文章読本 (中公文庫)

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著者 : 三島由紀夫
  • 中央公論社 (1995年12月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122024885

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文章読本 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 谷崎版より引用も豊富で、選り抜かれた上質な文章を一冊で味わえるのが魅力。かつ指南本的要素も強く、文学青年に対する三島の愛を感じる一冊です。技巧で描く描くゆう前にまずは美文の味わい方を知らなければ、ですよね。

  • 文学をなめてはいけない。僕が三島から学んだ姿勢だ。僕の小説家になりたいという志の規律だ。支柱だ。
    僕は此の文章読本を毎日15分間読んでいる。僕は厳密な小説家になりたいと思っている。此本は小説家を志ざすもの万人の座右の書だ。

  • 三島由紀夫の文章読本。博覧強記とはまさに、といった内容で古今東西の文章を引用しながら美文麗文を語り説明する。分からないところも多々あるけれど面白かった。

  • 第1章 この文章読本の目的
    第2章 文章のさまざま
    第3章 小説の文章
    第4章 戯曲の文章
    第5章 評論の文章
    第6章 翻訳の文章
    第7章 文章技巧
    第8章 文章の実際ー結語

  • 三島の文章は読みづらいけど、やっぱり好き。

  • 戯曲の面白さをこの本に教えてもらいました

  • 何時・何故この本を購入したのか分からない。苦労しながら読む。途中の例文引用は、自分にとっては作品を読んだ事の無い本からの一部分でしかなく、著者と同じ共感または理解を得られなくて、結局途中から引用箇所は飛ばし読みとなった。

    この本により、三島は若い頃からの文学青年であったということを知る。非常に多くの本を読んでいるからこそ書ける、「本を書く事とはなんぞや」という彼の総括である。

    この本のエッセンスを一言で言い表している箇所は、以下の通りである。

    私はブルジョア的嗜好と言われるかもしれませんが、文章の最高の目標を、格調と気品に置いています。(中略)しかし一言をもって言い難いこの文章上の気品とか格調とかいうことは、闇のなかに目がなれるにしたがって物がはっきり見えてくるように、かならずや後代の人の眼に見えるものとなることでありましょう。

  • 「引用」をご覧いただければと思います。

  • 三島由紀夫の小説は嫌いだけれども読んでみた。よく整理されていた。

  • 【文章読本って名前が完成されている】

    一般読者が文章を読む態度としては、分かりにくかったり、文章が下手であったりしたら、すぐに放り出してしまうことが作者への礼儀だろう。

    なんて、ちょっと文字ってみたり。本を読むための心得とあるが、読本など都合のよいところや自分の考えに合うところだけ頷けばよいと思う。

    三島由紀夫はマッチョだって知ってから、真面目に読めなくなった。僕は偏見の塊である。

  • 三島による小説作法の自己解説。

  • 三島由紀夫の美学。言葉の構造的な美しさを追求していたことが読み取れます。以下引用-”例えば「彼女は理性を軽蔑していた」と書くべきところを、「彼女は感情を尊敬し、理性を軽蔑していた」というように書くことを好みます。”

  • 「私はブルジョア的嗜好と言われるかもしれませんが、文章の最高の目標を、格調と気品に置いています」

     そういう精神をもった三島せんせーが、様々な作家の美文を楽しく味わうための見方を教えてくださる本。
     すっごく面白かった。三島先生鴎外好きすぎでしょう。至る所で引用しては絶賛されててなんかほほえましくなっちゃったじゃないか。鴎外の「水が来た」絶賛の所ちょっとついて行けなかったです先生。読みや味わいが浅いと言われても困ります。

     そうやって読み方や、日本文学の成り立ちなどで始まった本だけれど、第七章、文章の技巧は書き手としてもそそられるお話だった。「作家たることはリズールたることから出発する」とは冒頭一章の言葉。リズールへ導いた上でこうして教えてくださったのかー。

     ほんとにとても楽しかったし、いろいろな本を読んでみたり、話を書いてみたりしたくなる本だった。素敵な話を聞かせてくださってありがとうございますの気持ち。

  • 文章の格調・気品とは古典的教養から生まれるものである。
    古来、文字は男文字と女文字に分類され、後者が文学における根源となった結果、抽象概念が欠如した、と筆者は述べる。
    時代の変遷に従って、如何に言葉の使い方が変容し、文豪達はどのようにしてそれらを用いてきたかを語る一冊。

