会津藩始末記: 敗者の明治維新 (中公文庫 な 43-1)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122032811

感想・レビュー・書評

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  • 再読。会津出身の作者による京都守護職拝命から戊辰戦争後までの会津藩の歴史。小説というよりは、教科書的というか資料集的というか、家系図や年表、写真等が豊富で親切だし、いろんな史料や証言からの引用が多く、創作部分や偏った主観などがなく俯瞰で客観的。とはいえ、会津贔屓の私はやっぱり悲憤慷慨。容保様と会津藩の無念たるや・・・!!終盤籠城戦などはあまり描写されずその後も駆け足なのがちょっと物足りない気はするけれど、登場人物等も比較的まんべんなく、会津藩入門編としては最適。同じ作者の「斗南藩子弟記」も読んだはずなのだけど残してなかった・・・。

  • 面白い。
    この一語に尽きる。
    のはまあ個人的な感覚なんだけども。
    というのも、個人的にどうしても、会津藩が馬鹿正直、とは思えないからだ。
    正直なのだ。真っ当なのだ。これが武士、日本人というものだ。
    私としてはそういう感覚で、しかし敢えて中立に調べたくて
    会津藩や新選組を否定する資料なども今まで読んできたのだけど、
    いくらそういった資料を読んでも違和感が消せなかった。
    本当にそうか?なんか違わないか?正当化しようとしていないか?
    その違和感が、この本で吹き飛んだ。
    ある意味で痛快である。

    たくさん『馬鹿正直』な人たちが出てくる。
    日本人好みの馬鹿さ加減なのではないかと思う。
    しかしそれが、実在した人物だというのがなんというか、
    同じ日本人として顔向けが出来なくなるくらい、素晴らしい。
    作者が生粋の会津人というのも、この本を読み易くしている要因のひとつではないかと思う。
    昔から行って見たいと思っていた場所だったが、
    心底会津へ行って花を手向けたい気持ちになった。

  • せつないよ。

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