諸葛孔明〈下〉 (中公文庫)

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著者 : 陳舜臣
  • 中央公論社 (1993年11月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122020511

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諸葛孔明〈下〉 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 上巻の幼少期から下巻で描かれる最期まで、孔明の天下万民への思い、曹操への反感、夫婦間の愛等「人間の心には、幾筋もの糸がぶらさがっている」というそのいろいろな糸をきれいに織りあげてみせてもらった気がする。浮屠、仏教思想を受けた孔明独自の生死観もさらっと描かれている。このような戦乱の時代でなかったらまた違っていたかもしれないのが切ない。

  •  以前読んだ三国志モノとは所々違う描写があって新たな発見を多く見つけることが出来た。やはり史実を基にしていると言いつつも記録が少なかったり、書によって記述が違っていたりするとそれぞれの作家によって描写は変わってくる点は三国志モノの魅力か。

     この物語では孔明のそれまでのイメージを払拭したかったのか、神がかり的な奇策を用いる稀代の軍師としてではなく、あくまで大陸の平和を望む一介の軍師として描かれている。そのせいか、孔明の策にあっと驚くような戦術は出てこない。 以前読んだ三国志モノにあった「十万の兵の代わりをする迷路」、「天気を思いのまま操るように見せかける」、「谷間に誘い込み火攻めにする」といった戦術は一切出てこなかったので、自分の記憶違いかと思ってしまった程だった。どちらかというとここで描かれる孔明は私たち読者に近い存在に思える。しかし、当時の常識や学力などを鑑みるとこれでも充分に凄い存在なのかもしれない。

     本作を読んで改めて好きになった武将を挙げてみると周瑜・陸遜・虞翻・趙雲・司馬仲達辺りかな?

  • この著者の小説を初めて読んだ。
    諸葛孔明で上下2巻だが、ストーリーとして物足りない。
    あらすじ程度の描写で物語が盛り上がるはずの場面でも、あっという間に話が終わってしまう。
    史実からの小説なので脚色があったり作られたストーリーがあるのは当然だと思うので、そういう意味もっと話を盛り上げて欲しかった。

  • 上巻の方がいい感じです(まあ時代的にもね。
    関羽が死んで以降の蜀の崩壊が切ない。
    どうしても五丈原で終わってしまうから消化不良感が否めない。

    てか全体通して夫婦仲がステキ
    本屋さんで「孔明のヨメ」って漫画見かけてときめきました( *´艸`)

  • 文献を丁寧に手繰り、孔明を神憑った天才としてではなく、悩み過ち奮闘し涙を流す一人の実在した「人」として描いた作品。而もその語り口は決して一般的な歴史小説のように厳しくなくたおやか。実存した孔明の人柄が浮かび出るよう。
    三国志演義で嫌いになった孔明を好きになった。戦記や武談を期待する向きにはそぐわない作品。実に好い作品でした。

  • 後半、やたらとニルヴァーナという単語がでてくる。
    ニルヴァーナというこのインド語の意味は漢語化するのが難しく、
    その音をとって涅槃としたようである。
    (涅槃の中国語はnie pan、ニルヴァーナに近い?)
    仏教がまだ、いかがわしい新興宗教だった背景が浮かんできた。
    そんな時代に理想を貫いた男の話であった。

  • 超人的な孔明ではなく、いかにも現実的な能力、思考を持つ孔明が読めて面白かった。

    劉備陣営は、慢性的な人材不足に悩まされた上、関羽・張飛・劉備・孟達・馬謖などの驕りを原因とする失敗が痛かった。

    ホウ統・法正・馬良には、呉の張昭のように長生きして活躍して欲しかった。

  • 孔明の苦しみとかを描いていているとはよい。

    孔明さんが民の安寧が第一で三国鼎立もよしとするというのは
    極端でしょ。

    それなら民を愛する孔明が出師の表だしてまで戦いにはあけくれないでしょ。もっと危機感あったし必死だったと思う。蜀のために。

  • 神戸などを舞台とした作品です。

  • 彼は、なぜ、天下を三分にしなければならなかったのか。
    陳舜臣が加える、諸葛亮孔明の真意。
    天才軍師ならぬ、平和を愛した宰相、
    その、人としての思いとは。


    深い。この語りつくせぬ物語は、人の数だけあるということか。


    浮屠。三国時代、時は、西暦200年。
    この小説に登場し、諸葛孔明に三国各地のあやゆる情報を運んでくるのは、浮屠(ふと)、浮図、仏図-Buddha教徒。
    陳舜臣曰く、彼の情報網は仏教徒であったとする説。


    孔明その人の思考回路には、紀元前は春秋戦国時代の諸子百家の思想に加えて、仏教の境地も含まれていたか。

    下巻。
    万民の心の安らぎために苦悩した、男の生き様。

  • 三国志の中でも最もあこがれた人物でした。
    No.1を補佐する事に徹する事で自分自身の目標を達成するという所に惹かれました。
    改めて孔明に関する書物を読んで非常に素晴らしい人材である
    と再認識するとともに、最後まで自分が出張らないという
    精神に感動しました。
    ただ、天下三文の計に捉われすぎでいた感も否めず
    もう少しうまく立ち回ると多くの人の命を戦争で失う事も
    なかったのではないか?という感じもします。

  • 全体的に、感動しました。
    下巻では、孔明の属する蜀漢の英雄達が次々と命を落としていくのですが、孔明は最後まで天下万民の平和を思っていたのだ、と思い感動しました。
    また、最後に「死せる孔明、生ける仲達を走らす」という言葉の元となったエピソードが書かれていて、その際の司馬仲達の言葉も書かれているので勉強になりました。

  • 「諸葛孔明の生涯が人びとに感動を与えるのは、
    乱世に真正面から立ち向かった彼の誠実さと、
    志を遂げずに死んだ悲劇性によってであろう。」
    (著者あとがきより)

    正にその通りの展開が
    繰り広げられていく下巻でした。

    北伐開始のあたりでは、
    高校時代に教育実習生が中国語で
    出師の表を音読してくれて
    鳥肌たつほど感動したのを思い出しながら
    読みすすめました。

    劉備の死後どんどん孤独になっていく孔明さんが
    痛々しくて悲しかったけれど、
    万民のためという目的のためだけに徹底して生きる姿に胸がつまる。
    奥さんも途中から人質として呉に移ってたんですねえ・・・。

    そんなわけで朝から電車内で一人涙浮かべて通勤。
    悲しいのは仕方ないとしても、
    歴史小説でこんなに透明感のある文章は
    なかなか会えない気がする。
    秘本三国志も読みたくなってきた。うずうず。

  • 映画「レッドクリフ」の影響で手に取った一冊。

    (下)では赤壁の戦い後から孔明の最後までが描かれている。

    天下三分の計を実現するために、孔明は劉備に蜀をとることを促します。
    そして劉備は蜀の主となり、孔明が考えた天下三分の計が着々と進みはじめました。
    しかし時ばかりが過ぎていき、関羽や張飛がこの世を去りました。あろうことか「劉備」までも。
    その結果、孔明は自ら蜀を率いて大国の「魏」、人材豊富な「呉」と争うことになったのです。

  • 面白いけど、下ってことは孔明が死んじゃうということで・・・

    衰退していく様が悲しかった。
    やし、上のが面白かったです★

  • 死の直前の、心の中での自分との対話の場面が印象的。個人的に陳先生の曹丕が好き。

  • 三国史後半の主人公、諸葛亮の物語。著者の勉強熱心な姿勢に頭があがりません。

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