日本人と日本文化―対談 (中公文庫)

  • 409人登録
  • 3.61評価
    • (30)
    • (37)
    • (72)
    • (8)
    • (0)
  • 43レビュー
制作 : Donald Keene 
  • 中央公論社 (1996年8月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122026643

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
村上 春樹
フランツ・カフカ
有効な右矢印 無効な右矢印

日本人と日本文化―対談 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 対談中の御二方の知識の正確さと幅広さに恐れを感じるほど感心しつつ読了しました。

    日をおいて、テーマを絞ってということもあるのでしょうけれども、とにかくすごいの一言。司馬氏の教養の深さもさることながら、キーン氏の鋭い指摘は、日本とその文化が、海外から俯瞰してどのように意味付けられているのかの一端を明るみにしてくれています。

    そうした点で非常に旨味のある本だなと、大変な価値を感じた一冊でありました。

  • 日本文化への造詣が深い、スーパースターのようなお二人の対談がこの値で読めるというのは、夢のようなことです。
    読んでみて、やはり知識量がすごいなと。和やかな雰囲気の会話の中で、ぽんぽんと気持ちいいくらいに出てくる新しい知識に圧倒されます。
    自分の無知に改めて気づかされるし、知識もある上に自分の意見も持てることって、いかに素敵なことなのか思い知らされます。

    キーンさんのあとがきにあったように、汽車の中で偶然出会ったおしゃべり好きの二人がする対談を、そばで立ち聞きするような感覚で読むと、ほどよい息抜きになって楽しいです。

  • ドナルドキーンと司馬遼太郎の対談。
    二人とも主張が激しいため、なかなか議論がかみ合っておらず、読んでいてハラハラした。

  • 司馬遼太郎とドナルド・キーンによる対談集。歴史や文学を越え縦横に広がる話に、両者の日本や日本人に対する深い愛情を感じる。

  • 日本文化についての、司馬遼太郎とドナルド・キーンの対談集。昭和47年出版。話題は、外国文化の受け入れ方、宗教、モラル、江戸文化等多岐にわたる。全く古さを感じさせない。

  • 『日本人と日本文化――〈対談〉』(中公文庫 1996//1972)

    ・司馬遼太郎とDonald Keeneのトーク。
    ・『日本人と日本文化』(中公新書 1972)を1984年に文庫化。1996年08月18日改版。


    【目次】
    目次 [003-006]
    はしがき(浪華東郊の寓居で 司馬遼太郎識) [009-015]

    第一章 日本文化の誕生 017
     日本人の対外意識
     外国文化の受け入れ方
     「ますらおぶり」と「たおやめぶり」

    第二章 空海と一休――宗教の普遍性について 043
     国際的な真言密教
     一休の魅力
     切支丹

    第三章 金の世界・銀の世界――乱世の美学 065
     足利義政と東山文化
     革命としての応仁の乱
     金の復活――織豊時代
     日本的な美

    第四章 日本人の戦争観 091
     忠義と裏切り
     捕虜
     倭寇

    第五章 日本人のモラル――儒教をめぐって 113
     日本人の合理主義
     日本人と儒教
     「恥」ということ
     他力本願
     西洋芸術・東洋道徳

    第六章 日本にきた外国人 141
    津和野
     緒方洪庵塾
     シーボルト
     ボンベ先生
     クラーク、ハーン(小泉八雲)
     アーネスト・サトー
     フェノロサ、チェンバレン、サンソム

    第七章 続・日本人のモラル 183
     風流ということ
     英雄のいない国
     再び日本の儒教について
     庶民と宗教
     原型的な神道

    第八章 江戸の文化 209
     上方は武士文化、江戸は町人文化
     赤穂浪士
     江戸文学を翻訳して
     奇人、江漢と源内
     本居宣長――むすび

    あとがき(ドナルド・キーン) [235-236]
    関連略年表 [238-242]
    人名索引 [243-245]

