御馳走帖 (中公文庫)

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著者 : 内田百けん
  • 中央公論社 (1996年9月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (403ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122026933

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御馳走帖 (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 20170304 時間がかかったがようやく読み終わった。作者の食べ物に対するこだわりは付いていけないくらいすごいとおもう。あの時代だという事が余計にすごい。何かこだわるならそこまでやれないといけないのかな?

  • 堀江敏幸さんの朝日カルチャーでの講座で使用するとのことで購入。

  • 他人の徹底したこだわりを聞くのは、面白くて興味深いし、タメになることも多いなと感じる。ただ、本人や周りの人は苦労することもあるだろうけど。「養生訓」で、医者から養生のために牛肉を食べるのはいけないと注意されながら、牛の本質は餌にしている藁だと滅茶苦茶な定義をして、牛肉のすき焼きの事を藁鍋と呼び、「私は此頃頻りに藁を食つてゐる」と言ってのけるところに笑わされた。「麦酒」の自分が幼い時に経験した父親とビールにまつわる思い出について、何ということもない些細な出来事であるのに、鮮明に記憶されているその情景の描かれ方に、心地好いノスタルジーな気分になる。「猪の足頸」の「何となくゐのしし、ゐのししした気持ちになつた」という表現が、文面からそれらしい雰囲気が伝わってきて好き。

  • 忙しいのとポケモン買ったのと一篇が短いのとで、読むのに1か月くらいかかったが、百閒氏のへんなひとがらが伝わってくる素敵なエッセイだった。ビスケットと牛乳ってちょっといいね。
    ところどころ『作家のおやつ』を引っ張り出してきて交互につなぎ合わせつつ読んだよ。

  • もー、近くにいたらこの偏屈じじい!とか言っちゃいそうだけど、とても楽しい随筆集でした。私はお酒はまったく飲めないし煙草も吸わないけど、最後にはなんだかどっちもすごくいいものに思えてきた不思議。楽しいなぁ。あと年表よく見たら百間先生、祖父と15歳違いで、聞く機会もなく“歴史の教科書”程度の知識だった祖父の若い時代を「あぁ、こんな風景があったのか」と思えたりしてなんだか嬉しく読みました。おもしろかったー。

  • 百けん先生の、食にまつわるエッセイ。電車で読んでいると、思わずにやっとしそうになり、こらえるのが大変。
    そんな軽妙な文章の中にも、ふと、ほろっとしそうになる話も挟まれていて、その力加減に参ってしまう。一本七勺と題されたエッセイは、じわっとくる。これも、電車の中では読めない。
    (2014.9)

  • 読んでいるとお腹がすきますね。

  • 確か「働きマン」に出てきて気になっていたので
    (入院した同僚だか上司だかに差し入れてた)。

  • 身近な食べ物への思い入れやその食べ物にまつわる情景が綴られていて、私のお腹が空いてきたりしんみりしたり。
    煙草も御馳走なのか、と気付かされた。
    目新しいものよりも、好きなものを繰返し取り込む愛着が感じられた。「餓鬼道肴蔬目録」が好き。

  • 廬山人の料理本も定評があるが、百けんのそれもまた乙なものである。鉄道ものが有名な彼の著であるが、料理ものもなかなかのものである。ただし、文中、彼独特の当て字や今日ではあまり用いられなくなった字が多数散見され、すっと頭に入ってこないのが残念。

  • 愛すべき偏屈。

    一番最初の記憶が何だったのか、最初だと思っていても周りから吹き込まれて作られた記憶も云々というところから喫煙の話が始まるあたり、流石としか言いようがない。

  • お茶目な言い訳ばかり繰り返す百間先生の「ごちそう」の随筆集。
    読んでいると、のめないはずの煙草もお酒も欲しいような気持ちになるからふしぎ。

    直接関係はありませんが、ときどき東京ステーションホテルの話が出てきて興味深いです。

  • 面白い!
    でも持ち歩いていたらどこかに置き忘れてしまったようで…。
    再購入せねば。

  • 黒沢明の(まあだだかい)を見てから、時間が出来たら読もうと思っていた作家。夏目漱石の弟子、芥川の友人、明治22年生まれ、昭和46年、81歳で没。本書は、昭和21年に初版、40年に新編集版の、1996,9の文庫本。仮名遣いは新だが、旧漢字も多く、読みずらい点もあるが、面白く読めた随筆集、我がままで、大らかで、勝手で、このような人がいて、このような生き方が出来れば、最高の人生!!

  • 禁煙出来ぬならせめて節煙を、と最近考えていたので参考にさせていただく。
    お煙草を召されてても長生きされる御仁もおられるのだな。
    しかし読む本読む本「煙草はやめない」と書いてる気がするな…。
    文豪っちゃそういうもんかいな。お煙草片手に原稿を書く。

  • 百閒好き。食べることも一生懸命。奥さんの苦労が偲ばれる。

  • すごく面白くて、読み終わるのが惜しいほどだった。百閒先生のお好きなもの、タバコ、酒(いやここは「お酒」と書くべきか)、肉、魚。

    食通気取りな目線とは完全に違って、「好きだから、好き」な食べ物のことが美しい文章でつらつらと綴られている。電車賃にも事欠くくらい金欠の状態で、通りがかりの洋食屋のカレーを我慢しきれず食べて、それが美味しいんだかまずいんだかわからないとか、読んでいてくすりとさせられるお話が満載だ。

    歴史的仮名遣いの美しさにも耽けることができる。決して読みにくくはなく、むしろすんなりと入ってくるのは文章の美しさ故だろうか。

    ところで、おからの酢の物はちょっと試してみたい。どんな味がするんだろう?

