- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122028241
感想・レビュー・書評
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倭国が、朝鮮半島へ攻めていきます。強い倭国が登場…。
マンガ 日本の歴史〈3〉興亡する倭の五王と大嘗の祭
1997.03発行。字の大きさは…小。
マンガで日本の歴史を描いたものです。
作画/漫画家・石ノ森章太郎
原案執筆/帝京大学教授・義江彰夫
此度は、古墳時代前期(三世紀半頃~五世紀末)です。大和王権の時代ともいいます。
中国では、西晉が滅び、五胡十六国時代が始まる。そして宗が起こり、南北朝時代が始まります。
倭国(日本)では、箸墓古墳を初めとして大きな前方後円墳の建設が進められています。
邪馬台国と明らかに異なる性格の大和王権が誕生し、その基礎を固めようとしています。
倭国が、朝鮮半島へ攻めていきます。卑弥呼より160年を経て、強い倭国が登場します。
【読後】
歴史的資料は、神話、古墳などで、分かっているものが少ない時代と思いました。
2021.02.14読了
【ポイント】
西暦三世紀中頃~五世紀後半の倭国のポイントについてまとめました。
《邪馬台国の安定》
三世紀半。卑弥呼の宗女・壱与が女王になり、乱れた邪馬台国の安定を回復する。
《大和王権の登場》
…四世紀半ば、大和王権がその基礎を固めようと、懸命になっていた頃…。
《古墳ものがたり》
―弥生時代の後、西暦三世紀後半~七世紀初頭にかけては、
考古学の側からは「古墳時代」といい、歴史学の側からは
「大和王権の時代」といいます。前方後円墳が登場します。
その代表が「箸墓古墳」です。
《倭国、朝鮮半島へ》
西暦391年。卑弥呼より160年を経て、歴史に登場したのは強い倭国
であった。かつて朝貢者としてのみ外国とかかわって来た倭国と違い、
朝鮮半島に積極的に進出し、半島を支配する強大な国家である。
高句麗と対等に戦いを挑む新しい倭国であった…。
《大王の世紀》
西暦421年、倭王讃(さん)は建設したばかりの宗に遣使を送った…。
倭の王は讃を初めとして、代がわりのたびに、宗に朝貢した。
438年、倭王珍(ちん)。443年、倭王済(せい)。462年、倭王興(こう)。
477年、倭王武(ぶ)。―いわゆる倭の五王の時代です。
《王権の承継・大嘗(おおにえ)の祭》
―大王は常に神と共に有ることが必要であった…。
毎年、天地を司る神から霊力を受け、その恵みを臣下に分け与えることによって、
大王は大王たり得るのだ。―そのための儀式が「大嘗の祭」である。
令和の天皇即位でも大嘗祭は行われました。
この本に記されたように行われたのであるか……興味深い所です。
それであれば、天地を司る神から霊力を受けるため、神との契りが行われたのか?
まさか、いまの時代、そんなことは?
2021.02.15追記詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
概ね三世紀後半から五世紀の謎に満ちた時代。文献もまだ少ない。倭の五王の時代。馬が登場し始め、朝鮮半島、大陸とのやり取りも活発。この頃から、中心は邪馬台国型の地域王権から畿内の大和王権へと移行し、統一へ進んでいく。朝鮮侵略なども行い、軍事的な色合いも強まり大王の地位が作り上げられていく。依然として呪術、祭祀に生きる豪族と民主を従えるため、オオニエの祭が行われる。神から超越的な力を与えられているという証により、逆らう民をまとめ、統一王権を目指した時代。いくつもの王朝が興亡する熾烈な時代。古墳の時代でもある。農耕から戦いの時代となり、軍と民が区分されていく中で、神は王に力を授けるものとして変化しているのが面白い。
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さまざまな神話と伝説に彩られた三世紀後半から五世紀末、「倭の五王(大和政権)」は宋への朝貢を梯子に日本全体を統合し始める。
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倭が朝鮮に出兵し、古墳が作られるくらいまでの話。その当時の船を作る技術や操船技術を考えると、出兵したということはそんなに簡単じゃないはずなのに、それでも行っていたのが古代人か。
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倭の五王の時代って、古墳時代なんだけれど、私が住んでいる、北関東の山の中ではどうだったんだろう、未だに縄文時代が続いていたんだろうか?そんなこともわかったら、石ノ森先生に描いてもらいたいのにもう無理なんですね。
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4122028248 211p 1997・3・18
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前方後円墳の登場について。この辺りの時代についての知識がないため、少し難しい巻でした。