猫の宇宙: 向島からブータンまで (中公文庫 あ 11-4)

著者 :
  • 中央公論新社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122038127

感想・レビュー・書評

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  • 赤瀬川原平さん、子供の頃から猫が苦手だったそうです。それで旅先で気に入った猫の置物を見つけると買って帰るようにしたとか。置き猫が増えるうちに、少しずつ猫が好きになったそうです(^-^) 「猫の宇宙」、2001.4発行です。置き猫と生きた猫の写真集です。

  • 赤瀬川源平のコレクション「置き猫」(猫の置き物)と、生きている猫の写真集。撮影場所は向島、江戸川橋、逗子、月島、白山、麻布、本郷、築地、高円寺、江の島、そしてブータン等。正直何が何だか良く分からないけれども、その緩さが赤瀬川スタイルなのでしょう。

    ちなみにブータンの写真は6点収録。

  • 写真もしみじみ味わい深いが、コメントが大好き。
    猫の置物なのに、意外なほど楽しませてくれる。

  • (2010.05.01読了)(2010.04.29購入)
    分厚い本を読んでいるとちょっと息抜きしたくなります。「天地明察」を読みだしたところで、入手したばかりの赤瀬川さんを読みました。写真集なので、読むよりは見る方が多かったのですが。
    赤瀬川さんは、猫が苦手だったようです。ところが、家族の多数決で、猫が来ることになって、少しでもなれるために猫の置物を買うようになった。
    「置き猫が増えるうちに、少しずつ猫が好きになった。」(7頁)
    この本は、景色の中に置き猫を置いて撮影した写真と、景色の中で見かけた生き猫を撮影した写真が収められています。写真には、題名と撮影場所とコメントが添えてあります。撮影に使用したカメラも書き添えてあります。使ったフィルムについては書いてありません。撮影した日付や時間もありません。
    岩合さんの撮影した猫は、どんな猫か何をしている猫かわかりますが、赤瀬川さんの撮影した猫は、どこに猫がいるのか、どんな猫なのかよくわかりません。景色の中のほんの一部でしかないのです。路上観察家であって、猫好きなわけではないのです。
    ただし、題名とコメントは楽しめます。

    ●無駄な生き物(29頁)
    猫はしょうがない。無駄な生き物だ。だから無駄が嫌いな人は猫なんて好きになれない。
    ●経費(70頁)
    猫は餌を食うけど、経費も食う。
    壁を引っ掻く、襖も引っ掻く、猫が背伸びして爪の届く1メートルぐらいから下は、全部ずーっと横にボロボロである。
    ●猫と雀(92頁)
    猫は残酷だなあと思う。でもそれは猫の本能だから仕方がない、と思い直す。しかし、雀は可哀相だなあと思う。でもそれは自然の摂理だから仕方がない、と思い直す。この自然の摂理には困ったもんだ。

    赤瀬川さんのユーモアに附き合ってもいいという方にお勧めです。

    ☆赤瀬川原平の本(既読)
    「桜画報大全」赤瀬川原平著、新潮文庫、1985.10.25
    (2010年5月1日・記)

  • 赤瀬川原平のブータンとかの猫写真載ってるやつ(chocobananagさん)

  • 「路上観察」の第一人者・赤瀬川氏による猫及び猫の置物の写真&コラム集。「動かない猫」を収集している身としては非常に参考になります。

  • 猫馬鹿必見! ……ではない。
    むしろ、写真とそえられたキャプションのマッチングの妙を楽しんでほしい一冊。
    にやりとしちゃうんだ、これが。

  • この人もなあ……。こういう本作るのが好きだよなあ、つくづく(笑)小説家・尾辻克彦こと、元前衛芸術家・赤瀬川源平の猫写真&エッセイ集。といってもさすがに、「トマソン」(機能的には全くもって無用なのだが、その無用さ加減が趣深く芸術的価値をもつに至った物体)の提唱者の本だけあって、フツーの猫好き本ではないんである。詳しくは手にとって確かめてごらんあれ。

  • たくさんの猫と置物たち。どこにいてものびのびと。

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著者プロフィール

赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい)
1937年横浜生まれ。画家。作家。路上観察学会会員。武蔵野美術学校中退。前衛芸術家、千円札事件被告、イラストレーターなどを経て、1981年『父が消えた』(尾辻(★正字)克彦の筆名で発表)で第84回芥川賞を受賞。著書に『自分の謎(★正字)』『四角形の歴史』『新解さんの謎(★謎)』『超芸術トマソン』『ゼロ発信』『老人力』『赤瀬川原平の日本美術観察隊』『名画読本〈日本画編〉どう味わうか』。また、山下裕二氏との共著に『日本美術応援団』『日本美術観光団』『京都、オトナの修学旅行』などがある。2014年逝去。

「2022年 『ふしぎなお金』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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