昭和の動乱 上 (中公文庫 B 1-14 BIBLIO20世紀)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122039186

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  • 消化しきれていないが、とりあえず

    ■本のポイント
    日本は王道を選ばず覇道を選んだ。
    力をもって短兵急に国防国家を建設しようとした
    大勢に順応し、水の低きに就く勢いを利用せず、奇襲的玉砕主義を選んだ。
    政治姿勢として奇襲ほど危険なものはない。
    陸軍は北進(満洲)、海軍は南進(インドシナ)

    二・二六事件等の影響もあり、政治が軍部を抑えられなくなった。
    国内でもドイツと連盟するかどうか意見が割れていた。
    ドイツとの連盟は対ソ連の観点、中国での権益趨勢、ヨーロッパでの優勢を見て進められた。

    欧州は複雑怪奇なり(平沼内閣)

    ■示唆
    日本の国際情勢の疎さは日本が島国であることから由来するのか。そのことを理解した上で国際関係を気づいていかなければ行けない。
    陸上国家は隣国が多く国際政治慣れしている。
    日本の政治が力を持って進められないのは今と同じ(多分これからも同じ)

  • 内容的には平凡

  • A級戦犯容疑で東京裁判が行われていたころ、巣鴨プリズンで書き溜めていたという、重光葵による昭和の記録。重光らしい洞察で書かれているので、資料としてとても良いものだと思います。

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著者プロフィール

1887年大分県生まれ。子供の頃朝の沐浴と教育勅語の朗読を日課とする。東京帝大法科大学独法科卒業。
外務省に入り、上海総領事、駐華特命全権公使等を歴任、上海事変停戦協定を成功させた直後、上海天長節爆弾事件で右足を失う。
その後、外務次官、駐ソ、駐英、駐華の各大使、さらに東条内閣、小磯内閣、東久邇宮内閣で外相を務める。
日本政府全権として戦艦ミズーリ艦上で降伏文書調印。昭和天皇の信頼厚く、調印前天皇から激励を受ける。
張鼓峰事件の解決、ビルマ援蒋ルートの一時的閉鎖、戦後の占領軍による軍政阻止などは、
重光の卓越した交渉能力を示す例である。大東亜共同宣言も終戦の御聖断も重光の提言によって実現。
日華和平を目指し、三国同盟や日米開戦には反対の立場だったが、極東国際軍事裁判ではソ連の横やりで
A級戦犯の被告人となり、禁固7年の判決。政界復帰後、改進党総裁、日本民主党、自由民主党副総裁、
そして鳩山内閣の外相として日本の国際連合加盟に尽力。1957年没、享年69歳。

「2023年 『[新字体・現代仮名遣い版] 巣鴨日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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