  • 予定調和な対談ではなく、スリリングでエキサイティングな言葉の応酬が続いていきます。異種格闘技みたいに見たこともない技の掛け合いがあって、読み応え十分でした。日本人や日本文化を語らせたら右に出るものがいないと思われる司馬遼太郎氏。だけど所詮、日本人だから日本を客観視するのは難しいということが露見してしまって、司馬氏の面目もつぶれ気味。ドナルド・キーン氏は司馬氏をも舌を巻く博学な知識を持ちつつ、それを西洋人や西洋文化と比較して定義したり、対比して位置づけたりしていきます。私の試合判定はキーン氏の勝利でした。

  • 対談において互いに尊重し合っている様子がわかるのだが、日本における儒教の位置づけなど、微妙に意見が食い違っているところが面白い。しかも、結構譲らない。
    日本史の様々なエピソードが盛り込まれており、読んでて楽しい一冊。

  • 昭和47年発行の対談集。案外面白かった。今読んでも面白く読めるってことは、けっこう普遍的なことを話してるのかもしれない。日本人とは何か、というのが(日本人の好きなテーマだ)主題の対談集で、司馬遼太郎とキーンの博識ぶりがとにかくすごいって内容の本である。さすが司馬遼太郎(って私は実は一冊も読んだことがない)、さすがキーン(こちらも同様)。司馬が「日本は倫理とか道徳とかより、恥の文化だけでここまできた」みたいなこと言ってて、ほんとにそうだなあと思った。なんというか、節操のない感じ。仏も神道も儒教も西洋もいずれも影響を与えながら、核は結局なんなのかわからない不思議な文化である。「日本人の戦争観」の太平洋戦争のくだりも、やったらやりっぱなしで後先のこと全く考えてなかった真珠湾攻撃、みたいなかんじで。。。格好第一ってことだ。見栄えだ、見栄え!外側の形だけ取り入れて中身は全く変わってないのが日本って国なのかもしれない。でもってそのコアが何なのか司馬遼太郎でさえもよくわからない。それが摩訶不思議日本である。

  • 歴史小説家司馬遼太郎と日本研究家ドナルドキーンの対談。最も日本人に精通した二人のこと、出てくる偉人の諸々エピソードの知識量に恐れ入る。キーンさん、よくそんなことまで知ってるな、司馬先生じゃなくても驚くわ。しかし、内田先生が日本辺境論でも言ってたけど、日本人以上に日本人論が好きなのもいないよね。

  • 読書録「日本人と日本文化」4

    対談 司馬遼太郎、ドナルド・キーン
    出版 中央公論社

    P106より引用
    “そのくせ、秩序がうまくいっているのはなぜかというと、「恥
    ずかしいことをするな」ということがある。”

     日本を代表する作家と日本を研究する学者による、日本につい
    てを語り合った対談集。
     奈良時代の外国人に対する考えについてから本居宣長について
    まで、時代小説の大家と研究者ならではの深い話が収録されてい
    ます。

     上記の引用は、日本人のモラルについての司馬氏の一言。
    今年はツイッターで恥ずかしい行いを世界に向けて発信する人が、
    数多くメディアで報道されました。人前でやってはいけない事は、
    テレビの中の人にまかせておいて、それを反面教師にしておくの
    がいいように思います。ただ、報道している人達も、都合のいい
    話ばかり選んで放送しているようではどうかなと思います。
     ドナルド・キーン氏は最近日本に帰化されていましたね。この
    様な日本を気に入ってくれた方達が悲しまないためにも、行動を
    起こす時はよく考えたほうがいいのではないかと思いました。

    ーーーーー

  • 日本には国民の英雄がいない。好きな人物と真に立派な人物が一致しないとのこと。前が秀吉、義経、西郷、足利義政など、後が家康、頼朝、大久保、北条3代など、なるほどという感じ。義政は政治家としては落第でも、文化人として評価された?しかし、二人の対談を読むと、自分がいかに日本の歴史を詳しく知らないかを思い知らされます。藤原惺堝など名前を聞いたことがある、程度ですが・・・二人はこの人物について議論したりします・・・。

