美神の館 (中公文庫)

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制作 : 澁澤 龍彦 
  • 中央公論社 (1993年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122019706

美神の館 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 残念ながら未完だが、ビアズレー唯一の小説。タンホイザーとウェヌスの物語だが、ワーグナーの『タンホイザー』に置き換えると、全3幕の内せいぜいが第1幕までといったところ。ビアズレーの文体は、細密画をどこまでも拡張していったかのよう。彼の絵はモノクロだが、小説の文章では色鮮やかな色彩の乱舞といった観を呈している。澁澤訳ということもあり、サド(ただしグッと穏やかで繊細な)を思わせなくもない。また、巻末にはビアズレーの画集も併録されており、造本の紙質も高級紙を使用しているなど出版社側の気配りもなされている。

  • 再読。ウェヌスとタンホイザーの物語自体は未完だし、きちんとした起承転結のある話ではないけれど、ビアズレー自身の挿絵と、澁澤龍彦の詳細な解説、アーサー・シモンズによるビアズレーの評伝などを収録してあるので、文庫にも関わらず紙質が良いことも含めお得な1冊。

    澁澤さんが解説で引用している「ポルノトピア」という言葉がまさに的確。ポルノグラフィカルな一種のユートピア。同じく澁澤さんが、ポルノグラフィには始まりも終わりも山場もない、というような引用もされてたけど、つまりそれって「山なし・オチなし・意味なし」という「やおい」の語源と同じだということに目から鱗でした(笑)

  • 単行本も持ってるけどふだん読み用にゲット。
    作品は全体の半分で終わりあとは解説。

  • 夭折した画家ビアズレー唯一の小説で、未完成作品。ウェヌスの住まう館を訪れたタンホイザーが、一夜明けた翌日の朝までの情景が書かれた物語。同性愛あり、フェティシズムあり、獣姦あり、コプロフィリアあり、オナニズムありのポルノグラフィーだが、澁澤の訳文で格調高く、典雅にして装飾的な文章で、この人工楽園的な舞台設定と人物を、ビアズレーの画がカラーになり、立体になり、動いている様な、ピトレスク(絵画的)な世界そのものな小説。

  • 騎士タンホイザーは、美神の館で饗応とエロスの限りを繰り広げる…。世紀末画家ピアズレーの小説。ピアズレーの挿絵付き。

  • 2009/12/24八勝堂書店で購入:800円
    2009/

    衝動的に値段も見ずに買ってしまった本(笑)。

  • 画家ビアズレーが唯一残した小説。内容を追うというよりは、やっぱりビアズレーの絵を楽しんでしまう。本文よりも、精密な解題、解説や註のほうが多い。でも、ことビアズレーに関しては、これは有り難い。カヴァーが、初版装本によるのも嬉しい。

  • なんてエロいんだビアズレー!でも気持ち悪くないのは芸術だからか。

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美神の館 (中公文庫)の作品紹介

夭逝した世紀末の天才画家ビアズレーが遺した唯一の小説。諧謔の精神に根差した怪奇美と幻想的な頽廃美を、あくまで典雅に装飾的に、そして人工的に表現し、「ビアズレーの絵画的世界をそのまま言語に置き換えた、ピトレスクな世界そのもの」と評される奇作。訳者による詳密な註と解題を付す。

美神の館 (中公文庫)の単行本

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