笑ゥせぇるすまん (5) (中公文庫―コミック版)

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著者 : 藤子不二雄A
  • 中央公論新社 (1999年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・マンガ (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122034129

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笑ゥせぇるすまん (5) (中公文庫―コミック版)の感想・レビュー・書評

  • この男のしていることは、心理療法に他ならないと思う。
    誰しもが、心に隙間を持っている。隙間のない人間なんていない。何かに夢中になっている一方で、そんな夢中になっている自分の姿に飽きていたり、嫌気を感じていたり、驚いていたりするものである。どんなに充実していても、心のどこかで満たされない何かを持っていたり、どんなに過酷な状況であっても、心のどこかでそうした状況を打ち破っているところがあったり。
    隙間と言えば、まるで人間の弱いところのように聞こえる。だが、この隙間こそが、人間が悩み、抱える問題に立ち向かっていく最高の強みでもあるのだ。
    そういう隙間を埋めるといってこの男は倦み疲れているひと(男性が中心)のところに突然現れる。自分は心のセールスマンで、悩めるひとの味方であると。この男のセールスにおけるポイントは、悩み疲れているひとを見事に嗅ぎつけて、一途に興味関心を持ち続けるところにある。ただちょっとした興味関心でクライアントに接しているように見えるが、きちんとした見立てに基づいて行動変容を促し、それだけでなく、最後のアフターフォローまでしっかり面倒を見ている。自身のセールスが上手くいっているのか、その変化を確かめるためである。
    セールスの過程は、まず、生活の中で悩んだり、心理的に問題を抱えているひとの登場から始まる。家庭や仕事、趣味、秘められた願望、生きて行く中で人間はいろんなものに振り回されている。
    そんなひとに対して、このセールスマンは、社会やジェンダーといったものを巧みに用いてノーマライズをし、相手の努力をコンプリメントし、共感的に接することでラポールを形成する。時に不気味に感じられ、拒絶されることもある。しかし、彼のノーマライズやコンプリメントの効果に状況の変化も相まって、決して2回目の来談を拒まない。
    そうした上で、セールスマンは、今の解決努力が何の効果を生み出していないことや、もし悩みが解決したら…とミラクルを用いることで、クライアントの悩みに対するネガティブなフレームをポジティブなフレームにリフレームし、クライアントの行動変容に対する動機づけをちゃんと高めている。
    そして、行動変容のための行動課題をクライアントに与える。一見するとばかばかしい課題に見えるが、クライアントの問題に対する的確な見立てやクライアントの目指す目標に基づいた課題なので、クライアントへの負担がかなり小さい。時には、セールスマンとして、クライアントの課題につきあったり、環境のお膳立てまでしてくれる。
    そして、クライアントに対して、「ドーン!!」と最後のダメ押しをして、いったん終了する。アニメ版では、このドーンがまるで魔法のおまじないのように機能しているが、このドーンにはひとを陥れる、そういう魔法ではない。あくまで変わるのは、喪黒福造ではなく、クライアントである。喪黒福造と目標を共有した上で、行動を変えると決心するのは、どこまでもクライアントである。彼がするのは、そのためのちょっとしたお手伝いに過ぎない。だから、困っているひとのための心のセールスマンなのである。
    そうして、彼の助太刀もあって、クライアントは自身の行動を変える。生活は一転し、だいたいにおいてそれまでの苦境が好況に転じる。クライアントは喪黒さんのおかげで何もかもうまくいきました、といきいきと語る。するとだが、この喪黒福造という男はこの変化に対してきちんと警鐘を鳴らす。go slow である。
    行動の変容によって確かに変化が生まれた。けれどそれはほんの一時的なものであったり、状況依存的なものであったりするのに過ぎない。だから、注意した方がいい、セールスマンは告げる。本来の面接なら、この後継続することで、そうした変化を聞きつつ、ゆっくりと変化を促していく。しかし、読み切りマンガでは結論はいともあっさりやって... 続きを読む

  • '80年代後半から’90年代前半にかけて、大橋巨泉司会のTBSバラエティ番組のなかの1コーナーとして設けられていたのが、このアニメ「笑ゥせぇるすまん」。喪黒福造の毎回の台詞も、印象深い作品。
    「この世は老いも若きも男も女も心の淋しい人ばかり。そんな皆様のココロのスキマを、お埋めします。いいえ、お金は一銭も頂きません。お客様が満足されたら、それが何よりの報酬で御座います。さて、今日のお客様は・・・。」
    というわけで、懐かしく思い出し、オトナ買い。

  • 最初は何でこんな怪しげなおじさんに皆ついて行くのかと思っていましたが、だんだん、破滅症とまではいかないまでも危ないものに惹かれる部分が人間にはあるのかなと思うようになりました。

    不幸な結果ばかりではなく、本人にとっては幸せそうな結果もあるのが興味深いです。

  • 原点回帰でもないが悲惨なオチが続く。
    女性に人気があるとは知らなんだ。先生、続編書いて下さいよ。

  • 会社の人から借りて読んだ本。

    うん、人生の縮図だ。 でも、微妙。

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