藁のハンドル (中公文庫―BIBLIO20世紀)

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制作 : 竹村 健一 
  • 中央公論新社 (2002年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122039858

藁のハンドル (中公文庫―BIBLIO20世紀)の感想・レビュー・書評

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  • この本の中でいちばんシンプルなやつ

    会社の利益をどう使いますか?
    1. 会社を大きくするために使う
    2. 従業員の給料を上げるために使う
    3. 商品を見直してコストを下げるために使う

    正解は3番。
    会社が利益を得られたのは、消費者のおかげ。
    だからその利益は商品のコストを下げるために使おう。
    コストを下げれば価格が安くなる。
    だから消費者の負担は減って、うれしい。
    得た利益は、こうやって消費者にお返ししないといけないよ。

    さらに、3番をやることによって、将来的には2番と1番も達成できる、ということも言われています。
    商品が安くなることで購買力が上がる。
    すると仕事が増えるので、給料が上がるし、会社も成長する。

    再び得た利益をまた消費者に還元すれば、この好循環はずっと続いていきます。
    つまり、3番の選択というのは、好景気、好循環の第一ステップです。
    だから経営者は3番を選ぶしかない。
    大衆第一。それ以外の選択はありえない。

  • 4122039851 245p 2002・3・25 初版

  • 訳者が悪いのか、元々なのか、私には全く響かなかったし、面白いと思えなかった…。書いてあることは正しいのかもしれないけど、読者のことを全く考えないで書いてるな、という感じ。楽しめなくて残念。

  • ヘンリーフォードが自ら書いた本で、大変貴重な1冊です。

    とても、昔に書かれた本とは思えず、ビジネスで自分が何をすべきか迷っているような方の道しるべとなることでしょう。

    何のためにビジネスをするのか?会社とは何のために存在しているのか?その答えを見つけるきっかになると思います。

    ヘンリーフォードの社会の人たちの役に立ち幸せになって欲しいという想いが伝わってきて、感動して涙が出てきました。

    ビジネスに携わっている人だけではなく、私がそうなのですが、今資格受験生などの勉強をしている人にも役立つでしょう。

    合格後の自分がやるべきことを今から高い志を持って考える参考になると思います。

    最近、この世を去ったスティーブ・ジョブズのスタンフォードでの伝説のスピーチなど、偉大なる経営者というのは、極めて高いレベルの哲学的な問題にまで言及しており、非常に感銘を受けます。

    ↓ジョブズの伝説のスピーチについては、こちらが参考になりますし、動画を見ることができます。

    http://www.shikaku-king.com/article/201110/jobs.shtml

    全ての人に読んでいただき、会社の存在意義、商売の目的を一度考えて欲しいです。

  • 今週おすすめする一冊はヘンリー・フォード著『藁のハンドル』で
    す。著者のヘンリー・フォードは、20世紀初頭に、ベルトコンベア
    による大量生産方式を導入して自動者産業に革命を起こした、かの
    有名な自動車王です。

    フォードは、自動車のみならず、20世紀のものづくりのあり方を決
    定づけたという意味で、特筆すべき事業家でした。20世紀に最も影
    響を与えた事業家の一人と言っても間違いないでしょう。

    本書は、フォード自身が自らの経営思想を語った本で、初版は1926
    年(原題は”Today and Tomorrow")。この本が出た後、フォード・
    モータースは、GMとの競争に敗れたり、後継者問題でごたごたした
    りして、次第に凋落の途を辿り始めるのですが、本書が書かれた頃
    はまさに絶頂期。フォードの筆致からも情熱と自信に満ち溢れてい
    る様子が伝わってきます。

    正直、これまでフォードには全く興味がありませんでした。チャッ
    プリンの「モダン・タイムス」ではないですが、ベルトコンベアに
    よる流れ作業・大量生産を生み出すような人間は、「効率」が全て
    の、非人間的な人ではないかと思っていたからです。

