生きて愛するために (中公文庫)

  • 19人登録
  • 3.63評価
    • (2)
    • (3)
    • (2)
    • (0)
    • (1)
  • 4レビュー
著者 : 辻邦生
  • 中央公論新社 (1999年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (133ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035256

生きて愛するために (中公文庫)の感想・レビュー・書評

  • 辻さんの人柄が滲み出ているいいエッセイ集だ。
    読むだけで生きることの喜びに溢れてくる素晴らしい本だ。
    とりわけ心に響いた文章を書き出してみよう。
    「われわれは日常生活のなかであくせくと生きているが、心の目を澄ますとこうした花盛りのなかにいるのが見えてくる。実は、この世にいるだけで、われわれは美しいもの、香しいものに恵まれているのだ。何一つそこに付け加えるものはない。すべめは満たされている、、そう思うと急に、時計の音がゆっくり聞こえてくる。万事がゆったりと動きはじめる。何か幸せな充実感が心の奥のほうから湧き上がってくる。」
    「この世に太陽もある。月もある。魂の仲間のような星もある。信じられないようなよきものに満たされている。雲がある。風がある。夏がきて、秋がくる。友達がいる。よき妻や子がいる。頼もしい男がいる。優しい女がいる。うまい酒だってあるではないか。」

    聖フランシスのくだりも良い。
    詩的高揚の原動力が、彼の絶対的無所有からきているという。自己と物への執着を棄て去ること。
    伝記の、聖女クララとの愛の物語にも触れている。読んでみたくなった素敵なシーン。

  • (2000.02.05読了)(2000.01.22購入)
    (「BOOK」データベースより)
    この一回きりの生を、両腕にひしと抱き、熱烈に、本気で生きなければ、もうそれは二度と味わうことができないのだ―愛や、恋や、そして友情。生きることの喜び、人の心のよりどころを求め続けた著者が、半年の病を経てつづった、心を打つ名エッセイ。

    ☆辻邦生さんの本(既読)
    「花のレクイエム」辻邦生著・山本容子絵、新潮社、1996.11.15

  • 表紙裏
    この一回きりの生を、両腕にひしと抱き、熱烈に、本気で生きなければ、もうそれは二度と味わうことができないのだ――愛や、恋や、そして友情。生きることの喜び、人の心のよりどころを求め続けた著者が、半年の病を経てつづった、心を打つ名エッセイ。

    目次
    樟の新緑が輝くとき
    季節のなかに生きること
    開けた窓 閉めた窓
    白い雲の流れる日々
    巷に雨の降るごとく
    記憶のなかにつもる雪
    雲にうそぶく槍穂高
    海のなかに母がいる
    旗が風になびくとき
    パリで講義をした頃
    文化人類学の時代に
    翻訳できない生活風土
    逝く者かくの如きか
    くたびれて宿かる頃や
    オリーヴ畑の上の月
    広場という名の幸福
    花物語の漂う場所
    願はくは花の下にて
    君よ知るや南の国
    雪ですべったラム
    ある文学の原風景
    あといくたび夏が
    地図を眺めて三千里
    文学という名の幸福
    聖フランシスの丘で
    花咲くデロスの島へ
    イタリア古寺巡礼
    虹の橋をわたる心
    聖なるロシアを求めて
    三つの啓示に寄せて

  • 文章がキレイ。
    何でもいいから、こだわりをもって生きたいと
    思わせる一冊。

  • 日経新聞日曜版こころに掲載のエッセイ集?西洋文学にも目を向けるべきか。

全4件中 1 - 4件を表示

生きて愛するために (中公文庫)はこんな本です

生きて愛するために (中公文庫)の単行本

ツイートする