贅肉 (中公文庫 こ 24-5)

著者 :
  • 中央公論新社
3.43
  • (4)
  • (15)
  • (31)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 111
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122027978

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 短編集は気軽に読むにはいいね。

    しかもこの手のアブノーマル系は
    一気に読める。

    アブノーマルとノーマルの堺が難しい
    そんなノーマルな人がアブノーマル化していく
    その様が見事だ。怖くもある。

    特に「誤解を生む法則」の男
    おまえはどうしてそうなんだよ!
    って思わずにいられなかった(笑)

  • 人間の仄暗い部分を綺麗に描写するなぁという印象。

    贅肉は主人公が「自分は姉とは違う」と自尊心を満たしてる。誰しも少なからず感じたことのある感情を突き付けられる。お互いを羨ましく思っていたはずなのにね。

    ねじれた偶像も同じように「自分はあなたとは違う」主人公だった。小説的には途中オチに見当がつく話だったけど、何故そんな男を夫に選んだのかと思ってしまってから自分が「主人公とは違う」と見下していることに気が付いてうっすら恐怖を覚える。

    一人芝居、誤解を生む法則のどちらも、自分を客観視できない男の話。本当にこんな思考で他人を害するのだろうか。

    最後だけ毛色が違う。
    ほのぼのにならない。ほのぼのにできそうなのに。

  • 代表作は精神的ショックでドスドス贅肉に変わっていく。巨漢を見るたび闇を感じそうだわ。
    2話なぜにそこに餌がwいくらなんでも詰めが甘すぎるでしょうに。連続殺人鬼に比べれば浮気なんか可愛らしいものね(´・ω・`)イヤダケド
    3話はゴミは一見汚いけど個人情報の宝庫。名前は勿論、どんな生活をしてるいるのか一目瞭然。馬鹿だこの男。
    4話後ろめたい事があるとちょっとした出来事に怯えながら生活することになる。隠し通すには覚悟が必要。
    5話今はどうにかなっているが、後々そうもいかなくなるのに。それすら考えられないぐらい人生に投げやりな感じが何とも怖い。

  • 再読。
    贅肉 / ねじれた偶像 / 一人芝居 / 誤解を生む法則 / どうにかなる
    思うようにならない人生、「贅肉」のように太って悲観してしまうより、「どうにかなる」のように楽観、達観して生きたい。

  • どの話も怖い。
    ふつうの人が道をふみはずす瞬間
    自分を壊す瞬間
    そしてその結果。

    日常にひそむ落とし穴
    恐かった

  • アブノーマルな人間の心理がうまく書かれている。

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×