園芸家12カ月 (中公文庫)

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制作 : Karel Capek  小松 太郎 
  • 中央公論社 (1996年3月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122025639

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園芸家12カ月 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • この世には二種類の人間しかいない。園芸家か,そうでないかだ。

    『ロボット』とかが有名だけれども,人を喰ったような文章(あくまで翻訳ですが)が楽しいチャペックの作品。これを読めば園芸家になりたくなる,多分。

    天候に文句を言いながらせっせと庭の世話をする,隣の芝生は青いけど隣人がモチベーション,まだ自分の庭にない植物への欲望は果てしなく,一年中なんやかんやで忙しい園芸家。愛と皮肉とユーモアがたっぷりつまっています。

  • 素人園芸家の(主に土への)執着っぷりがすごい。それに、「〜したら…になってしまう」的な失敗談ジョークがちょっと小気味良い。
    植物の名前が並べられたり、パターン的な箇所が多いので、終盤は「もういいかな…」となってしまった。

  • 斎藤美奈子さんの『名作うしろ読み 』で紹介されていた本。

    タイトル通り、ただただ園芸家(といってもプロではなく、ここでは「マニア」的な意味)が毎月どうやって過ごすのかがユーモアたっぷりに書かれている。
    お兄さんのイラストもドリトル先生シリーズのようで味わい深い。

    著者のWikipediaを見ていたら、死因が「12月に、嵐の中庭の手入れをしていて肺炎になった」だったので、園芸マニアぶりをこの本で読むと複雑な気持ちになった。

    中公文庫版では、明治生まれの翻訳者・小松太郎さんの古風で端正な日本語も楽しめる。
    (いつ日本で出版されたのかは不明だが、訳者あとがきは昭和34年)
    ※私が読んだのは黄色い表紙の1975年刊です

    この本、図書館の分類は「園芸」になっているが、決して実用書ではないのでご注意を。

  • 面白いテレビドラマの登場人物が影響を受けたと言ったので。植物の名前がさっぱりわからないので面白味がわからないのは私の問題。翻訳も上手いしウィットも効いているので園芸ファンにはきっと楽しい1冊だと思う。

  • 園芸家のエッセイ。広い庭のある人向け。でもね、ベランダ園芸家でもうなづける事がおおい。そうそう、土が大事なんだね。やっぱりチョット留守にすると枯れる?水遣り頼んだはずなんだが(怒)。うなづける。

  • 園芸家をいじりたおす、愛にあふれた1冊です。

  • 〈園芸家は、植物をいじることを商売だとは思っていない。一つのサイエンスであり、かつ芸術だと思っている。〉

    チェコのマッド園芸家の庭づくり奮闘記。

    私に羽が生えてれば、花を踏まずに雑草が抜けるのに!ちくしょう!!
    ってなことが1年分書いてあります。
    爆笑。

    庭づくりから学ぶでもなく、お金を得るでもなく、ただただ植物ラブのために庭を作る。
    うらやましくなりました。いい趣味だなあ!

    全12回で阿部寛主演のドラマになんないかな。
    ムリか。

  • 表紙のデザインが変わったのかな?中公文庫の黄色いイラスト表紙が可愛らしい本。
    カレル・チャペックは気になるタイトルが多いので何冊か積読しているんだけど、個人的にやっぱり翻訳ものはどこか没頭できない……。
    ひよっこながら最近植物に目覚めた一人として、美しい花々を愛するあまり(肥料となる)道端の馬糞にうっとりして感嘆の声を漏らしてしまったり、自らのキャパを忘れて植物に振り回される園芸家のさまは滑稽で可愛らしい。(児)

  • とても楽しい!園芸愛にあふれるチャペックの言葉を、これまた園芸愛にあふれる訳者が小気味良く翻訳。チャペックの兄による挿絵もユーモラスでほほえましい。草木を育てるには、何はともあれ土!土!土が大切!ということがよくわかった。

  • 作家であり、園芸をこよなく愛するチャペック氏のエッセイ。軽妙洒脱な筆致ですこぶる読みやすく、同時に自然に対する深い畏敬の念がしみじみと伝わってくる。
    「園芸家」とあるので植物の話が大半かと思ったら、土への賞賛が半分近く占めていた。良質な土あってこその緑の日々というわけだ。
    終章の、園芸家は庭の手入れに夢中になりすぎて、ゆっくり庭を眺めるヒマがないというオチが深すぎてもう。まるで人生そのものだ。

  • ユーモアが過ぎて、わかりにくい。
    ちょっと、残念でした。

  • 某紅茶ショップとは(多分)関係のない、ジャーナリストでありSF作家でありというチェコの作家。園芸家でもあったのかと、自然のことがたくさん書いてあるのだろうと購入してみたら、見事に期待を裏切られた。

    本作は1月から12月まで、その月に行うべき園芸家の仕事内容 "も" 書かれている。しかし、最初の1月から、「スコップを折る」。本書は、園芸家に対する皮肉であり、「あるある」であり、そこをもっと伸ばした冗談(上品に言うとユーモア)でありドタバタなのだった。似たような作風というと、別役実であろうか。