    でも、本書を読むと、その印象は完全に裏切られます。フォードは、
    人間を幸福にするための方策を考え抜き、実行に移すことのできた
    希有な経営者であり、ものづくりの現場から社会と経済の本質を洞
    察し続けたスケールの大きな思想家でした。80年以上前の本なのに、
    既に、エコロジーの問題、エネルギーの問題、教育や福祉の問題、
    金融資本主義の問題にも触れているし、自らその解決のための実験
    も試みている。何とも恐れ入るほどに、スケールの大きな人です。

    トヨタ生産システムの生みの親である大野耐一氏は、フォードのこ
    とを評して「創造した人間の意図がどんなに立派なものでも、それ
    がそのまま展開されていくとは限らない」と言っていますが、フォ
    ード社が凋落していくのは、原点にあるヘンリー・フォードの思想
    を忘れてしまったからなのでしょう。対照的に、「日本のフォード」
    になることを目指したトヨタは、フォードの思想の本質を受け継ぎ
    ながら、独自のものづくりのシステムを作り上げ、ついに世界一に
    なったのでした。

    源流にあるものはいつも豊かです。時代を超えて、ものづくりのあ
    り方、企業のあり方を考えさせてくれる一冊です。是非、読んでみ
    て下さい。

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    ▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

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    能率とは、まずい方法をやめて、知り得るかぎりでの最もいい方法
    で仕事をするということに外ならない。

    仕事が、道徳的・肉体的・社会的に人類の救いであることを、思慮
    深いリアリストは知っている。仕事は、私たちに生活の塩を与えて
    くれるだけではない。私たちに生きがいをも与えてくれる。

    自社存続という美名のもと、利益を社内に蓄積することにのみ汲々
    としている経営者は、企業の社会的貢献(イコール自社の発展・社
    員の幸福)という第一義に無関心、もしくは鈍感な二流、三流の企
    業人といえよう。

    企業は利潤を得て経営しなければならない。そうでないと、企業は
    滅びる。しかし企業をただ利潤のみを求めて運営し、社会へのサー
    ビスをまったく考慮しない場合には、誰が運営しようとその企業は
    やはり滅びるにちがいない。なぜならこうした企業には、もはや存
    在理由がないからである。

    労働は商品ではない。自らの労働者は自らの最善の顧客であるとい
    うことは、すでに述べたとおりである。

    事業の目的の一つは、消費者に対する供給だけではなく、消費者を
    創造することにある。人々が何を望んでいるかを理解し、それを妥
    当な価格で生産し、そしてその生成過程で十分な賃金を支払い、人
    々がそれを買うことができるようにして、はじめて顧客が創造され
    るのである。

    これまで労働者の義務ばかりがあまりにいわれすぎて、経営者の義
    務についての議論が忘れられている。だらしのない労働者は、だら
    しのない経営の産物である。

    私の最大の楽しみは仕事の中にあったが、それ以外にもいろいろな
    方面に楽しみを見出してきた。一つのことにしか興味がないという
    のでは充分とはいえない。というのは、そうなると、対象の全体像
    を本当に知ることができなくなるからである。

    経営者は人間の喜びに無関心であってはならない。多くの経営者は、
    この言にうなずく。しかし、たいていの経営者は、”自分の喜び”に
    関心が深いのであって大衆や従業員の喜びにはせる人は、まことに
    少ない。

    産業は金ではない。産業は、理念、労働および経営から成り立つも
    のであり、そしてこれらに大事なのは、配当ではなく、実用性、品
    質および入手しやすさである。こうしたものは、けっしてお金を源
    泉としない。しかし逆に、こうしたものは、お金の源泉になるので
    ある。

    今日、自動車は、道路を発達させる最大の源である。立派な道路を
    つくるためには、まず自分の自動車を持つことである。いい道路が
    あるから自動車が増えるのではない。自動車があるから、いい道路
    が建設されるのである。

    私たちが行なっているのは、あれやこれやと物をつくることではな
    い。私たちは、生活や、生活の機会、生活の条件をつくっているの
    である。そして、私たちの道義は、私たちの英知、つまり、どうう
    まくその仕事をこなしているかによって測られるのである。

    サービス精神とは、最大多数の人々にサービスを行い続けないなら
    ば、どのような人間も、産業も、政府も、さらにまたどんな文明も
    存続できないという認識そのものである。

