- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122039049
感想・レビュー・書評
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自由と孤独を愛する駆け出しの作家大造が、生きた化石とも思えるほどの大家族栗原家の末娘夏音と出会う。大家族を統率する夏音の母道子に急かされるままに二人は結婚。大造は、著名人たちの結婚論や家族論を持ち出しては、論理的に自分の置かれた状況を把握しようとするが、次第に大家族にのまれて行く。
辻氏の一連の作品とは随分とテーマもトーンも違う。テレビのホームドラマにでもなりそうな、おさまりの良い内容だ。それにしても夏音の描かれっぷりはすごい。かなりしたたかなおそろしい女だ。何かあったのか?辻氏よ…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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題名がそうか。五女って夏音と。四文字熟語のように思い気が付くのが遅れた。がんばれ!大造って思いながら読み進めていたけれど、なんだか最後はほっとした。
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かなりコミカルな作品。(当時の・・)結婚生活が投影されているのだろうけど ケンカや受け入れ切れない違いがあっても結局は許しあって家に帰っていくのが家族、という当たり前の原点がベースになっていて 読んでいて安心する書。
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核家族で育ち、孤独を愛する主人公が、大家族で育った夏音に恋をし結婚することになる。現代では滅多に見ることのできなくなった大家族に突然放り込まれた主人公の心境を描く。ドタバタだけではなく、結婚とは、家族とは何かを深く掘り下げた作品です。