  • めっちゃ面白かった♪

    ドナルド・キーンが日本に帰化した時、
    ドナルド・キーン月間を作って読みまくろう♪と思っていたのが
    叶っていなかったので、今回ミルキーウェイちゃんから借りた本の中に入ってて楽しんだ〜。
    私、この手の話題、やっぱ好きだなぁ

  • 対談集(司馬遼太郎とドナルド・キーン)なので、とても読み易い。
    また、新たな日本を発見する。特に儒教も含めた宗教論は興味深い。

    第一章:日本文化の誕生
    第二章:空海と一休
    第三章:金の世界・銀の世界
    第四章:日本人の戦争観
    第五章:日本人のモラル
    第六章:日本にきた外国人
    第七章:続・日本人のモラル
    第八章:江戸の文化

    以下引用~
    ・実際今のわれわれにつながっている生活文化を中心に、建築とか、ものの考え方とかをみてみると、起源はたいてい室町からですね。お茶、お花がそうですし、能狂言もそうでしょう。

    ・ぼくは日本人のいちばんすばらしいと思うのは、原理というややこしいものに煩わされることが少なかったというところなんです。では、日本には何があるか、日本という島国があるだけだ。日本というお皿のようなものがあるだけだ。上に乗っかるものはいろいろあるというところが、日本というもののおもしろいところじゃないかとむしろ思うんですよ。

    ・アーネスト・サトウが日本の幕末の状況を変えた、といってもいいくらいです。というよりも、レールにのせたのですね。レールから列車がちょっとはずれそうになると、またのせなおしているような感じさえある。

    ・日本人が長い歴史のなかでいちばん巧妙にしたことは、外国文化のなかからもっとも日本にふさわしいものを選択することだった。
    例えば徳川時代の日本人の生活からいうと、生まれた時に、生まれたことをまず神道の神々に告げ、そして結婚式も神道ですが、ふだんの生活は儒教で、死ぬときは仏教的な法事がおこなわれた。ともかく三つはまったく原理的に違うものでしょう。それぞれ矛盾しているものです。
    神道によりますと、人間が生きているこの世界は、いちばんいいところです。死んでからは黄泉というきたならしい汚れの多いところへすべての人は行く。仏教では、この世の中は娑婆であって、穢れ多いところである、死んでから清い浄土へ行く。儒教の方は、この世の中以外にこの世の中はない(笑)。
    三つともまったく矛盾しあっているんです。日本人はその三つの宗教を同時に信じられるので、たいしたものだと思います。

  • とても興味深い本。
    日本や日本人は、あいまいな文化が強いのだと改めて思った。
    儒教の都合の良いところだけ取り入れていたなど面白かった。

  • 「日本」に長きに渡って強い関心を寄せている二人をもってしても、「日本人の意識や言動の根幹は何か。」という答えを導き出せない。むしろ、この小国が独自の文化、伝統、歴史を維持できた最大の要因は、そういったものが明確でなかったが故に、内外の環境変化に適切に応じることができたのではないか。そう思わせる一冊であった。

  • 日本人として「日本的」なものをもう一度考えるきっかけになると思う。

  • 途中で間違えて返却してしまったので、半分程度しか読んでない。

    ドナルド・キーン氏も司馬遼太郎氏も第二次世界大戦に参戦した世代。
    敵方として戦っていた二人が、平和な自体になって日本文化の本質について語る…。
    これだけでもう、十分なストーリーが成立している。

    二人の語っている内容は、従来の日本文化論とあまり変わりがないかもしれない。
    私の記憶に残っているのは、金よりも銀のほうが日本らしいということである。
    二人の論じている内容は普遍的であるかもしれない。
    けれど、ドナルド・キーン氏と司馬遼太郎氏の二人が論じるということに意味がある。
    そしてやっぱり、なんとなく深さが違うなぁと感じた。

