- Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122021211
感想・レビュー・書評
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中大兄皇子と大海人皇子、皇極天皇との関わりを、額田王の視点で。
歌人だけあって、途中で万葉集収録の歌が紹介されるのがいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古代の謎多き女流宮廷歌人・額田王の波乱めいた生涯を描いた歴史小説。
歴史小説、と言うより恋愛小説とも言えるかも。
黒岩氏の描かれる額田王像が一番好きです。
聡明で器量良しで、光るように美しいのですが、ややプライドが高いのがスパイスになっていますね。
こんな言葉を使うと黒岩氏の文学の格式を下げてしまいそうですが…いわゆる、ツンデレタイプとも言えるかも。
大海人皇子との馴れ初めや恋愛は凄まじくロマンチックです。
ストレートに恋情をぶつけてくる情熱的な皇子と、ちょっと素直じゃない額田のやりとりが好きでした。
額田をおちょくったり驚かせたり怒らせたり…、本書のおちゃめな大海人皇子が、びっくりするくらいに好みです´ω`*
えっと、黒岩氏の小説って言ったらコレやろ(笑)って言いましょうか。キワどい描写もかなりあります。
読んでて目のやり場に困るっ…て、変な表現ですが。
特に本小説では濡れ場がドンドコ入ってるので、高校生以下の方は注意かもしれません(笑)
そんな相思相愛の二人に絡んでくる、怪しい影。
大海人皇子の兄、倭国の王者:中大兄皇子です。
共に天皇になってる兄弟プリンスに愛され、取り合いっこされた額田王ってすごい。
しかも小説の中では、3人とも超絶美形っぽいし。
なんだかスケールの大きい三角関係ですよね。
歴史を揺るがしたと言う解釈もあるぐらいですし。(本書では違いますよ)
ほんと、色んな意味ですごい「恋愛小説」です。