    冗談でドタバタだと気づいてしまえば、あっという間に読みきってしまえる。というか、まじめに読んでしまうと「これにはどんな意味があるのであろうか」と悩んでしまうだろう。単なる園芸家の悲しき習性を面白おかしく書いているだけだ。

    しかし冗談と行っても、ちゃんと植物の知識もまんべんなく散りばめられている。解説によると280種類だそうで、それらの説明も最後に付いている。今はインターネット時代なので、楽しんだ後にそれらの植物を画像検索してみれば、より楽しめるのではないかと思われる。

    この本は読書に慣れていない人でも1時間かそこらで読めるだろう。非常に易しい文章に、兄のヨーゼフの絶妙でおかしなイラストだけでなく、実際、文字数も少ないんだよね。読み返すのもすぐなので、何度か読み返したい本として、1冊は置いておきたい。

  • 素直で、しかしユーモアに富んだ文体。こんな、軽くて面白い文章をかけたらいい。

    「庭」への熱狂的な思いが見えて面白かった。

  • 園芸家の一年とは何か。
    作家であり、園芸を愛した著者による軽妙な園芸エッセイ。

  • 80年前のチェコで土と天気と植物と格闘する人に共感できるのだものな。いいなぁ。

  • これがナチスの脅威におびえるチェコスロバキアで書かれたことに驚く。

  • 茶化しながらも歌うように詩のように。

  • いとうせいこうさんが「ボタニカルライフ」を執筆するきっかけになった本ということで読んでみた。
    古典といっていいほど古い本なのに、植物と人の関係は決して古くならないんだな、と実感。
    植物を育てた経験はほとんどゼロなのにところどころニヤリとさせられた。
    ユーモアたっぷりの文章もとてもよかった。

  • 実際のアマチュア園芸家ならではのあるあるネタを時にはシニカルに、時には愛情をもって語られています。天候に悪態をついたり、自分のミスにやるかたなく悪態をついたり。冗談も混ざっているのでクスリとさせられたり。これ私のことだ!と思う節あり。マニアの生態について、土作りについて、首吊りした処女の墓の土なんか、どうやって探すのか?滑稽で愛すべき人々、園芸家の一年。

  • この本は本当によかった!
    愛すべき、「園芸家あるある」の古典的名作。
    古典的、といっても中身は全く古臭くなく、今園芸に夢中な私が読んでも身に覚えがあることばかり。クスクスどころじゃなく、声をあげて笑ってしまったところもたくさん。
    挿絵もすてきで、可愛らしい、宝物みたいな本です。

  • カレル・チャペックといえば、「ロボット」という単語を作った人として有名である。しかし、彼には別の顔があった。それは熱狂的な園芸家である。その熱中ぶりと、園芸家に対するユーモアたっぷりの洞察力を発揮したのが、本書である。例を挙げてみよう。たいていの人がホースを使って水を撒いたことはあると思う。そのホースに対する彼の言い分を聞いてみれば、誰もが賛同するに違いない。

    「庭に水をまくくらい、かんたんなことだ、と思うかもしれない。ことにホースを使えば。ところで、使ってみればすぐわかるが、ホースというやつは、人間が手なずけるまでは非常に陰険な動物で、うっかりできない。かがむ。はねあがる。からだの下に大きな水たまりをこしらえる。しかも、そうやって自分でこしらえたぬかるみの中へもぐるのが、なんともうれしくってたまらない。(中略)襲撃をくったほうでは、ニシキヘビと格闘でもするかのような大立ち回りを演じる。そのあいだに怪物は真鍮の鼻づらを上にむけ、窓のなかの洗濯したばかりのカーテンにむかって、ものすごい水柱をあびせかける。」

    という調子で、人間様とホースとの格闘について語るのである。この本は、12ヶ月と題されているだけあって、各月の園芸家の"行動学"を論じている。園芸や土いじりを経験したことがある人はぜひ読んでみると面白いと思う。

  • 天候に右往左往する園芸家達の姿をユーモアたっぷりに風刺した一作。哲学的なところもあり、楽しめた。

  • クリスマスプレゼントにいただいた本。


    訳者が言うように、カレル・チャペックの文章が、「詩情にあふれた軽妙洒脱な文章」なのだと思うが、日本語訳が見事だと思う。

    著名なコピーライターが手本にしたというのが、読んでみてよくよくわかった。良い日本語を読まねば。


    学術的な話まで出てきたと思って真面目に読んでいると、ふわっとユーモラスな虚構の世界に運んでくれたり、園芸家たちを持ち上げていると思ったら、愛情を込めて落としていたり。愉快な本だった。

  • 庭仕事とか憧れだなぁとのほほんと思っていたけれど、そんな甘い覚悟では取り組めないものなのだな!とご教授いただきました。まさに園芸マニアの本でした。面白かった!

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園芸家12カ月 (中公文庫)に関連するまとめ

園芸家12カ月 (中公文庫)の作品紹介

チェコの生んだ最も著名な作家カレル・チャペックは、こよなく園芸を愛した。彼は、人びとの心まで耕して、緑の木々を茂らせ、花々を咲かせる。その絶妙のユーモアは、園芸に興味のない人を園芸マニアにおちいらせ、園芸マニアをますます重症にしてしまう。無類に愉快な本。

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