曹操 下巻: 魏の曹一族 (中公文庫 ち 3-32)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122037939

感想・レビュー・書評

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  • 私の「三国志」推し・曹操の物語後編です。父を殺された衝撃からの蛮行(正史にも書いてある)で始まり、ほぼ後漢を乗っ取っておいて、「周の文王でいいや」と呟いて世を去るまで。サブタイトルどおり、魏の太祖より、曹一族のゴッドファーザーという感じの語りでした。紅珠の存在がその孤独感を和らげています。続きは「曹操残夢」にて…。

  • 曹操かっこいい

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    三国志の曹操の生涯を物語にした内容となっている。
    下巻は後継者問題に頭を悩ます父親といった感じの内容となっており、自分が死んだ後に魏を誰に託せばよいのか、乱世が自分の代で終わればよいのが終わらないのであればなど、後継者選びには腐心しているのを強く感じることができる内容だった。
    後継者に曹丕を選んだことは間違いではなかったと思うが想定よりも短命だったことは想定外だったろうな。

  • 上巻を参照してください。

  •  曹操の生涯と、彼を総帥とした曹一族の物語。
    上にいく者の常として多くのライバルを除いて突き進む壮年の時期、己亡き後の実の子同士の後継者争いに腐心する晩年の苦悩を描いたところは、数ある三國志小説でもあまり無いことかと思います。詩文の才があり漢詩を良くし、また、孫子の註釈書などを残してもいます。権力欲しさで軍略だけの人生ではなかったことが良くわかります。他の三國志本を読む時にそうした人間性も加味しながら楽しむことが出来そうです。

  • 曹操の支配者としての葛藤や親として子に抱く愛情の多寡に悩む姿等読み応えある。赤壁の戦いも詳細は省かれて、丕の戦争に対する図抜けたセンスとそれに対する曹操の複雑な心境がさらっと描かれたり。上巻から言及されていた仏教が最後に効いてきてちょっと切ない。
    陳舜臣の透明感のある文章は他ではなかなか読めないと思う。

  • 図書館で借りて、下巻からきたけども、読みたくなって読んだ。

  • 2012年読了2冊目(上下巻)

    <作品紹介>
    果てしない兵乱、疲弊する民衆。曹操は最愛の子の夭折、後継者問題をめぐる家庭内の確執に苦悩しながらも、着々と覇業を推し進め、建安二十五年、「天下なお未だ安定せず」の言葉を遺して逝く―。作家として出発した若い頃から、曹操の詩文を読み、戦場を駆け抜けたその生涯に思いを馳せてきた著者が、英雄の内面に光を当て、新しい曹操像を描き出した歴史大作。

    <感想>
    題名の通り、曹操を中心に三国志を描いているので、他の作品と比較しても、その傾向は顕著である。
    同じ作家「陳舜臣」の三国志に出てくる曹操とはけっこう違うイメージなので、そちらの曹操とイメージをあわせると「陳瞬臣」が描きたい曹操が見えてくる気がする。
    曹操を中心にした小説を読むと、いずれの作家も曹操には好意を持っており、それは同感である。

  • なんか尻すぼみでおわったな。
    陳さんの詩から曹操のなりを掘り下げていく
    アプローチはエビデンスありきで
    素晴らしいと思いますが。。

  • 魏の曹操と素の曹操を絡めながら、その生涯を閉じるまでの話。関羽との縁、果たせぬ偉業、後継者…

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著者プロフィール

1924年-2015年。神戸市生まれ。大阪外国語大学印度語部を卒業し、終戦まで同校西南亜細亜語研究所助手を務める。61年、『枯草の根』によって江戸川乱歩賞を受賞し、作家活動に入る。その後、93年、朝日賞、95年には日本芸術院賞を受賞する。主な著書に『青玉獅子香炉』(直木賞)、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』(日本推理作家協会賞)、『実録アヘン戦争』(毎日出版文化賞)、『敦煌の旅』(大佛次郎賞)、『茶事遍路』(読売文学賞)、『諸葛孔明』(吉川英治文学賞)、『中国の歴史』(全15巻)などがある。

「2018年 『方壺園 ミステリ短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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