    外見の描写とは、まず読者の想像力ありきである。つまり、主観によって統合を図るものなのだ。

    心理描写とは、一種の逆説であり、「永遠不可知の人間性に対する一つの論理的勝利」である。

    など、切れ味鋭い見解に惚れ惚れとする。
    文章、そのものとは一体どのようなものであるのか?
    その疑問に対する一助になるであろう一冊。

  • 厳格なイメージを勝手に持ちながら読み始めたのだがそれは第一章の終わりですぐに覆された。

    私はなるたけ自分の好みや偏見を去って、あらゆる様式の文章の面白さを認め、あらゆる文章の美しさに敏感でありたいと思います。(p12)

    “三島先生よろしくお願いします”と、この一文で一気に引き込まれた。

    この『文章読本』で著者は、徹底して読み手の視点からさまざまな作家の名文を分析する。
    第一章(p10)に書かれている通り、“普通読者”を“精読者(リズール)”の領域に導こうとするもの。
    第二章は、谷崎潤一郎の『文章読本』と同様、韻文、散文、日本語文、英語文、さまざまな文章についてその特徴が分りやすく書かれている。なかでも日本語と英語それぞれの発達と変化の違いを、町並みや建造物に関係させて説明したり(p35)、文章の味わい方を散歩や酒に喩えて語る(p43)など、著者独特の美しい文体も味わいながら読める。例文として引用された各作家に対する分析は鋭く、森鴎外の文章については本を通して尊敬の念が伝わってくる。

    多種多様な名文が引用されているので、三島由紀夫の解説と照らし合わせながら精読を重ねたい。よき書き手である前によき読み手であれとはまさにこのことだと思わされた。

    谷崎版もそうだったが、すらすらと読み易い文章だけど、一度じゃ分らないほどの内容が詰まっている。
    自分の精読力の未熟さと、作家の飲み込みやすいけど栄養たっぷりな文章の力を思い知る。

  • 「文章を味わう習慣」の中での、文章を味わうこと、文章の中を歩くことの大切さについて語ってるとこ、鳥肌たって泣いてしまった

  • チボーテに倣って読者をレクトゥール(普通読者)とリズール(精読者)にわけ、読者をリズールにするために書くと宣言した「読む側」からの文章読本。

  • 1959年(昭和34年)三島由紀夫が34歳のころの読書指南本。日本文学の解析、小説家のテクニックなどプロの作品をより深く味わうためのヒントが書かれている。おすすめ。興味深かったのは「文章技巧」の章で、”小説は心理描写が得意だが行動描写は不得意であり映画にその座を譲る”と言っているところ。この本が書かれた時代から現在まで、なるほど、映画・漫画・TVドラマ・アニメ、さらにメディアミックスに至り、小説と補完しあって発展してきたのだなぁとつくづく感じた。

  • 吉田健一や倉橋由美子、生田耕作……等々、『この人が書いた文章なら全部読みたい』という人物が何人かいて、三島由紀夫も私にとってはその1人。どうでもいいが、見事に物故者ばかりだな……。

    三島が如何にして文章を読んでいるか、また、どうやって自らの文体を磨いて行ったのかが垣間見えて面白い。『作家論』と併せて読もう。

  • 文章の、読むことについて考え抜かれた本。けれど、書くことについてもより考えさせられる。
    純文学はほとんど読まない。大衆文学が好きだ。自分には、詩的なものは理解できないと思っているから。けれど、諦めていただけなのかもしれなかった。俺は大衆小説の面白い話や伝えたい心を、時間の許すできるだけ多く読みたくて、速読の本を読んだりして、速く多く読もうとしていた。「その作品世界を自分の世界と錯覚できるほど」にしてくれる作品にだけ身を任せるだけで、そうなる努力をしてはいなかった。
    まぁ楽しめるかはわからないけれど、紹介された多くのものからいくつか選んで、潜って読んでみようと思った。

    一番心に残ったもの
    「小説における会話というものは、大きな波が崩れるときに白いしぶきが泡立つ、そのしぶきのようなものでなければならない。地の文はつまり波であって、沖からゆるやかにうねってきて、その波が岸で崩れるときに、もう持ちこたえられなくなるまで高くもちあげられ、それからさっと崩れるときのように会話がいれられるべきだ」

  • 精神も、身体も、文章も、鍛えていたのだろう。

  • 三島は自分の好きな作家の文章を引用してきて、ここが好きだこれが良いんだと語ってるだけなので、単純に彼の影響受けた作家のルーツを知ったり、もしくは「面白そうだから自分も読んでみよう」とか、そういうノリでもあり、予想してたより気軽に読めました。

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