  • 内田百閒の食の本。沢庵から痩せ薬まで。
    淡々と食味が綴られる。

  • 百鬼園先生は幼稚園に上がる前から煙草を吸っていたそうな。今なら幼児虐待。しかし大正の文豪はわがままだなぁ。

  • 百閒先生はほんっと面白い人だと思う
    食エッセイはいつの時代のものでも身近に感じられるよね

  • 内田百間のエッセイ.
    訪問した家で夕方になり,ビールとつまみを出そうとする夫婦と,そうはさせじとする百間先生との攻防,その気持ちわかるわあ.タバコに火をつける云々の話も,根っこは同じだな.
    他にも,親友宮城道雄にシャンパンを飲ませすぎたら,酔いつぶれてゲロを吐いてしまった話,客をいちいち家に上げていると執筆が進まないので,玄関に人に会いたくない旨貼り紙をしてみたものの,相手の顔を見ると調子が狂ってきて,むしろ自分が“構うことはない”と力説する羽目になる話,など,抱腹絶倒である.
    一番気に入ったのは,次の一節である.「一番つまらない物は,正月のお煮しめだと思ってゐたが,・・・・」

  • 漢字が難しいので読み終わるまでに 非常に時間がかかった。
    あとがきを読み終わったところで、百閒先生の可愛いところとか 憎めない性格が なんとなく伝わってきた。
    そして二回目を読みだすと 漢字がすらすら読めて驚いた。

    酒飲み 食べることが大好きな自分にとっては 楽しい一冊だった。

  • 安野モヨコの『働きマン』でちらりと出ていたから購入。
    頑固で偏屈な明治のじい様が書く食べ物にまつわるエトセトラ。
    旧字体で書かれているため、読み慣れるのに時間がかかる。

    大好きなシャンパンが漢字では
    『三鞭酒』と表現されるのを初めて知った。
    『三鞭酒』うーん、あんまり美味しくなさそう。

    百鬼園日録のくだりで、毎日の晩酌は『旨い地酒』より
    『大手のメーカーの品質が安定している酒』の方が良い・・・の
    理屈が妙に納得。
    美味しさよりも安心感を優先するじい様が可愛い。

  • 懐かしい昭和の香りプラス、自分の知らなかった戦前戦中戦後のことなど。

  •  百閒先生は明治二十二年に岡山市旭川の川東にある古京町に生まれたらしい。生家は岡山烏城の川向こう、後楽園と同じ町内にある志保屋という造り酒屋らしい。一人っ子で我が儘し放題のお祖母さん子であったようです。しかし旧制岡山県立中学校(後の県立第一岡山中学校、現・県立岡山朝日高校)在学当時に父が死に、実家の造り酒屋が没落するに及んで、それからは生涯金銭的には恵まれなかったようである。高額の月給取りであったようだが、友人や高利貸しから金を借りまくり、酒屋にはツケが相当あったようだ。別号で「百鬼園」を名乗っているが、これは「借金」の語呂合わせとする説もあるほどである。しかし、百閒先生は借金をしてもけっして卑屈になることはなく、むしろ尊大な態度を崩すことはなかったらしい。エピソードとして、(大正時代のことだが)一〇円の金を借りるのに、電車は二等(グリーン車)に乗って行き、駅から人力車で乗りつけた。一〇円借りるのに、一〇円のタクシー代や電車賃を使うというようなことを平気でやったようである。

     さて本書であるが、本書は所謂グルメ本にあらず、食に対する百閒先生のこだわりというより、食をとおして百閒先生の生き方、こだわり、つまるところ美意識がそこに在る。
     冒頭引用した文を読んでみていただければ分かるとおり、百閒先生は美食を求めず、めずらしいものを求めず、まして食通であることなど眼中にないのである。なぜなら、美食家あるいは食通に共通する性行であるところの新しい料理や稀少な食材を求め続けるところがない。そんなものよりむしろ自分のスタイルを大切にする。その辺りがなんともカッコイイおじさんである。
     酒を愛し、麦酒を愛した男。常人の理解を超えた偏屈ゆえ常識人から批判もされるが、同時に一種独特の論理と諧謔で世間から愛された男。あるいは私も百閒先生の魅力に囚われてしまったのかもしれない。

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御馳走帖 (中公文庫)の作品紹介

朝はミルクにビスケット、昼はもり蕎麦、夜は山海の珍味に舌鼓をうつ、ご存じ食いしん坊内田先生が、幼年時代の思い出から戦中の窮乏生活、また知友と共にした食膳の楽しみに至るまで、食味の数々を愉快に綴った名随筆。

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