- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122026025
感想・レビュー・書評
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康熙帝と乾隆帝の間でちょっと地味なイメージの雍正帝。しかし、雍正帝の堅実な仕事が清王朝を支えたといえる。
そんな雍正帝について書かれた一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
康熙帝と乾隆帝に挟まれてやや目立たない雍正帝について取り上げた本書。出版の古い2冊をまとめたもので、現代の歴史文庫・新書に比べれば語り口は軽快である。
精力溢れる雍正帝は独裁君主として官僚機構の統治に腐心し、その解決策の1つとして地方官吏から直接の意見上申を重視した。報告に対する皇帝の返信も含めて、その一部が出版までされており、雍正帝の辛辣だが政務に励む様子を現代に伝えている。 -
今までのわたしだったら確実に手に取らない本の1つだと思います。
清朝五代目皇帝の伝記のような本なのですが、なぜこれを読んでみようかと思ったかというと、大陸ドラマ「宮廷女官 若曦」にダダハマリしたから(笑)。
「宮廷女官 若曦」内で出てくる第四皇子が政権争いに勝利し、即位したのが「雍正帝」。この皇帝、過労死で亡くなったという噂のある人なんですよね。 しかも、当時の地方官吏に国を治めている報告として、レポートを提出させ、それを自分で赤字添削して、嫌味を織り交ぜながら戻していたという、仕事熱心だけれどもちょいと変わった皇帝。
固い文調の本で、読み終わるのに苦労はしましたが、面白かったです☆読み終えて、少し頭が良くなった感じがしました…(爆)。 -
天子が万機を親裁する。
中国全土に散らばった地方官との頻繁な赤ペン文通を通じて、皇帝が直接情報収集し、直接指示を出す。
明らかに皇帝1人ワークホリックだが、そんな政治手法があったのか、と衝撃。
皇室の複雑な人間関係を観察し、45歳になってやっと即位。
生活に苦しむ民衆に善政を施そう、それこそが絶対君主の天命である、
という強い意志と、行動力、そして権力をもつ(これをもって独裁君主とする)雍正帝だからこそできた。
たしかに、強力な独裁者なくして成立しないこの仕組みは、構造的に決して長くは続かない。
でも、その13年の統治の間は、官僚組織をスキップし、改革を実行、結果を出したわけだから、「政治主導」をうたうのであれば、これくらい強い覚悟をもってやらなければ。 -
雍正帝は特殊な独裁システムを構築した。信用できなければ、兄弟であろうと容赦なく切り捨てた。その一方で自分自身に激務を課した。一日の睡眠時間は4時間であったという。また、民を思いやる皇帝でもあった。容易に捉えられないところに、この人物の魅力がある。
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