虹色のトロツキー (1) (中公文庫 コミック版 や 3-19)
- 中央公論新社 (2000年3月24日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122036246
感想・レビュー・書評
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カバーデザイン/中山泰次郎
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満州国とロシアとアイデンティティと動きのあるキャラ
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日本漫画史に残る傑作。満洲を舞台にした物語としても出色で、史実に基づいてリアルに描いたという点では「龍(ロン)」をはるかにしのいでいる。
ラスト。もともと何も争いのない土地に勝手に国境を引いて殺し合う、その不毛な行いに主人公は叫ぶ。生い立ちをめぐるサスペンスであり、学園青春ものでもあり、権謀術数の政治物語でもあり、この作者でなければ描けない壮大な作品だ。欲を言えば、さらに時代を広げてソ連侵攻、そして終戦後も…というところだが、そこは作者自身が後書きで断っているので納得できる。 -
トロツキーの話は途中でどこかへいってしまう。
終盤はアホな戦争の話。 -
協和か
侵略か -
モンゴルやノモンハンに興味が湧いて再読する。
植芝盛平がカッコよかった、川島芳子がイロっぽかった、しか記憶に無い。
あらためて、安彦良和の神筆ぶりに感嘆する。
背景からワク線に至るまで、安彦イズムが透徹している。気を抜いて描かれたモブキャラに、マンガらしさが横溢している。
本作を第三者が手伝うとして、スクリーントーンを貼るのがせいぜいだろう。
ただ、安彦さんがアニメ映画の演出を手掛けると、あれあれあれ……? 残念な仕上がりに終るのが摩訶不思議だ。 -
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軍隊ものは思想的な部分が気になるというか、「日本万歳」的な視点で書かれていると抵抗を感じてしまうのだけども、今のところはそういったことはなさそう。しかし国問わず組織って色々と複雑な事情で動いていくなぁ・・・。
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戦前・戦中の満州で何が行われていたか。一人の若者の生きざまを、どの思想にも偏らずに、必死に追いかけて描き出してくれたという感想。これは多くの人に読んでほしい。
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昭和初期の満州国を舞台に当時メキシコに亡命していたレフ・トロツキーを満州に招く「トロツキー計画」とノモンハン事件がモチーフになっている。
昭和初期、幼い頃トロツキーに似た何者かに家族を虐殺され、自身も記憶を失った日蒙混血の青年ウムボルトが建国大学(建大)に編入してくるところから話が始まる。この青年ことそが、トロッキーを満州に招くキー人物であり、トロッキー計画の推進派、阻止派や様々な思惑に翻弄されながら、ノモンハン事件までのウムボルトの生き様を描く作品です。
この漫画を読んで初めて、旧満州に建国大学があったことを知った。この建国大学は「五族協和」を理念としたものである。この五族とは、日本系・満州(中国)系・朝鮮系・蒙古(モンゴル)系・白ロシア系のことであり、この五族が協和して満州国を発展させて行く思想を持った大学であった。
物語では、当時のこの五族の様々な面が描かれており、今日の東アジアを考える上でもとっても参考になる物語です。近代の歴史の教科書を読むより、よっぽどこの時代を知ることができる1冊です。
ちなみに著者の安彦良和さんの作品では、「王道の狗」「天の血脈」もおすすめです。