獅子 (中公文庫)

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著者 : 池波正太郎
  • 中央公論社 (1995年4月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122022881

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池波 正太郎
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獅子 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 主人公は92歳!ワクワクドキドキのエンターテイメント!

    主人公が92歳で、娯楽小説っていうだけで凄いですね。
    純ブンガクとかならともかく(笑) 



    92歳の主人公は、真田信之さん。
    今年(2016)のNHK大河ドラマで言うと、大泉洋さんです。 

    有名な真田幸村さんの実の兄。
    弟の幸村は、大阪の陣で徳川家康を追い詰めて、戦死。
    それが1615年で、まあだいたい48歳くらいで亡くなったそうです。

    その、お兄さん。

    と言ってもどうやら1歳上なだけのようですね。

    この信之さんは、お家を守るため、(かどうかわかりませんが)徳川傘下の大名として生き延びました。

    それどころか異常な長生きをしました。

    #

    信之さんも、若い頃は武田勝頼やら織田信長やら、という時代と状況の中で右往左往していたのですが。そういう有名人より長生きして。

    豊臣秀吉より長生きして、
    徳川家康より長生きして、

    家康の息子の秀忠より長生きして、

    なんと家康の孫の家光より長生きして。

    1658年に92歳くらいで死んでいます。92!。

    #

    しかも、恐ろしいのは生きていただけではなくて、元気だったんですね。
    信じられないのですが、90歳まで、色々事情があって、隠居せずに現役の藩主として政治を行っていたそうなんです。

    そして、倹約を旨として偉大な財政家、名君だったそうです。

    もう、家光の頃になると、戦国時代真っ只中の雰囲気を語れる大名はほぼいなくなってしまって、信之さんは将軍からも凄くリスペクトされたそうです。

    #

    池波正太郎さんの小説。
    池波さんと真田…。
    何と言っても文庫本で10冊を超える大長編、「真田太平記」(連載1974−1983)。

    戦国時代を生きた真田昌幸、その長男・信之。そして次男・幸村。
    この親子を軸にした大河小説。
    1985年にはNHKでドラマ化もされました。
    ちなみにその際の信之役は渡瀬恒彦さん。幸村役が草刈正雄さん。
    最終回のラストカットが、1985年当時の特殊メイクの限りを尽くして、90代らしき白髪茫々たる渡瀬さんが拝めます。
    (物語自体は、信之さんが50歳くらいのあたりで終わりますけれど)

    #

    この「獅子」は、真田信之さんが92歳のときの話なんです。
    実際にその頃に、真田家では跡目争いが起こって、藩内ががたがたしたそうです。史実として。

    それを背景にした、もちろんフィクションの娯楽小説。

    #

    92歳の楽隠居の真田信之さんですが、まだまだ誰よりも思慮深く経験豊かで、人脈も持っています。

    そこで、お家騒動に困った重臣たちが、泣きついてくる。

    一番の悩みは、お家騒動にかこつけて、幕府がいちゃもんをつけてくるだろう、ということ。そうなると、最悪、お家取り潰し。会社倒産、一家離散です。

    当時の幕府のトップは、老中・酒井忠清。真田の松代城下や家臣団にまで張り巡らせたスパイの網を使って、追い詰めてきます。
    これに、92歳の真田信之が、老体の知恵のみで敢然と対決する…。

    #

    なかなかワクワクさせられる小説でした。
    池波さんらしく、実に読みやすい。
    男女のアヤみたいなものも絡んできます。
    (信之さん本人ではありません。92歳ですから)

    薄めの文庫本一冊なので、するするっと気軽に読了。

    粘液質に完成度の高い緊密な攻防、という程でもないですが、
    気の利いた海外ミステリーを読んだような余韻。

    トリック、仕掛け合いだけではなくて、
    その周りの脇役たちの人生模様が丁寧に描かれていたり、
    何よりあまりにも波乱に飛んだ人生を歩んできてしまった主人公の、老境の想... 続きを読む

  • 「大名たるものは、いずれも名君でなくてはならず・・」と、言い切る信之兄上は、流石です。
    やはりこの方あっての真田家ですね。

  • 信之「わしだとて、小松は恐ろしかったわい」

  • 九十歳をこえてなお、「信濃の獅子」と謳われた真田信之。当主の突然の死に伴う後継者争いをめぐり、松代十万石の存亡を賭けて下馬将軍・老中酒井雅楽頭忠清に挑む老雄の、乾坤一擲の隠密攻防戦。(親本は1973年刊)

    久しぶりの再読。本書の刊行が1995年なので、初読は20年も前の事になる。今読んでも、色褪せない面白さがある。
    内容は地味である。あまり派手さはない。隠居である信之が、孫の家督相続をめぐって、老中酒井忠清と駆け引きをするというものである。信之は松代の隠居所を動くこともなく、血で血を洗うわけでもない。しかしながら最後まで読ませるのが、池波正太郎である。同じ事件を扱った「錯乱」もオススメ。

  • 真田一族と池波正太郎との縁は深い。「錯乱」で直木賞を手にしたのは昭和35年、その後「真田騒動」、「信濃大名」、「恩田木工」そして大作「真田太平記」へと繋がる。
    ストーリー・テラーである池波さんの真田作品は奥が深くイイですね。

