豊臣家の人々 (中公文庫)

  • 252人登録
  • 3.52評価
    • (16)
    • (39)
    • (67)
    • (3)
    • (1)
  • 29レビュー
著者 : 司馬遼太郎
  • 中央公論社 (1993年6月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (503ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122020054

豊臣家の人々 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 司馬遼太郎さんの連作短編集。数十年ぶり?の再読。
    題名通り「豊臣家の人々」。

    〇秀吉の甥~豊臣秀次
    〇秀吉の妻の甥~小早川秀秋
    〇秀吉の養子~宇喜田秀家
    〇秀吉の妻~北政所
    〇秀吉の弟~豊臣秀長
    〇秀吉の妹~旭姫
    〇秀吉の養子(家康の実子)~結城秀康
    〇秀吉の養子(天皇の弟)~八条宮
    〇秀吉の側室&息子~淀殿・その子

    という構成になっています。

    司馬遼太郎さんは、とても読み易く面白い歴史小説を書く人ですが、わけても秀吉はお気に入りです。
    「新史太閤記」を読むと、天下統一寸前くらいまでの秀吉が活き活きと描かれています。
    その上で「功名が辻」とか、秀吉の死までの流れは良く判ります。
    更に、「関ヶ原」「城塞」「覇王の家」を読むと、死語の豊臣家滅亡、徳川幕府が軌道に乗るまでが判ります。
    正直、それらを経たうえで、「豊臣家の人々」を読むと、なかなかしみじみと味わい深いものです。
    (それらを全く読まずにいきなり「豊臣家の人々」を読んで、どんな味わいなのか、ちょっとわかんないです...)

    「豊臣家の人々」。
    まあ要するに、ほぼ全員が、「無能」「凡庸」「不幸」「平凡」のどれかに当てはまります。
    それなりに人物と能力として光るものがあったのは、北の政所さんと、秀長さん、結城秀康さんくらいですね。(無論、司馬さんのこの本に於いては、ということですが)。
    ただ、そういう人々はみんな、「女性であり、子が産めなかった」「早世した」「全く活躍の場を与えられなかった」という理由で、サッパリ光ることなく生涯を終えてしまう。
    (まあ、北の政所はそうでもないかもですが...)

    その三人以外。(まあその三人もなんですが)
    「秀吉の身内だった」「秀吉と絡んだ」という理由だけで、それなりの大きなステージを与えられたり、歴史の中でささやかな役割を与えられたりしてしまう。
    それは時にはギリシャ悲劇のように悲壮だし、ときにはベタベタのコントのように喜劇だったりします。
    そういったことを含めて、「豊臣時代」「豊臣政権」「秀吉の時代」という歴史の、稀有なまでのドラマ性なんだなあ、と感じました。
    醜悪だったり無茶苦茶だったりを含めて、その花火のような儚さと、あぶくのようなもろさ。そして絢爛さ。
    そんな味わいが、司馬遼太郎さんは好きなんだなあ。言ってみれば「秀吉のあしおと」が遠くに遠ざかっていく。そのかすかな足音に耳をそばだててみたいんだなあ、という一冊。


    ご縁で今、ちょうどその時代のことを良く考えているので、ふっと衝動的に再読。
    前に読んでいたのが「罪と罰」だったせいか、さらさらっと読みやすく、イッキに読んじゃいました(笑)。

    戦国時代が好きな方、司馬さんの「新史太閤記」あたりを読んでいる方は、よかったら。

  • 何をいまさらなどと思いながら、津本陽の口直しに読み始めた。
    意外や意外、昔から本棚にあったのに、どうも読むのは初めてらしい。まったくこの形式に記憶がない。でも、新鮮さもない。”ああ、いつもの司馬遼太郎だ”。

  • 15/7/4読了

  • 9月

  • こんばんは。

    司馬遼太郎の作品で、『豊臣家の人々』が好きで、読み返しております。

    豊臣秀吉に関係の深い縁者たちの物語で、短編集になってます。(9話短編)

    ①殺生関白・豊臣秀次
    ②金吾中納言・小早川秀秋
    ③宇喜多秀家
    ④北の政所
    ⑤大和大納言・豊臣秀長
    ⑥駿河御前・旭姫
    ⑦結城秀康
    ⑧八条宮智仁親王
    ⑨淀殿・その子豊臣秀頼

    それぞれの人物たちの視線から見た、栄華を放った豊臣家の物語だと思います。

    私は、この時代が好きで、関心がありますので、豊臣家に翻弄されてしまった人物たちの悲しみが、表現されている本だと思い、重宝させてもらっています。

    歴史上、短い政権ですが、鮮烈だったんだなと感じましたし、特に、人物たちの器量について、客観的に著している司馬文学の面白さが楽しめました。

  • 出版社は違うが、同じ司馬遼太郎さん著『新史太閤記』のサイドストーリー的に読むことができた。豊臣家は秀吉という不世出の天才が一代で築き上げたが、その天才に続く後継者が誕生しないために滅んでしまった。
    北の政所と大和大納言豊臣秀長以外は身内に役に立つ者がおらず、豊臣秀吉も内心心配だったに違いない。

  • 豊臣家の内情について知ることが出来た。

  • 連続大河ドラマ「江」の関連から再読。

  • 天下統一後の北政所や秀吉の親戚、養子たちなどを扱った短編集。

    秀吉が天下人からただのおじいちゃんになってしまう過程が、色々なひとたちの視点から書かれていて非常に切なくなります。

  • 秀吉の成功と、周囲の人々の能力・気概のギャップが大きすぎて、一代で天下は終わってしまった。切ないものだが、人の人生とはそういう無常なものかもしれない。

全29件中 1 - 10件を表示

司馬遼太郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

豊臣家の人々 (中公文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

豊臣家の人々 (中公文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

豊臣家の人々 (中公文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

豊臣家の人々 (中公文庫)のKindle版

豊臣家の人々 (中公文庫)の単行本

豊臣家の人々 (中公文庫)の文庫

ツイートする