    誰も、未来について予言することはできない。未来を思いわずらう
    必要はない。未来の到来を妨げようとして、どんなに善意の努力を
    しても、未来はつねに自分で方向を決めてきた。私たちが、今日、
    最善を尽くして仕事をすること、それが私たちにできるすべてなの
    である。

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    ●[2]編集後記

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    昨日は妻が摘んできたタンポポのおひたしを食べました。香ばしい
    苦みがあって、何とも美味しかったです。春は、野草というか雑草
    を食べる楽しみがあって嬉しいですね。

    その前は、ハコベとスギナ(つくし)を、やはりおひたしで味わい
    ました。こうやって色々と雑草を食べていると、味はタンポポがダ
    ントツに美味しいですね。葉は生でもいけます。学生時代、よくア
    パートの前にある公園からタンポポを抜いてきて、サンドイッチに
    して食べていましたが、その頃のことを思い出しました。ツナサン
    ドに合います。

    花はキクの花に似た味がします。ヨーロッパにはタンポポの花でつ
    くるお酒があるそうです。飲んだことはないのですが、レイ・ブラ
    ッドベリに『たんぽぽのお酒』というタイトルの幻想的な小説があ
    って、それで知りました。

    タンポポと一緒に食卓に出てきたのが、アピオスという名の小さな
    イモです。これ、好きなんですよね。アメリカホドイモとも言うそ
    うですが、小さなムカゴみたいなイモです。蒸して塩をつけて食べ
    ると、何とも言えない滋味があります。何でも北米インディアンが
    戦闘の前に食べていたイモだそうで、それくらい栄養価が高いとい
    うことでしょう。大地のエキスが詰まったような、独特の強い味わ
    いがあります。これも春ならではの味です。

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  • ザ・アメリカ人と言う感じ。何故アメリカが超大国になれたのか、なぜ「国技は戦争」と言われるに至ったかが伺える。あと、ヨーロッパをこき下ろしながら、旧大陸がユダヤ人を迫害し続けて来たロジックはしっかり受け継いでいるのが何とも…。
    しかしいま読んでも刺激敵なことがたくさん書いてあって、彼の非凡さを見せつけている。

    イーストウッドの「グラントリノ」がグラントリノでなければいけなかった理由が分かった。

  • 元々は「成功した人はどのようなことを考えていたのか」を知るためと思い読んでみたが、「アメリカ教」のなんたるかを知ったような気分。

    産業は普通の人が苦難多き人生を生きやすくする手助けをするもの、というところまでは落ちるが、その手段が自動車かあー。時代かなあ。

  • 偏狭はあるかもしれないが、とても示唆に富む一冊でした。
    幸福は仕事によってもたらされる。今時にあってもなお、政治家や政府、ひいては評論家の類の小さき世の到来を希う。これは一の会社組織にもいえることかもと思いました。
    民主主義の独裁ーーケネス・アローより前にこの言葉があったことに驚きました。

  • 自動車王ヘンリー・フォード氏の自伝です。訳者の竹村先生がフォード氏のことを『一世紀先をも見通し、その先見性を実現する手段をも次々と開発していった文字どおりの天才である』とおっしゃっています。原書が1926年と85年前に書かれた本の訳書ですが、私もその卓越した『未来を視る力』に大きな衝撃を受けた本です。
    その目次からもその大きさがわかります。
    第一章 サービス精神こそ大企業の基礎
          ・・・自社の従業員は自社の最良の顧客である。
    第二章 物より人が大事である
          ・・・資源の浪費よりも、人生や労働の浪費をなくせ。
    第三章 余暇の創造こそ、産業の使命 
          ・・・経営者は“人間の喜び”に無神経であってはならぬ。
    第四章 私の「新・国富論」
          ・・・平和や繁栄は、政治の力では築かれない。
    現在まさに元気の良い企業&大切にしたい企業は、この経営を実践していると共感いたしました。また、企業だけでなく「働きがい」「健康」「環境」
    「政治」などの社会問題に対してもその『ヒント』と『答え』を啓示されています。
    原題が『Today&Tommorow』だそうです。原題にこめられた意味を実現していきたいものです。

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