やさしい夜の殺意 (中公文庫)

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著者 : 小池真理子
  • 中央公論社 (1993年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122020474

やさしい夜の殺意 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 再読。1990年刊行。
    やさしい夜の殺意 / それぞれの顚末 / チルチルの丘 / 青いドレス / 未亡人は二度生まれる
    ミステリ要素が強い短編集。
    「やさしい夜の殺意」は途中で予測はつくが最も謎解き要素が強く面白かった。

  • ミステリー5編。
    どれも短編なのに、上手くまとまっていて読みやすかった。
    普通に面白いミステリー。
    ちょっとしたオチのある結末が、クスッと笑わせてくれた。

  • 図書館の本 読了

    容(「BOOK」データベースより)
    久美は親友の麗子に伴われて十三年ぶりに兄に再会した。美しくもの静かな妻、郊外の小さいながらも瀟洒な家―。落ちついて幸福そうな兄の家庭に、久美も自然に溶けこんでいった。しかしある晩麗子が謎の死を遂げた時から、この家にかすかに疑惑と死の気配が漂うことに気づいた―。日常生活にひそむ殺意の意外な結末を描く、サスペンス・ミステリー五篇。

    この人のミステリーは生活感漂うミステリーなのがかえって怖かったりするのですが、やっぱり恋愛小説がいいかな、と。
    普段着かお出かけ着か。
    結構大事。

  • 5話からなる短編集。

    「やさしい夜の殺意」
    束縛する両親のもとを飛び出し、13年前に家を出た兄のもとに居候する事にした主人公の女性。
    13年ぶりに会った兄は会社を立ち上げ、瀟洒な家に美しい妻と住んでいた。
    最初はぎこちない対面だったが、一緒に付き添ってくれた親友の女性とその場にいた嫂の弟により次第に座は打ち解けていく。
    やがて酒の入ったその席で、以前美しい嫂に心密かに憧れていた兄の共同経営者が亡くなったという話を聞く。
    その死因は自動販売機の飲料に仕込んだ毒を飲んだという無差別殺人によるもの-。
    その後、主人公は親友の女性から兄と付きあっているという話聞くが、その直後に親友は薬物による急性中毒死をする。
    親友の死と以前聞いた男性の死の共通点から主人公は嫂を疑うが-。

    これは途中で話の結末が分かってしまいました。
    人に虐げられたり、壮絶な過去をもつ人というのは心の奥底に思いもよらないものを潜ませているのだと思います。
    それはそういう経験のない人間には想像もできない形で表に現れる。
    サラッと描いてますが、その辺の人物設定が上手としかいいようのない話です。

    「それぞれの顛末」
    モスクワ発東京行きの飛行機。
    その飛行機に倦怠期を迎えたカップルと夫婦が乗ろうとしていた。
    他に魅力的な恋人ができた弁護士の男と彼の子供を妊娠した女性。
    娘の義父と浮気をしている実業家の中年女性とそのヒモ的存在の夫。
    二組のカップルは飛行機に乗る前に同じ場面を目にして恐怖を覚えていた。
    彼らの注目していたのは、いかにも怪しそうな中年女とその子供。
    子供が飛行機に乗る前に汚れたジーンズを穿いた日本人の男からウサギのぬいぐるみを渡されていた。
    その中には爆弾が入っているに違いない-そう確信しながら彼らは母子と同じ飛行機に乗った。

    なるほどね~という結末でした。
    爆弾って、そうか・・・こうもってくるか・・と。
    それぞれの思惑を抱き、一緒に命が危うい場にいながらも心は別の所にある人々。
    その辺が上手に描かれていて顛末もスマート。
    読んでいて面白い話で、私はこの本の中ではこれが一番好きです。

    「チルチルの丘」は、この本の中では唯一の恋愛小説です。
    十年ぶりに再会したかつての恋人同士を描いた短いお話。

    「青いドレス」
    飲酒運転の青年に車をぶつけられた医師が「見逃してくれるなら何でもする」という青年に依頼したのは妻を殺すことだった-。

    「未亡人は二度生まれる」
    3年前に失踪していた、姉の夫が突然帰ってきた。
    話し合いの末、姉は感情的になり夫を殺してしまう。
    家の対面を守るため、母親は事件を隠そうと画策し、主人公である妹もそれに加担する。
    その日はちょうど主人公の親友が家にいて酒に酔いつぶれていた。
    酒を飲むと記憶が全くなくなるその女性に罪をかぶせようとするが-。

