女帝の手記 1: 孝謙・称徳天皇物語 (中公文庫 コミック版 さ 1-12)
- 中央公論新社 (1998年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122030527
感想・レビュー・書評
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天上の虹、長屋王残照記と共にお楽しみあれ。
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女性が天皇になると権力を狙う男が接近してくる、好きな男性の言いなりになって、悪政も行ってしまう、というのはなるほどと思った。
それにしても、税収を安定させるために法を制定しても、法の目をすり抜け、資本家のみがさらに私服を肥やし、庶民は使われるだけで貧しいままだとか、権力や利権が全ての世界は昔も今も変わらないものなんだなあ。
因果関係とか人脈などとてもわかりやすくて面白かった。 -
古代の天皇は皇位継承が何ともややこしい。
皇太后(天皇の母親)と皇后(天皇の妻)が姉妹であったり、名前をかえて2度、天皇の地位についたり…。そういったややこしい歴史背景を、ある一人の女帝の視点から読む、興味深い4冊。 -
1132夜
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?純粋に日本史(受験者用)漫画として4巻全部を読んだ場合
それなりだと思う。
橘奈良麻呂の乱とか、藤原広嗣の乱とかの単純暗記に流れをもたらしてくれる。
しかし、当然「試験に出ない」部分が大半なので気分転換で読む、以上には薦めない。
「あさきゆめみし」ほど各キャラクターの顔が同じ顔ではないが、サブキャラは結構同じ顔だったりする。
?娯楽用漫画として4巻全部を読んだ場合
里中さんの独自解釈は(この話の場合)政治的目的にまで及んでいる(道鏡取立の独自解釈など)。そのため、ストーリーとして壮大で、少年誌や青年誌読者にもなじみやすいのではないかと思う。
大半の主要キャラもキャラが立ってるし。
その点では恋愛や人間関係のみにしか独自解釈の無かった「天上の虹」より個人的には好きだった。「天上の虹」の主要キャラの中にも「権力者」とか「政治家」としてタテマエ化していて、キャラが立ってない人が多いし。
日本史学会のデファクトスタンダードを採用していないところも結構あるので(ストーリー優先なので)、日本(国)史専攻の人は読まないほうがいいかもしれません。 -
歴史は面白い。