    昨日読んだ歴史認識の本(従軍慰安婦と歴史認識)で、日本の国益論者?ナショナリスト?の方が司馬遼太郎の小説を史実として扱い、日本バンザイ、日本一番!的な方向に日本を向けようとしているということを知った。
    でも、この本を読んだことを思い出して司馬遼太郎が書きたかったことは、「日本とはどのような国なのか?」
    ってだけであって、日本を全面的に肯定するために小説を書いたんじゃないのになあ…と感じた。
    自分の書いたものが間違った方向に使われるのって、子供が誘拐されてゲリラ兵に仕立て上げられたような不快感がある。

    ナショナリズムに関係してしまうものを描くのって難しい。

    とにかく、この本は面白かったし、示唆に富んでいた。
    時間ができたら、じっくり再読したい。

  • 非常に興味深い内容で、何度読み返しても面白い。
    寝る前に、エィっと開いた偶然の項を数ページ読むのがお気に入り。

  • 日本の文化はますらおぶりではなく、たおやめぶり。司馬遼太郎とドナルドキーンの対談形式ということで読み進めやすかったが、果たして自分自身どこまで理解できているかは疑わしい。
    日本史を知っていたら面白さが倍増しただろうな…と思う。

  • 日本史を専攻していただけに、面白い内容だった。もう一回日本史勉強しなおしたら、当時と全く違う目線でみちゃうな。しかし僕は読んで疲れた。笑

  • たおやめぶりとますらおぶり、金と銀、高野山は国際的、四天王寺、大名は政治家、室町幕府は貧乏だったため、日明貿易を行い、それを絢爛豪華な建物に費やした。日光はその延長線。勝負の結果は裏切りによって決まる。戦争はページェント。舞台裏の根回しが日本人は好き。

  • 日本人としてのあるべき姿と日本文化のあるべき姿は一体どこに存在するのか。
    その論点を一切にブラさずに、キーン氏と司馬氏が対談形式で
    論じていくスタイルであり非常に興味深かった。

    というのも、私が個人的に日本史が大好きでさらに司馬氏の竜馬がゆくも読破している経緯から、中盤戦以降の内容がすらりと頭の中に、
    頭脳の中に刷り込まれていく感覚に陥り、久々に歴史に関する知的好奇心を
    掻き立てられたと感じたからだ。

    儒教の精神が流れているのか。
    もう一度その論点は振り返り自分の考え方を確立する方向へ
    進めて行きたい。

  •  司馬遼太郎と日本文学・日本文化に関する学者ドナルド・キーンの対談。
     最近、隣の部署にロシア人が異動してきた。彼と一緒に仕事をしており、話す機会が多い。そのため、日本人と日本文化について少し勉強しておこうとなんとなく思ってこの本を購入したが、さっぱり分からない、、、レベルが高すぎて。いや、あまりに自分に知識がなさすぎて。。。なので無評価。。。

  • キーン氏の懐の広さを感じることができました。

全43件中 1 - 25件を表示

日本人と日本文化―対談 (中公文庫)に関連する談話室の質問

日本人と日本文化―対談 (中公文庫)に関連するまとめ

日本人と日本文化―対談 (中公文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

日本人と日本文化―対談 (中公文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

日本人と日本文化―対談 (中公文庫)の作品紹介

「ますらおぶり」と「たおやめぶり」、忠義と裏切り、上方と江戸の違い、日本にきた西洋人-雄大な構想で歴史と人物を描き続ける司馬氏と、日本文学のすぐれた研究者であるキーン氏がともに歴史の香りを味わいながら「双方の体温で感じとった日本文化」を語る、興趣つきない対談。

日本人と日本文化―対談 (中公文庫)の文庫

ツイートする