  • 「真田太平記」の続編として読了。

    豊臣と徳川、父と弟、二人の孫と、2つの勢力に翻弄され続けた真田信之の運命を見ると色々と感じてしまう。

    小説自体は娯楽色が強くて、史実に沿っているかは疑問。

    それでも、魅力あふれる登場人物と起伏に富んだ物語に仕立て上げるのは流石の池波節。

  • 一昨年前に隠居したところからはじまり、死を迎えるまでの真田信之の物語。

    田植え時期に領内をまわることが愉楽で、田植歌を好むところは〃のぼうさま〃みたい。

    夢中になって、寝不足・・・。

    父と弟が血の気の多い人だったからこそ、冷静にまわりを見渡せる人格になったんだろう。
    自分が冷静な訳ではなくて、抑える術を持っている、というか。
    そして領民・家臣を大事にするから、慕われる。
    格好良い。

  • 真田の跡継ぎをめぐるお家騒動で、九十を超えた信行と幕府老中の酒井との、息詰まる水面下の攻防。文庫『真田騒動』に収録の別作『錯乱』をより詳しく書いた話。
    読んだ時の物語としての、驚かせる結末の書き方は『錯乱』が面白いけど、こちらは信之の行動や考えをじっくり書いていて、その言葉には重みがあります。そして信行の言葉行動ひとつに、領民や家来の最大級の敬愛と信頼が向けられ、その肩に乗っているのがわかります。
    謙遜するのではなく、大名が名君であるのは当たり前のことだと言える信之は凄い。

  • 書きかけ。

    戦国武将・真田信之の晩年を描いた、真田太平記の後日談とでも言うべき作品。
    なんというか、著者の信之への愛があふれすぎていて、ちょっぴり恥ずかしいような照れるような軽く引くような、そんな小説です。

  • 「錯乱」を更に詳しく書いた話。面白い。

  • 僕は池波作品で一番好きなものかも、、
    真田一刀斎信之晩年を舞台にしたスパイものです。
    年老いた信之が頭脳戦を幕府と繰り広げるないようなんですが、
    泣ける台詞が満載。
    「世に名君などおらぬ、云々」しぶい!
    ラスト、泣けます!
    このラスト人に説明するだけで泣いてしまう。

  • どこかでこの話を読んだ気が・・・。
    鈴木右近と信之との関係が素敵☆

  • 御歳93歳の真田信行が憎いぐらいカッコいい。
    ラスト辺りは泣けた・・・・・。
    見事な人生。

  • 2010/03/02完讀

    這本書是九十三歲的真田信之最後的作戰。

    次子・藩主真田信政驟逝,留下才滿一歲的兒子右衛門佐,且兒子出生一事尚未向幕府報備。老中酒井忠清為首的幕府之前就一直想對消滅真田家無奈找不到藉口,想趁真田家向幕府報備允許繼承一事下手。酒井支持昏庸糜爛的信利(信吉庶子)入主真田家,信之和八十幾歲的老臣鈴木右近決定向幕府的黑幕挑戰…

    這本書充滿懸疑性,彷彿在看電影一般,幕府的「隠密」對真田家的雙面間諜,水面下進行著激烈的間諜戰,最後酒井被信之老人擺了一道,信之還把酒井的秘密文件拿去擦屁股XDDDDD 真是大快人心。

    這本書是很優秀的娛樂小說,但是又帶著生命本質的哀傷,和厚度,這正是池波勝過其他娛樂小說作家的原因。

    「腕利きの大衆作家にとって、真田は男のモナリザである。」解說著這麼寫著。對廣大的真田迷來說,池波真田物實在是個很成功的蒙娜麗莎。

    (310page)

  • 真田太平記、その後の話
    1人生き延びた 信之のその後の苦労が語られているとか
    いないとか・・・
    まだ手に入れてないですがいつかは読みたい。

  • 著者得意の真田本で、信濃の獅子と呼ばれた真田信之が主人公。しかも九十三歳以降に起こった真田家の存続にかかわる大問題に、老体に鞭打って立ち向かっていくストーリーです。

    2009.4.22読了

  • 真田信之最晩年、御家騒動をめぐるアレコレ。
    手に汗握るサスペンス。
    やばいよ信之様かっこよすぎるよ。

  • 大殿!! 信之が大殿になってからのお家騒動のお話です。
    信之の智謀が光り、最後まで格好良く堅実な振る舞い。素敵です。

    正直、人物相関図が欲しいところ。
    覚えられない!! 次男とか長男の息子とか!!

    信之と右近の関係が羨ましいです。
    おじいちゃんになっても仲良し!! 正確には主従であって友情ではないのかもしれませんが、感覚的には友情であって欲しいです。
    信之に対する右近の態度がフランク過ぎる(笑)。良い関係です。

  • 自分で自分を名君だと言える信之は凄いですね。まさか90越えた人をこんだけ好きになれるとは思わなかったです本当。

  • 真田信之最晩年の隠密攻防戦。間違って2冊買ってしまいました。ので、一冊は売却。一冊は保管。

  • かっこいいってこういうこと

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