性はこんな風に過去を追うものか、しょせん女性心理を読めぬ男性作家の筆かと興ざめしかけたが、それをまるで見透かすほろ苦い展開に引き込まれた。埃をかぶった古いパズルのピースは、昔の輝きを留めずただ色褪せたまま時の流れを痛感させるだけ。同じく今あるピースも遡った時間には馴染めない。思い出と言い訳を混同して、空虚を愛と弁解する、そんな狡さを見過ごさず柔らかくいなす著者の懐。
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2012.12.15
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