晴耕雨読ときどきワイン (中公文庫 た 33-16)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035607

感想・レビュー・書評

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  • 20年以上前に書かれたもの。長野オリンピックがこれからというのは、もうとんでもなく大昔の話のよう。
    書かれた時の作家の年が今の自分とほぼ一緒のようだが、状況は随分と異なっている。
    こんな悠々自適は望むべくもない。

    絵を描き畑を耕し地域と交流し、こういうことこそがすごく贅沢で豊かな人生。

  • 東京を離れ軽井沢で暮らし、
    ヴィラデストという農園を造り自身のワイナリーも経営するエッセイスト。

    もう夢みたいな生き方。

    著者が農園を開く前の軽井沢での生活を綴ったエッセイ。
    さぞ優雅な暮らしでしょう…そんなことを思いながら読みはじめたら、
    意外と庶民的な淡々とした文章で田舎の暮らしぶりが描かれていた。

    自分とは完全に身分が違う感じだけど、気になる生き方。

  • 父のフィールドについに手を伸ばした!
    口当たりの軽いくせのない文章のエッセイ。
    父の本棚を発掘していこう……

  • 素晴らしいタイトルに座布団進呈(笑)のエッセイ集です。玉村さんが暮らしを始められてしばらく経った、ちょうどバブル経済が始まった頃の軽井沢。ビートたけしやとんねるずのタレントショップって、懐かしすぎー。そういったものが次々進出する軽井沢と、日々の暮らしが軽妙に描かれます。高原の豊かな暮らしも描かれる反面、「都会の人が別荘を持っても、メンテナンスが面倒になって2年くらいで人が来なくなる」とか、「おいしいお店があっても、夏にお客さんが来て、冬には誰も来ないという土地柄なので、続けていくのはとても大変」とか、シニカルさが光ります。でもある意味真実を突いているので、いやみには聞こえないように思います。軽井沢暮らしの食生活と、たまに出かけられる旅行での食事の描写はきめ細やかで実においしそうです。鹿肉や新潟の枝豆、タイ料理…。なかでも新潟の枝豆の、「新幹線の中で塩もみして、家に着いたら速やかにゆでるべし」という指示を受けての調理が可笑しいー。軽妙な筆致は相変わらずなのですが、あくまでも日々のつれづれなので、だらだら感がないでもないです(笑)。田舎暮らしでピシッと話題のコアがあって面白いのは、やはり、『種まく人』から始まるヴィラデスト関連のエッセイだと思います(この本にも少しだけ書かれてますけど)ので、ちょっとカラいですが、この☆にします。ごめんなさい。

  • 今の居住地に移る前の、軽井沢での生活のことなど。
    後半部分は新居完成にも触れてある。

  • ヴィラデスト農園生活に移るまでの軌跡。 玉村氏は物書きをはじめて10年で軽井沢へ移住し、 そのまた10年後にヴィラデスト農園を開設したという。<br><br>
    田舎生活への移行が無理でも 10年単位でゆったりと物事を考えられたらいいだろうな。<br><br>
    玉村氏のエッセイは何本も読んでいるが 東大卒・フランス留学、 文章だけじゃなく絵も描ける、 という ピッカピカの才能と経歴をお持ちなのに それがごくごく自然なところがいやみがなくて いつも楽しい。

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著者プロフィール

1945年東京都杉並区に生まれる。都立西高を経て東京大学フランス文学
科卒。在学中にサンケイスカラシップによりパリ大学言語学研究所に留学す
るも紛争による休講を利用して貧乏旅行に明け暮れ、ワインは毎日飲むもの
だということだけを学んで1970年に帰国。インバウンドツアーガイド、
海外旅行添乗員、通訳、翻訳を経て文筆業。1983年軽井沢に移住、
1991年から現在の地で農業をはじめる。1992年シャルドネとメル
ローを定植。2003年ヴィラデストワイナリーを立ち上げ果実酒製造免許
を取得、翌2004年より一般営業を開始する。2007年箱根に「玉村豊
男ライフアートミュージアム」開館。著書は『パリ 旅の雑学ノート』、『料
理の四面体』、『田園の快楽』など多数。近著に『隠居志願』、『旅の流儀』。
『千曲川ワインバレー| |新しい農業への視点』刊行以来、長野県と東御市
のワイン振興の仕事に専念してきたが、古稀になった今年からは、少しスタ
ンスを変えてワインバレーの未来を見渡していきたいと思っている。

「2016年 『ワインバレーを見渡して』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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