今昔物語(下)―マンガ日本の古典 (9) 中公文庫 (中公文庫 S 14-9)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035621

感想・レビュー・書評

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  • 「ねずみ大夫」ねずみに似た大夫が、未納だからと猫で脅される。
    「安倍晴明」式神を引き連れて弟子入りを志願した男を、見抜く。
    「稲荷詣で」式神を引き連れて弟子入りを志願した男を、見抜く。
    「幻術」郡司の妻を寝取ろうとすると、マラがなくなった。郡司がそういう魔法をかけたらしい。間男防止にいいと郡司に尋ねるが、履物を生き物に変える初歩的な術しか学べず。それを天皇が真似して、天皇ともあろうものがそんな。
    「妻への土産物」疎遠になった妻がいる。夫は海で拾った海松を愛人に送ろうとするが、下女の間違いで妻の元へ届けられてしまう。しかし妻は夫の間違いをも許容。
    「水の精」小人が来るが、タライに入れると消えてしまった。
    「墓穴」洞窟=墓穴で出会った相手は、相手も自分を恐れている。逃げた後に向こうの荷物が。いやー幸運。
    「引出物」プレイボーイが美人に目をつける。そのじじあの夫と飲み引き出物をくださいと促す。夫は妻を引き出物にしてしまい、後悔。
    「外術使い」瓜輸送業者が、瓜をくれという爺さんにやらない。爺さんはその場で瓜を作り振る舞うが、爺さんが消えた後、輸送する瓜が消えている。
    「寸白男」信濃守となった男はサナダムシ。当地では胡桃を酒に入れて赴任祝いをするが、サナダムシには毒なのだ。
    「生霊」男が道で出会った女をある家に案内するが、その家では生霊により男が殺された。女とは恐ろしいものだね。
    「蛇淫」女が道端でおしっこをする。蛇に睨まれ二時間も動けない。男が蛇を切り捨ててなんとかなるが、蛇の前でおしっこはするものではない。

  • 「幻術」とか話が本当に二転三転して面白かった

  • NDC 726
    「「今ハ昔…」で始まる一千余話から二十三話を厳選。芥川の小説『藪の中』『鼻』や映画、劇画にも多く取り上げられた、面白うてやがて恐ろしき物語。
    『今昔物語』の成立は一二世紀前半と推測され、三一巻、一〇四〇話(語)からなる日本最大の説話集である。天竺、震旦、本朝の三部に分かれ、震旦、本朝はそれぞれ仏法、世俗等の説話に分類されている。「今(ハ)昔」に始まり「トナム語リ伝ヘタルトヤ」で終る口承説話の形式をとり、その鮮やかな表現で文学的価値が高く評価されているだけではなく、摂関・院政期の史料としても貴重な価値をもっている。本全集では本朝部の仏法・世俗についての説話を中心にとりあげた。」

  • 水木しげる氏の『今昔物語』の下巻を読了。

  • 上巻よりも、説話の部分が多い気がしました。幻想的で、どれも面白かったです。昔の人のゆたかな想像力に感嘆させられました。
    個人的には「稲荷詣で」と「幻術」が今風な内容ですが、良かったです。「寸白男」の設定にはびっくりでした。

  •  原作の中から、国内中世の仏法・世俗に関するものを抽出。漫画家に合うものを選んでいる。

     小説・漫画 陰陽師シリーズのエピソードは今昔物語に由るものがある。

     あくまで伝奇として編集されており、原作のごく一部である。

  • 今昔物語、下巻
    「ねずみ大夫」
    「安倍晴明」
    「稲荷詣で」
    「幻術」
    「妻への土産物」
    「水の精」
    「墓穴」
    「引出物」
    「外術使い」
    「寸白男」
    「生霊」
    「蛇淫」

    谷崎潤一郎の『少将滋幹の母』の元になっている
    今昔物語の話が漫画でも読める。(「引出物」)
    夢枕獏の『陰陽師』シリーズの元ネタになっているものも、
    いくつか漫画で読める。(「安倍晴明」、「外術使い」)

  • 水木しげる先生に他の説話も漫画化して頂きたい

  • 巨匠の描く古典。個人的には漫画にしなくても良かった気もする。

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著者プロフィール

1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、ラバウル戦線で左腕を失う。復員後、紙芝居画家を経て貸本漫画を描き始め、1957年『ロケットマン』でデビュー。以後、戦記もの、妖怪ものなど数多くの作品を発表。1965年『テレビくん』で第6回講談社児童漫画賞を受賞。1989年『昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章受章、2003年旭日小綬章受章。主な作品に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など。2015年11月死去。

「2022年 『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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