パリのカフェをつくった人々 (中公文庫 た 33-11)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122029163

感想・レビュー・書評

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  • この著者の本を初めて読んだ。面白い上に文章もうまい。どうやら、これまでは「食わず嫌い」だったようだ。さて、本書はタイトルにパリと付いているのだが、大半は小麦もブドウもとれないフランスの辺境のお話だ。オーベルニュ、ブルターニュ、そしてアルザス。パリの食文化はこんなふうにして成長していったのだと大いに納得するとともに、フランスに行きたくてたまらなくなてしまった。行くなら、この中ではブルターニュが一番魅力的か。森絵都の「ブレノワール」(『チーズと塩と豆と』所収)を思い出す。旅の拠点はカンペールがいいかな。

  • カフェはオーヴェルニュ人。
    クレープとカキはブルターニュ人。
    ブラッスリーはアルザス人。

    が、パリにもたらした。ということ。

  • オーベルニュ、ブルターニュ、アルザスというフランスの地方に、パリのカフェの起源を探る、著者ならではのうんちくがたっぷりの興味深い本。おしゃれなパリのカフェ文化も、日々進化していく当時のパリという都会に、地方のエネルギーが注ぎ込まれた結果 花咲いたものといえる。雑多なものを受け入れる器としてのパリと、その器に自らのアイデンティティを盛り込んでいく地方からパリに来た人々が発した躍動感を感じることができる。非常に読みやすい。

  • 内容もいいが挿絵の写真もいい

  • 単行本「パリ物語 グルメの都市をつくった人々」の文庫版。
    水運び屋から始まってカフェ経営へと業態を変えたオーベルニュ人、パリに生牡蠣とクレープをもたらしたブルターニュ人、ブラッスリーを始めたアルザス人。
    パリに欠かせないカフェが、地方出身者たちによって築かれてきた歴史をたどった本。

  • 歴史はこんなふうに楽しく知るのだろうな、と思いました。
     私は今たまたまカフェやワイン、ビールに興味があって今回この本を手に取りました。それをきっかけにヨーロッパの風土や人々の気持ちを知ることができました。興味を持っているからこそ吸収しやすく、いろいろ考えやすく身に着きやすいのだと実感しました。
     他にもいろんなことを通してその先にあるものを感じていきたいです。

  • おやつ度低め。カフェの成り立ち等に詳しくなります。ミナミにシャルボンってカフェがあるけど偶然じゃないんだろうなぁ。こちらはトーストを食べながら。

  • 単行本「パリ物語 グルメの都市をつくった人々」の文庫版。水運び屋から始まって現在ではカフェの経営へと業態を変えた
    オーベルニュ人、生牡蠣とクレープをもたらしたブルターニュ人、ブラッスリーを始めたアルザス人、パリに欠かせないカフェが、地方出身者たちによって築かれてきた歴史をたどった本。

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著者プロフィール

1945年東京都杉並区に生まれる。都立西高を経て東京大学フランス文学
科卒。在学中にサンケイスカラシップによりパリ大学言語学研究所に留学す
るも紛争による休講を利用して貧乏旅行に明け暮れ、ワインは毎日飲むもの
だということだけを学んで1970年に帰国。インバウンドツアーガイド、
海外旅行添乗員、通訳、翻訳を経て文筆業。1983年軽井沢に移住、
1991年から現在の地で農業をはじめる。1992年シャルドネとメル
ローを定植。2003年ヴィラデストワイナリーを立ち上げ果実酒製造免許
を取得、翌2004年より一般営業を開始する。2007年箱根に「玉村豊
男ライフアートミュージアム」開館。著書は『パリ 旅の雑学ノート』、『料
理の四面体』、『田園の快楽』など多数。近著に『隠居志願』、『旅の流儀』。
『千曲川ワインバレー| |新しい農業への視点』刊行以来、長野県と東御市
のワイン振興の仕事に専念してきたが、古稀になった今年からは、少しスタ
ンスを変えてワインバレーの未来を見渡していきたいと思っている。

「2016年 『ワインバレーを見渡して』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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