富士日記 下巻 改版 (中公文庫 た 15-8)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (483ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122028739

感想・レビュー・書評

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  • 日常、生活、というものの凄み。圧倒的、という言葉しか出てこない。感じるものはたくさんあるのに。なんだか震えてしまう下巻。

  • 剽軽で家族思いなんだけど気分やで扱いづらい典型的な昭和のお父ちゃんな武田泰淳氏とあっけらかんとした性格でよく喋りよく笑いよく怒る百合子さんの人並みにドラマチックで人並みに何でもない日々の記録がどんどん愛しくなってきます。ご主人の具合が芳しくなくなってくる。もちろんかけなかった辛いこと悲しいこと沢山あったのでしょうが百合子さんの文体からは悲壮感がなく、どこかコミカルささえ感じた。大岡さんと武田さんの心はいつまでも少年やりとりが楽しすぎる。食べ合わせ?な献立も素朴だったり豪華だったりする食卓も覗けて楽しい。

  • 再読。
    下巻は悲しいので、ついつい上、中ばかり再読しますがひさしく読み返しました。

  • 上巻にあります

  • 「波風立男氏の生活と意見」の感想参照→http://blog.goo.ne.jp/namikazetateo/e/45ab9bd63488de87e1ff6b015ad285e0

  • 老年の翳。

  • この日記が武田泰淳の死をもって終わることを知っていて読んでいる下巻だから、読み進む間ずっともの悲しくって仕方なかった。お終いには山荘でなく赤坂の自宅で、死ぬ寸での泰淳の弱ってゆく様、一家の様子などが淡々と克明に書かれていて、電車の中でその部分を読んで、読了してしまって、こっそり目の淵に涙をじんわり浮かべたまま堪えて、急いで家に帰って身内でも死んだように泣いた。それを待ち望むように読み耽ったくせに、泣いたりして後ろめたい。
    身勝手で上品で猫のような百合子さんが大好き。

  • 大好きな作家の川上未映子さんがオススメしてて興味をもち、上中下巻一月位かけて読みました。


    武田さんの独特の感性が素晴らしいと思います!そして自由だな~と思う。
    その日の食事のメニューとか書かれてあるのですがどれも美味しそう。
    素敵な人だったんだろうな。

  • 繰り返し読み

  • 自由でみずみずしい感性を持った人なのだな、ということがよくわかる。「素敵女子」とか「おしとやか」とかとはおそらく程遠いところにいる人だけれど、素敵。
    自然の描写が鮮やかなのも印象的。

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著者プロフィール

武田百合子
一九二五(大正一四)年、神奈川県横浜市生まれ。旧制高女卒業。五一年、作家の武田泰淳と結婚。取材旅行の運転や口述筆記など、夫の仕事を助けた。七七年、夫の没後に発表した『富士日記』により、田村俊子賞を、七九年、『犬が星見た――ロシア旅行』で、読売文学賞を受賞。他の作品に、『ことばの食卓』『遊覧日記』『日日雑記』『あの頃――単行本未収録エッセイ集』がある。九三(平成五)年死去。

「2023年 『日日雑記 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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