エーゲ海に捧ぐ (中公文庫)

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著者 : 池田満寿夫
  • 中央公論社 (1995年5月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122023130

エーゲ海に捧ぐ (中公文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 文書だけをみると、所々稚拙で推敲したいような箇所が混じっていて(例えばカタカナの文書)不快だが、映像あるいは画像としてみるべきで、作者には一枚の静止画が先行してあっただろう。その強烈で鮮明なイメージが文書/妄想を手繰り寄せていて、その熱気のようなものが、池田満寿夫を版画家にしたように、芥川賞作家にした。

  • いわば女性器小説。女性器だけが本当で、他はどこまで真か妄想かわからなくなる。

  • 1977年上半期芥川賞受賞作。私の一人称語りによって物語が進行してゆく。登場人物は、私の目前にいる2人の女―アニタとグロリア、そして電話を通じて声だけの妻、トキコ。この作品の実に特異な点は、私と2人の女との間で一切の会話が交わされることのない点だ。声の女トキコも一方的に語りかけるのみで、私との間に対話はない。その間に、彫刻家である私の視線だけが女たちの上を彷徨う。徹底した「眼」の小説なのだ。ロブ=グリエをはじめとしたヌーヴォー・ロマンの手法に近いものだと言えるだろう。これまでの日本文学にはなかったものだ。

  • 陶芸家であり画家でもある作者がアメリカの田舎町で次々に脳裏に浮かんできた日本語を紡いだという官能的で幻想的な短編小説集。
    どことなくブコウスキーとかバタイユっぽくて日本人にしては珍しい感性。
    表題作は1977年の芥川賞受賞作。

  • 1977年(昭和52年)第3位
    請求記号:Fイケダ 資料番号:011345824

  • 難しい。よく分からなかった…

  • 「エーゲ海に捧ぐ」とは、不在の肉体が、言葉によって眼前の存在を浸食していく過程を描いた作品。

    同時に起きたことを同時には書けないという、小説=言葉のきわめて基本的な構造によって成立しえている。

  • 視覚的で聴覚的で、幻想(妄想?)的。
    色がまぜこぜになったパレットみたいな感じ。その印象が大好きだった。

  • 第77回芥川賞。
    サンフランシスコで2人の外国人女性を撮影している主人公。そこに日本にいる妻からの長電話。夫が浮気をしていることを疑う妻、いやもうほとんど気付いているようだ。…そんな話。
    (芥川賞作品はうまく説明できないなぁ)

  • <p>官能的な池田万寿夫の小説。男にある性への欲求の描写が巧み。読者も同じ感情を喚起させられる。</p>
    <p>以下に書評として軽くまとめた。</p>
    <p><a href="http://libertatem.org/2008/08/book12-masuo.html">http://libertatem.org/2008/08/book12-masuo.html</a></p>

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エーゲ海に捧ぐ (中公文庫)の作品紹介

サンフランシスコのアトリエにいる彫刻家を責め立てる、日本の妻からの長い国際電話。彫刻家の前には二人の白人女性が…。卓越したシチュエーションと透明なサスペンスで第七十七回芥川賞に輝いた表題作ほか二篇を含む、衝撃の愛と性の作品集。

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