カーネギー自伝 (中公文庫 カ 5-1 BIBLIO20世紀)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122039841

作品紹介・あらすじ

貧しいスコットランド移民の子から全米の鉄鋼王へ、引退後は「富は神より委託されたもの」との信念に基づき、社会福祉に全力を傾注したカーネギー。伝説のアメリカン・ドリームはいかにしてなったのか。感動の自伝。

感想・レビュー・書評

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  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/36603

  • 図書館にて借りた本。

    鉄鋼王アンドリューカーネギーの自伝。
    スコットランド出身であったが、アメリカで成り上がり億万長者になった人。

    富の分配を重要視し、現在のビルゲイツのような活動を行なっている。

    この本を読んで、自分も人生の終盤に自伝を書こうと思った。世に出すというよりは自分の子や孫、その次の世代に読んでもらう為に書こうと思う。人生終盤にやりたいことを見出せたので、この本と出会って良かったと思った。



    印象に残った言葉は2つある。

    1つ目は「ジェネラリストよりもスペシャリストになれ」
    2つ目は「議論できないものは愚者である、議論しない人は偏屈者である、議論を戦わす気のない者は奴隷である」

    自分はあまり議論を好まないので、これをきっかけに変わっていきたい。

    終わりに、勇気がでる良い本であった。もう一度読みたい。

  • 鉄鋼王や篤志家として大きな足跡を残したカーネギーが、家族への思いや、事業に関する信条を自分の言葉で書き表したのが、この自伝です。

    スコットランドからアメリカに移り住み、事業投資で大成功を収めるカーネギーですが、アメリカの社会のあり方について以下のように述べている部分に目を惹かれました。

    「アメリカ人の間にはたった一つ、約束がある。道具は、それをいちばん有効的に使うことのできる人にあたえる-それだけなのである。」

    幕末にアメリカに渡った勝海舟も、アメリカの能力主義について幕府の老中に以下のごとく語ったといわれています。

    「・・アメリカでは、政府でも民間でも、およそ人の上に立つものは、皆その地位相応に利口でございます。」(勝海舟伝より)

    19世紀当時のアメリカ社会の空気が、カーネギーや勝という遠く離れた文化よりの来訪者に同じように感ぜられていたことに、米国の新しさが強い印象を与えるものであったことが良くわかります。

  • 2017.08.27 『13歳からの道徳教科書」からの選書

  • カーネギーは自身が語っているように楽天家だったようだ。
    ”世界は明るく、この世が本当の楽園のように思われて、いつも愉快で自分の幸運に感謝していた”カーネギーが自ら著したこの本は、たとえ予期しない世界情勢の変化によってある意味、未完のまま終わっているとしても、実業界での物質的な成功を追い求めるためではなく、広く人生一般の糧を得るための本として少しもその価値を失わない。
    読んでいて思ったのは、
    「〜〜の出来事ほど私の人生にとって嬉しかったことはない」や、
    「〜〜という人ほど善良で魅力のある人物を他に知らない」といった賛辞が惜しみなく何度も登場してくることだ。「最も深い友人」と呼ぶ者さえ何回も登場するので、カーネギーさん、いったいあなたの本当の親友は誰ですか?と思わず心の中で突っ込んだが、きっと、カーネギー氏は本当の意味で心の底からそれぞれの人に対していちばんだと感じていたのだろう。
    性善説で生きることの大切さを改めて知る。

  • 一代で巨万の富を得、それを見事に社会に還元した希有な存在であるカーネギー。筆の力も見事なもので、チャーチルの『わが半生』よりもよかったように感じる。次は『フランクリン自伝』を読もう。

  • NYのカーネギーホールは有名だが、カーネギーとはどのような人物なのか知らなかった。
    カーネギーは現在のUSスティールに繋がる鉄鋼会社を起した起業家(「鉄鋼王」)で一代で膨大な資産を築き、後年は慈善活動に精力を傾け、彼の名を付けた数々のものが現在も残っている。
    後年、会社をモルガン社に売却しているが、アメリカにおける資本主義勃興時の重工業を支えた功績は大きなものがあるのだろう。
    ロックフェラーもそうだが、当時の成功した実業家の富の規模の大きさには驚嘆するが、日本でも同じころに財閥が大きな力を持ったことを考えると資本主義の発展段階で特徴的に起こる得たことだったのだろう。

    カーネギーはスコットランドの出身。
    スコットランド人の特徴は、堅実さ、合理的な発想、質実剛健、倹約家等々。アメリカは多国籍国家というが、ベースにあるところにスコットランド系アメリカ人の存在が大きいのではないかと改めて感じた。
    スコットランド系アメリカ人で思い当たるのは、例えばエジソンやマクドナルド。
    そういえば、ドナルド・トランプも母方がスコットランド系!

  • 鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの幼少から引退後まで散りばめららた人生の教訓と出会った人物、友人への賞賛、が綴られている。楽天家であり、平和主義者であり、愛妻家、スコットランドとアメリカの両国を大切にし、また、何よりも素晴らしい経営者であり、雇用主のあるべき姿がありありとわかる自伝だった。

  • アグレッシブな、わらしべ長者の自物語。

  • 不順な動機で木地作品を読み始めて3冊目。 「みんな」とか「ふつう」とかに逆らって生きる。 赤信号、ひとりで渡る、自己責任。 いつからだろう。 「みんな持ってるから欲しい」が、 「みんな持ってるから欲しくない」になったのは。 ときどきわからなくなる。 選んだものがマイナーだったのか、マイナーだから選んだのか。 そういえば、MLBはメジャーリーグよりマイナーリーグの方が選手もチームも多い。 Aマイナーのアルペジオ。

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著者プロフィール

一八三五年、スコットランドの貧しい織物職人の子として生まれる。一八四八年、一家とともに渡米。木綿工場の糸巻き手、電信技手、ペンシルヴァニア鉄道監督などを経て、製鉄業に進出、鉄鋼王にまでのしあがった典型的なアメリカン・ヒーロー。しかしすぐ実業界から退き、「富は神より委託されたもの」との信念に基づいて、教育施設や平和機関の設立など福祉事業にもてる資産を投じ、慈善事業家として第二の人生を送った。一九一九年没。

「2021年 『カーネギー自伝 新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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