    2話とも皮肉な結末です。
    大体、結末を予想できるものの、それでも十分に楽しめました。
    やはり、人を呪わば穴二つという事か・・・なんて思ったりして。
    「青いドレス」の奥さんの方は嫌味で高飛車な嫌な女ですが、「未亡人は二度生まれる」の方の陥れられる親友は気のいい人なんで、特に結末にホッとしました。

    恋愛の話以外はどの話も皮肉がきいていて、すぐに話に入り込める上、読んでいる間退屈しない短編集です。
    久々に読み返しましたが、すぐに読めました。

  • 恐怖推理小説短編5話

    やさしい夜の殺意
    それぞれの顛末
    チルチルの丘
    青いドレス
    未亡人は二度生まれる

    結末は予想といつも違う。
    よい意味で裏切られる。

    それぞれの顛末。そんな終わり方ありかよ。
    青いドレス,なんとなくマニキュアの話が出て来てあれ,なんの前振りだろうと思ったら,そんな馬鹿な。
    でも殺人犯にならなくてよかったと思えば,恐怖小説ではないかも。

    短編集の要注意は,別の標題の単行本にも入っている可能性があること。西村京太郎のように一覧を誰かが作っているか調べてみよう。

  • 内容は
    小池真理子さんなので
    ちょっとだけ怖かったりちょっとだけミステリーの短編集。
    かなり古い本だが、男女の機微の描き方はやっぱり素敵。
    けどまー、表題作を初め、物足りない感が残る。

  • ミステリー短編集で、
    どの話しにも、男女それぞれのエゴイズムが描かれ、
    短編であるがゆえの物足りなさを感じない。
    女って怖い〜。

  • 「久美は親友の麗子に伴われて十三年ぶりに兄に再会した。美しくもの静かな妻、郊外の小さいながらも瀟洒な家―。落ちついて幸福そうな兄の家庭に、久美も自然に溶けこんでいった。しかしある晩麗子が謎の死を遂げた時から、この家にかすかに疑惑と死の気配が漂うことに気づいた―。日常生活にひそむ殺意の意外な結末を描く、サスペンス・ミステリー五篇」――またおばあちゃんの本棚の中から拝借して参りました。やさしい夜の殺意・・・?小池真理子さんの小説が読みたくなって漁ってたらこのタイトルが目にとまりまして。短編集はやっぱり読みやすいですね。一つ一つ違うから飽きる事なく読めるし。・やさしい夜の殺意・・・表題作。ちょっと長めでミステリー色がとても濃い作品です。曲がりくねった愛情は全くあらぬ方向へ・・・。こええ。昼ドラにできそう。小池真理子さんのイメージにぴったり当てはまる作品です。・それぞれの顚末・・・これ好きです。ラストが痛快で、ちょっと虚しくて。エゴの報復ですね。自己中はいけません。気をつけよう( ̄〜 ̄;)・チルチルの丘・・・大人の恋愛色強いお話だけど、ミステリーです。車中の二人の対話の中で、様々な事が明らかになる。幻想的な雰囲気が一変して張り詰めた空気に変わる。人間の心情とリンクして周りの環境って変わって見えるものなんですね〜。・青いドレス・・・うわあ。悲惨だ。まさかそうなるとは。予測できない危ないことは実行しちゃだめですね。・未亡人は二度生まれる・・・本作最長の作品。タイトルからして小池ワールドを予感させます。ちょっと表題作と似てるかな。それにしても頼れるお母さんですね。いたらいたで嫌だけど。親子で仕組んだ芝居で事を安全に着地させる事が出来るのか・・・。なんだか全部皮肉なラストです。そこがまた魅力であり、最大の見せ場なんでしょうけど。ラストまで全く予想不可能の展開です。だって伏線が何も無いんですもん。予想しようがない。けれどその物語の構成以上に、やっぱり心情描写が素晴らしいと思う。て言っても普通な、正常な人間の心ではありません。異常者の心です笑。完全に心が屈折しちゃってます。だからこそ引き込まれたりして。全部面白くて、満足です――

  • サスペンス短編集。全5話。

  • あいかわらずぞっとするタイプの5編。
    でもチルチルの丘だけちょっと毛並みが違う。素敵な感じ。

  • >久美は親友の麗子と一緒に13年ぶりに兄と再会し、その妻・妻の弟達の幸せそうな家庭に溶け込んでいく。しかし、ある晩麗子が謎の死を遂げる・・・。他にも4篇のミステリーを収録。
     心理描写や情景描写が細かくて、すごくイメージが浮かんでくる。でも内容は救いようがないもので苦手。

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